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いのち・健康・安全蝕む深夜勤
全労連がシンポ

写真 労働時間法制の相次ぐ改悪や経済規制の緩和もあって、全産業に深夜労働・長時間過密労働が蔓延し、過労死など深刻な問題を引き起こしている。こうしたことから全労連は4月25日、東京都内で「いのち・健康・安全を蝕む深夜労働を告発するシンポジウム」を開催した(協賛=いのちと健康を守る全国センター、東京社医研センター)。労働者・労働組合、女性団体、研究者など約90人が参加した。
 主催者あいさつで小田川義和事務局長は、「各分野での労働実態、身体への影響などを明らかにし、社会・家庭生活、環境問題など多面的な視点から問題を検証し、24時間型社会の労働についてのガイドライン・政策提起をすすめる契機としたい」とのべ、「深夜労働の実態を可視化し、社会的に告発すること」をよびかけた。
 「長時間・過密労働を生みだす悪影響から脱出する方策の模索」との演題で永山利和日本大学教授が記念講演。長時間・深夜労働を生み出す日本経済の体質転換、労働者・国民の視点から歪みを是正する方策などを提起した。
 4氏がシンポジストとして報告。広瀬俊雄仙台錦町診療所所長は「夜勤の影響は健康だけでなく、家族とのだんらんなど生活の質を下げている」と指摘した。川村雅則北海学園大学准教授は、規制緩和されたトラックやタクシーなど運転者の労働時間規制の弱さを指摘。「長時間労働をしなくても所得が確保できる労働、産業政策両面からの対策」を提言した。大村淑美日本医労連副委員長は、過労死が相次ぐなかで夜勤規制と増員の運動にふれ、「他産業の夜勤労働者とともに夜勤の法的規制をかけていきたい」とのべた。平井哲史弁護士は、郵便局での仮眠時間のない深夜勤(ふかやきん)の裁判闘争を報告。「夜勤労働の負荷を軽減する法規制が必要だ」と訴えた。
 会場発言では、印刷、郵政、運輸、航空管制、医療、介護、学校教育、生協など様々な分野から労働実態と問題点、たたかいが報告された。次回開催を望む声があげられた。

 
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