労働組合・諸団体の共同によって、本日、「なくせ貧困!仕事よこせ、守ろう雇用と暮らし!内需主導の景気回復を!」のスローガンのもと中央行動がとりくまれました。
第177回通常国会の冒頭で菅首相は、TPP(環太平洋連携協定)参加と消費税増税方針について6月をめどに示すと宣言し、いま国会では、法人税5%減税や米軍への「思いやり予算」などで大企業奉仕・軍事費優先をつづける11年度予算案が審議されています。
また、介護保険法の改革案や「子ども・子育て新システム」による保育制度見直し、住民犠牲の「地域主権改革」関連法案などもねらわれています。菅内閣は、「社会保障制度一体の税制改革」による消費税率引き上げを検討するなど、国民生活に背をむけて、「生活第一」の公約にも逆行する政治に国民の怒りが集中しています。
一方、大企業は、賃下げ、解雇、下請単価の切り下げなど、労働者・国民の犠牲の上に内部留保を積み増しし、この10年で441兆円にふくれ上がっています。これとは正反対に、労働者の収入は低下の一途をたどり、年収200万円にも満たない労働者は1千万人を超えて増え続けています。さらに、労働者の賃上げで景気回復が必要なときに、政府が率先して公務員の賃下げをねらっています。
失業者は連続5%台で高止まりし、高校生・大学生の採用内定率も過去最悪です。そのうえ、社保庁職員の分限解雇や日本航空の不当解雇など大量の首切りで、労働者としての尊厳が踏みにじられるとともに、国民の安全・安心がおびやかされる事態も起こっています。
こうしたもと、いま国民の怒りは急速にひろがり、新たな共同を呼び起こし、広範な人々をたたかいに立ち上がらせています。TPP参加に反対して、沖縄や栃木、宮崎など各地で農林水産業と消費者団体などとの共同の大規模集会が次々と開かれています。地方議会では、「TPP参加に反対」「慎重対応」などの決議が、40都道府県と1,075市町村議会で採択されています。
個人消費の拡大で景気回復を求める運動は、自治体による「住宅リフォーム」助成制度などを全国にひろげる力となっています。最低賃金の引き上げや公契約適正化を求めるねばり強いたたかいが、公契約条例の制定となって実現しています。
こうした運動の成果を確信にして、国民のいのちと暮らしを守るたたかいをさらに前進させましょう。そして、新たな流れを今春の統一地方選挙へと結びつけ、住民の暮らしを守る砦としての自治体づくりを実現していきましょう。
本日の行動をステップにして、「国民の雇用と暮らしを守る政治を実現せよ!」「大企業は内部留保を還元せよ!社会的役割を果たせ!」の声をさらに大きくひろげ、政府・財界を国民の力で包囲し、要求の前進を勝ち取るためさらなる奮闘を呼びかけます。
2011年2月10日