菅内閣が「マイナス勧告以上の給与引き下げ」をねらい、第176臨時国会の開会を前日に控えた9月30日、全労連・春闘共闘・公務部会・公務労組連絡会は、公務員賃金改善、労働基本権回復、労働者派遣法の抜本改正などを求めて中央行動にとりくみました。
冷たい雨が降りしきるあいにくの天候のなかを、総務省前要求行動、中央総決起集会、全国会議員要請行動などを展開、全国から1,000人が参加しました。
中央総決起集会
地域に足を出し共同広げ要求を実現しよう!
午後1時20分から社会文化会館で行われた「公務員賃金の切り下げ許すな!公務・公共サービス拡充、労働者派遣法の抜本改正、秋年闘争勝利9・30中央総決起集会」(全労連・国民春闘共闘・労働法制中央連絡会主催)には、会場いっぱいの仲間が参加。
主催者を代表して全労連の大黒議長があいさつし、「国民が新しい政治システムを模索しているこの時期に、国民生活・地域経済をますます破壊する構造改革への逆流を許さず、官民の共同をさらに広げて、賃上げや社会保障の拡充、地域経済の回復などを実現させよう」と呼びかけました。
連帯あいさつ・国会報告で、日本共産党の宮本たけし衆議院議員は、今臨時国会が国民生活などにてらして大変重要な国会であると述べ、「公務を守ることは国民へのサービス拡充のためかけがえのないこと。あらためて公務に光をあてることを国民世論としていくために、ともにがんばろう」とあいさつ。
労働法制中央連絡会からJMIUの生熊委員長が民間労組も代表し、「公務員賃金の引き下げが民間賃金にも影響を及ぼすことは明らか。公務包囲網を官民で連携して突破しよう」と激励のあいさつをおこないました。
その後、全労連公務部会の黒田事務局長が情勢報告を行い、公務労働者の賃下げは消費税増税など国民犠牲の「露払い」とされていること、今年の最低賃金の改善は不十分ではあるがこれまでの粘り強い運動の到達点であること、公務・公共サービスの拡充と労働基本権の回復を一体のものとしてたたかいを強化すること−を提起。「地域に足を出して共同をさらに広げ要求を実現させよう」と訴えました。
国公労連の瀬谷中央執行委員が「職場は疲弊し、怒りと要求があふれている。マイナス勧告の実施と憲法違反とも言える『深堀り』は絶対に許さない」、自治労連の山口副委員長が「非正規労働者の『雇い止め阻止!誇りと怒りの大運動』を展開し、あわせて公契約運動と最低賃金の引き上げにむけて全力をあげる」、全教の北村書記長が「少人数学級の実現にむけて文科省が予算要求するなど歴史的な局面の中、ゆきとどいた教育実現のため奮闘する」と、それぞれ力強く決意を表明しました。
最後に、全労連公務部会の宮垣代表委員が、「今日の中央行動は1,000人の参加で成功した。臨時国会での悪法の成立を許さず、幅広く国民と共同し、力を合わせて国民諸要求を実現させよう」と閉会のあいさつをし、団結がんばろうを三唱して決起集会を閉じました。
中央総決起集会の修了後、参加者は、労働者派遣法の抜本改正ほか、各単産の要求を携えて新築された議員会館を訪問し、衆・参のすべての国会議員への要請行動にとりくみました。また午前中には全教が財務省前、自治労連が総務省前で意思統一・要求行動をおこないました。