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「労働ビッグバンの狙いは何か―それをどうはねかえすか」
全労連・労働総研でシンポジウムを開催

写真 労働法制中央連絡会、労働運動総合研究所の共催で「労働ビックバンの狙いは何かーそれをどうはねかえすか」のシンポジウムが1月22日に全労連会館2階ホールで開催され、120人が参加しました。シンポジストは高田公子さん(新日本婦人の会会長)、生熊茂実さん(全労連副議長・JMIU中央執行委員長)、今村幸次郎さん(自由法曹団前事務局長・弁護士)。コーディネーターを牧野富夫さん(労働総研代表理事・日本大学名誉教授)が務めました。
 牧野氏は、労働ビックバン(労働法制の大改悪など)で、この5年間で企業収益は2倍以上、役員報償は2倍近く、株主配当は4倍近く増加する一方、労働者の賃金が5%減少し、資本と労働の階級間格差(搾取)、大企業と中小企業の階層間格差(収奪)、正規と非正規の労働者間格差(差別)が拡大していると指摘。政府・財界は憲法改悪とあわせて労働ビックバンの総仕上げを狙っているが、参議院選挙以降、薬害C型肝炎訴訟の和解など、たたかえば成果がでる情勢にあり、大学の講義でも学生の8割が「労働組合が大事」と考え、「卒業すれば労働組合に加入する」と答えた学生が従来の2割から5割に増え、若い人の中に変化がおきていることを強調しました。
 高田氏は、新婦人が取り組んだ「働き方アンケート」をもとに過労死ラインを超える長時間過密労働、不払い残業、男女や正規・非正規の賃金格差の実態を明らかにし、人間らしく働き続けるために、真のワーク・ライフ・バランスの実現にむけ、声をあげ行動していくことを呼びかけました。
 生熊氏は、憲法で保障された労働者の権利を行使するためには、労働組合に加入したり、労働組合をつくることが重要であり、労働組合を強く大きくすることの大切さを説きました。あわせて法改正運動の重要さにふれ、今国会で派遣労働者保護法を議員立法でも出していこうと呼びかけました。
 今村氏は、政府がホワイトカラー・イグゼンプションを自律的労働やワーク・ライフ・バランスなどと言葉を言い換えてごまかすなか、昨年12月に規制改革会議が第2次答申で財界の本音である労働法制の大改悪を露骨に打ち出したことに、厚生労働省が反論していることを紹介。一人勝ちの社会かみんなが幸せになる社会をつくるのか、争点が明確になってきており、反貧困ネットなど弁護士もネットワークをつくるたたかいがはじまっていることを紹介しました。

 
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