全労連・労働法制中央連絡会は2月18日、ディーセントワークデーの宣伝行動を有楽町マリオン前で実施した。前夜からの強い風雨もおさまり、暖かな日差しのもとで5人が訴え、8団体から参加した27人が1000枚のチラシと「労働相談ホットライン」ティッシュを配布した。
全国一般・遠藤秋雄書記長は「最低賃金の引き上げは、消費購買力を向上させ、地域経済の活性化をもたらす。中小企業への支援を強めて最賃を引き上げ、景気の回復を図ろう」と訴え、年金者組合・篠塚多助委員長は「高齢者の生活は大変苦しく、年金引き下げは高齢者の生活を破壊する。物価が下がっているというが生活必需品はむしろ値上がりしている。苦しい生活実態をよく見てほしい」と発言。
婦団連・伍淑子副会長は「女性が多数を占める非正規労働者の年収は200万円以下。他方、正規労働者は長時間過密労働を強いられている。男性も女性も人間らしいディーセントな働き方ができる社会にしていこう」と呼び掛け、自治労連・大場みゆき副委員長は「自治体では、仕事は継続しているのに非正規職員の雇い止めが横行し、住民サービスの低下をもたらしている。誰もが仕事に誇りを持ち、不安なく働き続けられる社会をつくろう」と訴えた。
最後に東京地評・伊藤潤一議長が「劣悪な待遇の非正規の増加が消費不況の大きな要因。すべての労働者の賃上げと働くルールの確立で地域経済の活性化を実現しよう」と訴え、宣伝行動を終了した。
荒馬座、航空労組連と一緒に70人で春闘宣伝 東京春闘共闘
東京春闘共闘は2月18日のディーセントワークデーの昼休みに、地域総行動として「目に見え、音が聞こえる」春闘宣伝を大企業のオフィスの集まる品川駅港南口で行った。晴れた空、激しい風の吹き荒れる中、南部、港、大田の各地域春闘とともに、航空労組連の皆さんが40人以上も参加し、合わせて70人以上の大宣伝となった。荒馬座の太鼓をはさんでの宣伝に、道行く人も振り返り、用意したチラシ2000枚は30分ほどで終了した。
東京春闘共闘代表委員の伊藤潤一さん(東京地評・議長)の演説の後、荒馬座の太鼓演奏に続き、オレンジのたすきをかけた航空労組連の原告団長山口さんが宣伝カーに上がり、JALの不当解雇撤回を訴えた。「JALの経常利益1,460億円は昨年の三井物産の経常利益1,445億円に匹敵しており、整理解雇の経営上の必要性がないことは明らかだ。経営側の理屈は更生会社であり公的資金で運営されているからというだけで、まったく理屈になっていない」と述べ、「経営権のない労働者に責任を押し付けるやり方は許せない」と訴えた。
国民支援共闘会議の発足、女性著名人のアピール、市民団体など大きく支援が広がっていることを紹介。こんな解雇を許してはどこでも簡単に解雇されるようになってしまう。また55歳以上の機長がおらず、ベテラン乗務員のいない日本航空で大丈夫なのかとの思いだ。不当解雇撤回まで何としてもたたかいぬくのでご支援をお願いします。と訴えた。
続いて客室乗務員の組合CCUから島崎浩子さんがシンボルのオレンジのマフラーを巻いて宣伝カーの上にあがり訴え。「12月31日の段階ですでにこれ以上人員削減の必要はなかったのに解雇を強行したのは、組合つぶしが目的だ」と述べ、「今回首を切られたのは職場で『おかしいことはおかしい』と問題を指摘してきた人たち。モノいえぬ職場づくりが狙いなのは明らかだが、それを航空会社でやってしまっては本当に危ない時にも誰も声を出せなくなり、絶対にやってはいけないことだ。何としても職場に戻り安全安心な日本航空を作りたい」と語り支援を求めた。最後に「絶対に負けません。勝つまでたたかいます」と宣言し大きな拍手を浴びた。
東京春闘共闘代表の松本東京地評事務局長は大企業減税と消費税増税の動きを批判し、「組合を作りたい」と言う相談が10%を占めることを紹介しながら、今春闘で賃上げと雇用安定を実現しようと訴え、最後に全労連・小田川事務局長がマイクを握り、富士通総研もGDPの55%を占める個人消費、特に労働者の雇用と所得の改善が必要と言いだしていることに触れ、「賃上げ、雇用確保と内需拡大による景気回復を」と訴えた。