派遣法抜本改正求め院内集会
全労連と労働法制中央連絡会
労働者派遣法の抜本改正を求める院内集会では日本共産党の小池晃参議院議員が情勢報告。「派遣法の抜本改正は待ったなし。大企業は最近、3ヵ月、6ヵ月の短期雇用をはじめた。労働者をまた使い捨てにしようとしていることは明白だ。労働政策審議会ではとんでもない議論がされている。『派遣禁止は職業選択の自由に反し憲法違反だ』と公益委員が発言しているが、では04年の製造業への派遣解禁以前は派遣法は憲法違反の法律だったのか。一方でみなし雇用に申告義務を課すなど、どうにか抜け道をつくろうとしている。抜け道は許さない、改正を先送りさせないことが重要だ。多くの政党が公約で派遣法の改正を掲げており、たたかいで改正への展望は開けつつある。大企業・財界の巻き返しを許さず、力をあわせ抜本改正を実現しよう」と呼びかけた。日本共産党からは高橋千鶴子衆議院議員もかけつけ、あいさつした。
全労連の小田川義和事務局長は主催者あいさつで「臨時国会が始まったが、派遣法は今審議会で議論が始まったばかり、子ども手当も来年の通常国会、後期高齢者医療制度などは4年先と言われており、とんでもない。期待はずれの内容で進みそうだ。10月23日に雇用対策が出されたが、お金を付けずにやろうとしており、きわめて不十分。『派遣切り』とのたたかいは、労働局申告、裁判闘争など一定の成果をあけたが、壁もある。壁を突破することが制度改正のためにも重要。派遣法抜本改正のためにも大きな流れをつくっていこう」と呼びかけた。
参加者がたたかいを発言。「資生堂の化粧品製造ラインで請負として働いていたが契約期間途中で解雇された。賃金は正社員の2分の1。地位保全と賃金の支払いを求めて仮処分を申し立てていたが却下され、即日抗告した。資生堂は日本一の化粧品会社。女性を低賃金で使い利益をあげるのは許せない。みなさんの支援を」(全国一般神奈川地本・アンフィニ分会)、「日産車体で派遣切りにあい、裁判でたたかっている。製造業に派遣はやめてほしい。派遣法の抜本改正を」(JMIU)、「専門26業務での首切りが多い。大阪で、母親が新婦人の会員でいろいろと情報を得ていたため、労働局に申告し是正させることができた。26業務の見直しが必要。抜本改正のために力を尽くす」(新婦人)などが述べられた。
集会終了後、衆議院厚生労働委員への要請行動を行い、参加者は実態を熱く語り、派遣法の早期抜本改正を訴えた。
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