6月24日公示、7月11日投票で行われることが確実となった参院選挙での政治の転換を求めて、首都圏各地から労働者ら約700人が日比谷公園に集まり、決起集会を開催。労働者派遣法の抜本改正、最賃時給1000円の実現、後期高齢者医療制度の廃止、普天間基地の無条件撤去などを求める大きなシュプレヒコールが、夜の官庁街にこだましました。
“細切れ雇用を認める法案をだれが望むか”
この集会は全労連、東京地評などが主催し、国民春闘共闘委員会が協賛する形で企画されたものです。
この日午前、日米両政府は、沖縄・米軍普天間基地の移設先を名護市「辺野古崎地区及びこれに隣接する水域移設」とする共同発表を行い、午後には民主党連立政権が「辺野古」を明記した対処方針を決定。国会では政府与党が労働者派遣法改定案の強行採決をねらうなど、緊迫した情勢のなかで開催されました。
主催者を代表し、全労連・大黒作治議長があいさつ。「日本のどこにも基地はいらないという世論が高まっている」として、鳩山内閣の決定を糾弾。大穴があいたままの派遣法案が強行採決されようとしていることを批判し、「非正規を正社員にしていくことこそ必要だ」と訴えました。連帯あいさつに立った自由法曹団の鷲見弁護士は、「派遣は身体を壊しても使い捨てればよいのですか」という労働者の声を紹介し、「細切れ雇用を許すこんな法案はだれも望まない。徹底審議と抜本改正を求めて最後までたたかおう」と呼びかけました。
県民は絶望していない、基地建設をゼッタイ阻止しよう
沖縄県国公の仲里事務局長が決意表明。「鳩山政権には完全に失望したが、私たちは絶望していない」とのべ、県議会が全会一致で普天間基地の即時撤去を求め、県民世論に押されて県の経済界も姿勢が変わってきていることを紹介。「政府を揺さぶる国民の大きな力で、基地建設を絶対に阻止する決意だ」とのべ、ひときわ大きな拍手に包まれました。
日本共産党の笠井衆院議員が国会情勢を報告。「アメリカと財界にモノが言える政治をつくるために全力を尽くす」と表明しました。
続くリレートークでは、「全国青年大集会2010」実行委員会、年金者組合東京、千葉労連東葛ユニオン、国公労連、JMIU三多摩地域支部の代表がそれぞれの立場から決意を表明。大阪の泉南アスベスト国家賠償請求訴訟弁護団が支援の訴えを行いました。
集会後、参加者は3隊に分かれ、国会まで請願デモ。「労働者派遣法は抜本的に改正しろ」「最賃時給1000円を実現しよう」「普天間基地は無条件に撤去しろ」と、週末夜の官庁街に大きな声が響き渡りました。