安倍政権は、労働者派遣の事実上の自由化をはじめ、安倍「雇用改革」の具体化をいっそう乱暴にすすめています。
「アベノミクス」は大企業優遇政策であり、大都市は栄る一方で、地方では「シャッター街」が増え、若者が地元で働きたくても就職先が少なかったり、低賃金でくらしていけない状況がつくられています。
若者を使い捨てるブラック企業をなくし、地域経済を元気にする安定した雇用の創出は各自治体にとっても共通の課題です。
各地方議会から国の政策に対して要望を送る「意見書・請願採択運動」に取り組んでください。
6月議会での採決をめざしましょう。
各自治体の従前の手法もあるので、別紙のモデルを基本に各自で工夫してください。
(一覧に掲載していない情報があればwakamono110@zenroren.gr.jpまでご連絡下さい)
自治体名 | 意見書名 | 結果 |
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新潟県議会 | 「雇用の安定を求める意見書」 | 否決 (2013年9月議会) |
滋賀県大津市議会 | 「若い世代が安心して就労できる環境等の整備を求める意見書」 | 可決 (2013年9月議会) |
滋賀県議会 | 「雇用安定を求める意見書」 | 否決 (2013年10月11日) |
秋田県大仙市議会 | 「日本国憲法をいかし、安定した雇用の実現を求める意見書」 | 採択 (2013年12月委員会) |
秋田県由利本荘市 | 「日本国憲法をいかし、安定した雇用の実現を求める意見書」 | 可決 (2013年12月議会) |
秋田市議会 | 「日本国憲法を生かし、安定した雇用の実現等に関する意見書」 | 否決 (2013年11月議会) |
名古屋市議会 | 「若い世代が安心して就労できる環境などの整備に関する意見書」 | 可決 (2013年9月議会) |
さいたま市議会 | 「若い世代が安心して就労できる環境などの整備に関する意見書」 | 可決 (2013年9月議会) |
東京都町田市議会 | 「「ブラック企業」根絶へ、実行ある施策を求める意見書」 | 可決 (2013年9月議会) |
沖縄県座間市議会 | 「ブラック企業」根絶へ実効ある施策を求める意見書 | 可決 (2013年12月議会) |
北海道名寄市議会 | 「ブラック企業根絶を求める意見書」 | 可決 (2013年9月議会) |
北海道余市町議会 | 「労働者派遣制度改悪をやめブラック企業根絶を求める要望意見書」 | 可決 (2013年9月議会) |
千葉県市川市議会 | 若い世代が安心して就労できる環境等の整備を求める意見書の提出について | 可決 (2013年9月議会) |
私たちは誰でも国や自治体に対して意見を言うこと(請願)ができます。これは憲法上の権利の一つです(注1)。請願は紹介議員を通じて議会に提出され、これが採択されれば議会も行政もその実現に努力しなければなりません(注2)。
地方議会は、議会としての意見や希望を意見書として内閣総理大臣や国会、省庁に提出できます(注3)。私たちが請願の形で地方議会に対し、国への意見書提出を求める請願が採択されれば、地方議会から国に対し意見書が提出されます。
意見書には法的拘束力はありませんが、住民代表である議会の総意として尊重されます。現在日本には1797の地方自治体があります。多くの自治会が意見書を上げれば国も無視できなくなり、法律や制度がつくられたり、改正されることもあります。
注1) | 憲法第16条(請願権) 何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の時効に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。 |
☆口語訳すると… 俺達はもし国のしたことで受けた被害や、公務員をやめさせてほしかったり、法律の不満を言って直したり廃止してほしいとかを要求することができるよ。もちろんそれで嫌がらせとかはされないよ。 (ブログ「日本国憲法”超”口語訳とかゆるふわ法学徒日記とか」より ) | |
注2) | 請願採択までの流れは、紹介議員を決める→紹介議員が所管の常任委員会に提出→所管の常任委員会で提案説明、質疑応答など議論→委員会で採択→本会議で採択 |
注3) | 地方自治法第99条 普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の公益に関する事件につき意見書を国会又は関係行政庁に提出することができる。 |