大企業、銀行ではなく、労働者・国民の暮らしを守れ
国民大運動が国会行動
「新テロ特措法延長反対!」「後期高齢者医療を廃止しろ!」「労働者派遣法を抜本的に改正しろ!」よく晴れた11月の空の下、国会前行動に集まった人たちのシュプレヒコールが響き渡った。国民大運動実行委員会は11月26日、新テロ特措法の延長反対、後期高齢者医療制度の廃止、派遣法の抜本改正などの要求を掲げ国会前で行動を行った。
国会は国民の暮らしを良くするための審議を
主催者あいさつで農民連の石黒昌孝事務局次長は、国会では第2次補正予算を通常国会冒頭に送る一方で、新テロ特措法と新金融機能強化法を審議するために会期延長もありうるとしているが、まず、雇用を守ることを審議してもらいたいと発言。多くの労働者に仕事がない、みんなが安心して仕事につけるべき、中小企業への貸し渋りや貸しはがしの横行をなくし安心して営業できるようにしてほしい、医者を増やし妊産婦がさまようことのない医療を、30人学級で安心して教育が受けられるように、女性の仲間が安心して働けるようになど、まず国民の暮らしを良くするために国会は審議をしてほしいと訴えた。また、汚染米事件に触れ、原因は年77万トン輸入している輸入米だ、輸入を中止させようと述べ、内閣府の調査でも多くの国民が国産品を食べたい、国産品を増やすべきと言っているみんなが安心して暮らせるようにしてほしいと強調した。
衆議院議員の日本共産党の佐々木憲昭氏が国会報告。大企業・銀行優先ではなく、国民の生活を守る方向に切り替える必要があると強調。一部上場企業は10年前10兆円の経常利益を上げていたが、今年の3月期決算でこれが35兆円になっている。来年の3月期でも27兆円の利益が予想されていると述べ、十分に体力のある大企業に応分の負担をはっきり要求しようと訴えた。
参加者の決意表明では年金者組合や、香川の母親大会、東京地評や安保破棄中央実行委員会から次々代表が発言。
働くルールの確立で暮らしを守り景気回復を
全労連の小田川義和事務局長は、現在大企業で進められている派遣労働者や期間工の大リストラに触れ、政府提案の「改正」派遣法ではこのような事態に対処できないと指摘、派遣保護法に変えるため全力を挙げると発言。また、「トヨタは3次下請けの仕事を打ち切る一方、ロシアで新工場を稼働させると報道されている。このままではトヨタは生き残るが中小企業は倒産が相次ぐ事態になる」と強調。景気回復には内需拡大が必要だとして、労働総研の試算を紹介。パート・派遣の正社員化で363万人の雇用が生まれ9.1兆円の内需拡大、サービス残業の根絶で119万人の雇用創出と6.5兆円の内需拡大、週休2日制と年休の完全取得で154万人の雇用が生まれ、8.4兆円の内需拡大が見込まれる。景気回復のためにも人間らしく働くルールの確立が必要だと訴えた。
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