TOP 全労連紹介 ニュース オピニオン 労働法制 賃金闘争 憲法・平和 くらし・社会保障 非正規全国センター 全労連共済 青年 女性 English
 
BACK
TOP
ニュース
 

偽装請負は就労先に雇用責任
松下プラズマ高裁判決を検討する6・3院内集会

写真 偽装請負労働者を使って大きな利益をあげてきた就労先企業の、雇用責任を明確にした画期的判決4月25日に出された。「松下プラズマディスプレイ」偽装請負事件の大阪高裁判決だ。この判決を学び、派遣労働者の権利を守るたたかいや労働者派遣法の改正運動に活かそうと、全労連非正規センター(準)と、全労協労働法制対策委員会が共同で「松下プラズマ高裁判決を検討する6・3院内集会〜今こそ、労働者派遣法の抜本改正を」を開催、90人が参加した。
 重要法案の委員会審議中にもかかわらず、日本共産党と社民党の国会議員が駆けつけ、自民党からも秘書が参加した。

全労協と全労連が初の共同集会
 集会では、全労協の中岡基明事務局長による主催者あいさつの後、全労連の寺間誠治組織局長が集会の趣旨を説明。高裁判決の意義を強調し「雇用のセーフティーネットを修復するため労働者派遣法改正の実現に向け、超党派による取り組みを一層強めたい」と述べた。全労連と全労協が共同で集会を開催したのは初めて。集会には昨年10月から4回の院内集会を開催してきた「格差是正と派遣法改正を求める連絡会」のガテン系連帯・池田一慶共同代表も参加、発言した。

違法派遣は職安法違反
 原告側の村田浩治主任弁護士が講演し、「この判決の核心は、派遣法に適合しない労働者派遣は職業安定法で禁止されている労働者供給であるとした点」と強調。「この判決を勝ち取った背景には、偽装請負への批判高まりがある」と述べ、勇気を出して告発した労働者や彼らを支える労働組合の運動が生み出したものとの認識を示した。
 そして「(違法派遣の場合)就労先に雇用責任があることを正面にすえた交渉と運動を」「多くの労働組合や学者・弁護士に高裁判決を支持する表明を行ってほしい」と訴えた。
 偽装請負へのこれまでの行政指導は「適正な請負か派遣に改めよ」というものであり、職安法44条違反での摘発はしていない。この判決で、行政も対応を迫られると述べた。

抜本改正求め議員要請強める
 野党4党は5月23日に改正派遣法の共同提案に向けての協議の場を持つことを確認した。全労連小田川事務局長はまとめで「野党4党の『労働者派遣法』見直し協議の開始を歓迎し、早期の抜本改正を求め」議員への要請(下記)を強めることを確認した。

要請事項

  1. 労働者派遣制度は常用雇用の代替措置ではなく、臨時的・一時的な業務に限定されるとの本来の趣旨を踏まえた見直しを
  2. 問題の多い単純労働の日雇い派遣の禁止を早急に具体化すべき
  3. 派遣先に違法があった場合は、直接雇用とみなす規定など派遣先責任を明確化する法整備を
  4. マージン率規制や派遣先労働者との均等待遇原則の明記を

 
〒113-8462 東京都文京区湯島2−4−4全労連会館4F TEL(03)5842-5611 FAX(03)5842-5620 Email:webmaster@zenroren.gr.jp

Copyright(c)2006 zenroren. All rights reserved.