タクシーなどの労働組合でつくる自交総連(全国自動車交通労働組合総連合会)は14日、規制緩和で増えすぎたタクシーを減らし、ドライバーの賃金と労働条件の改善、利用者・国民の安心安全の実現を求めて、全国でストライキをはじめとする行動に決起しました。これらの行動は各地の新聞・テレビなどにも取り上げられ、「タクシー減車」があらためて社会問題として大きくクローズアップされることとなりました。
ストライキは全国9地方で55組合が実施。合計で630台・1149人が1時間〜24時間のストに突入し、車両デモや請願行動をはじめ、決起集会、宣伝行動など終日多彩に展開しました。 タクシー1000台が集結(東京) 東京では、ストに参加した組合を含め、1000台のタクシーが国土交通省前に集結。「ストライキ決行中」「適正減車で安心・安全」などの貼り紙をした車が1.5km以上に及ぶ長い列をつくりました。深夜営業明けで参加した労働者もムシロ旗を掲げて国交省を取り囲み、徒歩参加の1000人とともに大規模な個人請願行動を行いました。
あいさつで飯沼博・自交総連委員長は、「私たちのたたかいで、規制緩和から規制強化へ流れを転換した。東京ではタクシー活性化法による地域協議会で『2割減車』を目標にしている。春闘で確実に減車をかちとり、賃金を改善させよう」と訴え。
連帯あいさつに立った大黒作治・国民春闘代表幹事(全労連議長)は、「新自由主義による規制緩和は、大企業だけが栄え、労働者の貧困と格差拡大、地域経済の疲弊をもたらした。春闘で労働条件改善を求め、民主党政権に対し派遣法抜本改正などの公約守れと運動を強めよう」と呼びかけました。
各地で新聞・テレビが報道
北海道では、降りしきる雪の中でストライキに突入。減車を求めて会社構内で決起集会を開きました。宮城では、70台120人が参加して決起集会を開催し、テレビ局2社が放送。福島・埼玉では、指名ストと運輸支局交渉、神奈川でもストを実施しました。福岡では、ストと車両デモが新聞でも大きく取り上げられました。大分・鹿児島でもストを決行し、宣伝を行いました。 このほか、石川では決起集会と車両デモ、大阪ではタクシー協会前で宣伝行動、各地で運輸支局交渉などの行動が実施されました