生活防衛2・20国会行動に100人超
全労連と国民春闘共闘は20日、ガソリン・軽油等の暫定税率廃止と石油・灯油の価格抑制、福祉灯油への補助の拡大などを求める「生活防衛2・20国会行動」を実施。国会議員要請と院内集会の後、有楽町マリオン前で宣伝行動を行った。10単産・5地方から106人が参加、衆・参予算委員会の国会議員98人に要請。当日、2人の議員が紹介議員を了承した。
道路特定財源の一般財源化、燃料税の暫定税率廃止を
集会の主催者あいさつで国民春闘共闘老田弘道代表委員は昼の国会議員要請を踏まえて「野党は共産、民主、社民党ともに紹介議員になっていただけるという状況になっている」と報告。「石油・ガス・灯油の値上がりのなか、大企業は価格転嫁を許さず、中小企業・業者の経営を直撃している」と指摘。「さまざまな大企業の横暴をこれ以上許せば、日本経済の存立基盤が奪われる」として、「貧困撲滅の国民春闘に取り組み執念を持って賃上げ闘争をたたかい抜くとともに、道路特定財源の一般財源化、ガソリン・軽油など燃料税の暫定税率廃止、原材料の高騰問題、下請け単価や農産物の価格、最低保障年金や生活保護の充実など広範な国民との共同の力で生活防衛闘争を展開していかなければならない」と強調した。
原油高の原因は投機―日本共産党吉井英勝衆院議員
共産党の吉井衆議院議員は「原油高の原因は原油の供給難ではなく投機」と指摘し、「国民の暮らしを守るには投機規制を国際協調しておこなうことが必要」と強調した。そして「政府・自民党は様々な国際会議で投機規制が提案されても、アメリカの圧力に屈して反対に回ってきた。政府が規制に手をつけないことが最大の原因だ」と強く批判した。一方で、「この間の運動の成果で全国1818自治体中665自治体で福祉灯油を実現し、国も半額援助を決めた」と報告。日本共産党議員団はプロジェクトを作って大本のところで闘いながら、当面の対策に全力を挙げると決意を述べた。
福祉灯油助成、暫定税率廃止、安心できる予算を―参加者次々訴え
宮城県労連の鎌内秀穂事務局長は「今日は全労連東北ブロックの代表として参加した。東北は年の半分は暖房がないと暮らせない。福祉灯油への国の助成を実現したい」と発言した。東京土建の横田氏は「漁船を沈めたイージス艦は1隻1400億円。3月には6隻目が竣工する。米軍への思いやり予算は、毎年2000億円以上。燃料・材料費が高騰しているが、中小業者や職人は価格転嫁できない。暮らしが苦しくなっていることを伝え、安心して生活できる予算を作ってほしい。」と述べた。建交労の赤羽書記長は、ダンプの日当は1日3万円をわり、実収入で年間230万〜240万円となっている。また、トラック労働者は年間44万円も収入が減っているとのアンケート結果を報告。暫定税率をやめてダンプの仲間の直接収入アップとトラックの仲間の賃上げ原資を勝ち取りたい」と発言。合わせて「トラックと荷主、ダンプとゼネコンの不公正取引の是正に取り組みたい」と今春闘の決意を述べた。
3月末までの集中的なたたかいに全力を―行動提起
行動提起で全労連中山益則常任幹事は「今日の行動を第一次行動と位置づけ、今後3月にも議員要請行動を配置する。重大課題は2つ、後期高齢者医療制度の廃止と道路特定財源の一般財源化、暫定税率の廃止だ。3月までの時限的なたたかい。団体署名と個人署名を大きく広げてほしい」と要請し、3月にも議員要請行動を計画すると報告した。
有楽町マリオン前街頭宣伝
この後4時から、有楽町マリオン前で1時間の街頭宣伝。代表者が宣伝カーの上から報告とこれからの闘う決意を訴えた。全労連の中山幹事が司会を務め、宮城県労連の鎌内秀穂事務局長、国公労連の香月直之書記次長、東京地評の伊藤潤一書記次長、JMIUの海野弾常任書記が次々にマイク握った。宮城県労連の鎌内氏は灯油の高騰が北国の生活を圧迫していることを訴え「福祉灯油の助成の大幅引き上げと燃料税の暫定税率の廃止を求めて国会要請を行った」と報告。JMIU中央本部の海野弾氏は「鉄鋼メーカー団体による鋼材の値上げなどで中小企業が苦しんでいる」と訴え、国の抜本的政策を求めていくと述べた。
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