全国２０万人が春闘要求実現へ｢３･１２全国統一行動｣を展開
ベア・パート賃上げ・雇用､重税反対など追求

　全労連と国民春闘共闘は12日、昨日の集中回答をうけて「3・12全国統一行動」をたたかった。官民21単産がストライキや時間内外の職場集会、地域決起集会を取り組み、47都道府県でスト職場の激励、地域決起集会、駅頭・街頭宣伝などを終日展開、本日の重税反対集会・デモ行進・個人請願などを含め、全体では約20万人が決起する怒りの大行動になった。
　12日、ストライキを中心にたたかったのは、ＪＭＩＵ、通信労組、建交労鉄道本部、映演労連などで、一部がストライキに突入したのは生協労連、全印総連、出版労連、民放労連などです。国公労連、自治労連、全教、郵産労は職場集会や宣伝行動、民間スト職場の支援などに奮闘。春闘共闘と全労連は派遣切りワースト10企業への申し入れを実施し、新橋駅ＳＬ口の集結行動ではビラ2000枚を配布した。

「ＪＲは内部留保で賃上げを」、広がる支援と連帯
建交労　鉄道本部が全国３拠点で半日スト

　建交労鉄道東京地方本部は12日、4万円の賃上げ、法令順守にもとづいた制度の実施、契約社員の正規社員化、安全・安定輸送の確立に向けた要員の確保などの要求をもって、半日ストライキを行った。12時05分から東京・上野駅公園口前で開かれたストライキ突入集会には、建交労と支援の仲間、12団体100人が参加した。
　ストライキ集会で、建交労鉄道東京地本の大平委員長は、「ＪＲ東日本は内部留保の1兆9千億円の一部を取り崩すだけで十分に賃上げと雇用の確保が可能」と述べ、誠意ある回答を強く求めた。また、「国鉄闘争は重大な局面を迎えている。鉄道運輸機構は4者4団体の申し入れに対し『仮に裁判所から和解という判断があれば真剣に検討しなければならない。司法の判断は尊重する』と述べている。『2・16集会』には公明党からも参加、『自民党が来れば政治解決できると思っている、わが党から呼びかけをしたい』と決意表明した」と述べました。

　全労連の大黒議長は「内需拡大でないと日本に未来はない。内需拡大には賃上げだ。派遣切りに全国で組合結成してたたかっている」と激励。東京地評や首都圏交運共闘、台東区労連、建交労京王新労組の代表が連帯挨拶した。
　ストライキに突入した建交労鉄道上野分会の斎藤委員長が、この間に勝ち取ってきた職場要求の成果として、（１）60歳以上再雇用者の労働条件を法制度に基づき改善させた、（２）超過勤務の支払を1分から認めさせた、（３）出勤時・退庁時とも各5分の更衣時間を獲得、（４）準社員の日給月給を月給制に変更させ年間休日数を増加させたなどを報告し、ひきつづきたたかう決意を表明した。
　3・12ストライキ行動では、午前の上野駅前宣伝、午後の各政党要請・駅頭宣伝など終日行動を行った。

全国16９事業所で475人が怒りのスト
通信労組　持株会社前の突入集会に120人

　通信労組は12日、前日のNTTグループ各社のゼロ回答に怒りを込めて、35都道府県、28支部、169事業所で475人の組合員が始業時から10時までストライキを決行した。
　寒風吹きぬける早朝、大手町のNTT持株会社前に、「スト決行中」の看板や横断幕、のぼり旗がはためき、ストライキ突入総決起集会が開かれ、国公労連と同各単組、自治労連、全教、東京地評、全労連、周辺労組などの仲間が激励に駆けつけ120人が参加した。
　主催者あいさつで通信労組の山田委員長は「昨日、大阪でのビラまきで、『これが本当の労働組合だ』とNTT労組の方が通信労組に加入した」と報告。春闘要求については「一律3万5000円の賃上げは、内部留保8兆8352億円のわずか1.3％を取り崩すだけで実現する。また、株主配当を見直すだけで非正規労働者の時間給250円アップが可能だ。いまだにゼロ回答は許せない。企業の社会的責任は重大であり、強く抗議する」と強調。団体交渉の成果としては、（１）西日本で60歳以上契約社員の労働条件改善を検討中であること、（２）大阪で8人の1年契約を3年に改善する回答などを紹介し、ひきつづく奮闘を表明した。
　全労連・国民春闘共闘の小田川事務局長は、「NTTは今期1兆6000億円の経常利益を予測しており、6年ぶりにトップ企業になる。一律3万5000円、非正規の時給250円アップは内部留保に手を付けずとも利益を少し減らせば実現可能だ」と主張した。激励と連帯あいさつが続き、東京地評・平山副議長、全農協労連・国分委員長や、国公労連、全教、建交労鉄道本部、生協労連、金融労連、郵産労などの代表がつぎつぎ発言にたち、儲け頭NTTの社会的責任を追及するとともに、「正規も非正規も賃上げを！０回答は許さないぞ！」「50歳定年制廃止せよ！」などを掲げてたたかう通信労組・組合員の奮闘を称え、共にたたかう決意を表明した。
　打出の小槌を手に「大黒様」の衣装をまとい、胸に「幸せサイクル」と書き込んで参加した東京地域グループ会社分会の冨田書記長に、たくさんのカメラが集中した。