大企業は社会的責任を果たせ!
キヤノン本社や品川駅で「2・9大企業包囲東京行動」
「大企業は社会的責任を果たせ!」「07春闘を一緒にがんばりましょう」−国民春闘共闘と東京春闘共闘は2月9日早朝、キヤノン本社2ヵ所と品川駅港南口前で「2・9大企業包囲東京行動」を行った。全労連や中央・東京の単産、地元大田区・港区の労組、神奈川労連などから140人が参加して、「企業通信簿チェクリスト」付ハガキが入ったティッシュペーパーと大企業向けビラを配りながら早朝宣伝行動を実施した。
7時30分、6000人が働く大田区のキヤノン本社通用門2ヵ所に、90人を超える組合員が結集し、「『希望の国・日本』とおっしゃるなら 賃金引上げ、暮らしに春を」と書かれた横断幕や要求ノボリ、御手洗社長の似顔絵お面をかぶり、にぎやかな宣伝行動がはじまった。「キヤノンに働く皆さん、07春闘で賃金の引き上げを実現するため一緒にがんばりましょう」と呼びかけ、出勤する従業員にチラシやティッシュを配布。
本社機能と研究・開発を併せ持つ下丸子のキヤノンには、7時半過ぎから出勤してくる従業員が列をなし、ネクタイ姿とノーネクタイの若者などがせわしく出勤してくる。クリスタルグループから全国で3000人を超える派遣労働者を受け入れていることから、正規と非正規が混在しているのがわかる。
通用門で労務担当のメンバーが監視しているものの、従業員はすばやくティッシュやチラシを受け取り、ポケットやカバンに入れていく。1時間でティッシュ2000個、チラシ500枚を撒ききった。「中でがんばっているよ」と組合員に語りかける従業員もいた。
弁士の山口自治労連書記次長は、昨日の国会質問で野党議員から「(派遣法を見直せ発言に)御手洗氏を参考人質疑に呼べ」と追求されたことを紹介し、御手洗社長の反社会的役割を糾弾した。また、桑田生協労連委員長は、正社員と非正規労働者との均等待遇の実現を強調した。
溜込み利益で、賃上げと時給1000円以上を
大企業の本社が集中する品川駅港南口には50人が参加。某テレビ局のロケとバッティングしたため、8時から40分の宣伝行動ながら、ティッシュ2000枚とビラ300枚を配布した。
宣伝カーの上から、国民春闘共闘の坂内三夫代表幹事(全労連議長)、全労連の大木副議長、岩田副議長、東京春闘共闘の菅原常任幹事が訴えた。坂内氏は「大企業は3月の決算で巨額の経常利益をあげている。トヨタの溜め込み利益は12兆円。大企業は1〜2%を取り崩せば1万円以上の賃上げは可能。時給を1000円以上に、中小零細企業への財政支援策の実施を迫る声をあげることも重要」と述べ、「まともな賃金、働くルールを確立させるためともにがんばろう」と呼びかけた。
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