全労連・国民春闘共闘は、春闘の山場をひかえた3月8日、民間・公務が結集して中央行動にとりくみました。各組合では要求提出後、交渉が積み重ねられており、14日に回答指定日、15日にストライキを含む全国統一行動が配置されています。その前段の中央行動として、全国から3,000人が参加しました。公務部会・公務労組連絡会は、午前中は単産独自要求行動、厚生労働省・人事院前でのコア総行動、総務省前要求行動、国会請願デモ、国会議員要請行動にとりくみ、公務労働者みずらの課題をかかげ1,200人が参加しました。
厚生労働省・人事院前行動
12時からの厚生労働省前・人事院を包囲した「12春闘勝利・賃上げ要求実現!労働者総決起集会」では、厚生労働省前と人事院前に2台の宣伝カーを配置し、はじまりました。
主催者あいさつで国民春闘共闘の大黒作治代表幹事は、雇用の確保で内需中心の経済実現を呼びかけました。連帯あいさつでは蒲田民商の荻島実会長は、地域経済の活性化を訴え「リーマンショック以来雇用が減少している。大田区内の工場経営者はものづくりに精通している。技術革新は小さな工場から生まれる」と地場産業の現状を報告し連帯を表明しました。
情勢報告にたった国民春闘共闘(全労連事務局長)の小田川義和事務局長は、「3月14日の集中回答日にむけて、13日から15日までを統一行動に設定し、安心社会に向けた総行動に決起しよう。すべての職場から労働者の賃上げをかちとり、労働法制の骨抜き修正法案の阻止、消費税増税やTPP参加反対、原発再稼動阻止の課題にむけて運動を強めよう」と訴えました。
続いて6人から決意表明。「国民のいのちと健康を守るため2011年秋に全国キャラバン行動にとりくんだ。医療・看護現場は疲弊している現状だ。看護師の増員を求める」(日本医労連)、「公務員賃下げ法を成立させたことに対して満身の怒りをもって抗議する。二重三重の憲法違反に対して、裁判闘争を通して不当性を問う」(国公労連)、「団体交渉を積み上げているところだ。最賃引き上げ、災害対策マニュアルの作成など制度面の要求を勝ち取る」(建交労)、「市町村では保育施設の義務がなくなれば子どもがいなくなる。それは地方の疲弊へとつながる。子どもを守っていくため議員要請、懇談を行なっている。拙速な議論ではなく現行の事業の充実を求め、健やかに育つより良い社会をめざしていく」(高知自治労連)、「タクシー労働者の賃上げ・待遇改善にむけて職場でのたたかいだけでは解決しない。多くの国民との共同が必要であることを実感している」(自交総連)、「大阪の橋下市長のウイルスが全国に広がらないよう大阪で食い止めたいと思っている。大阪維新の会の政策はまさに政治版オレオレ詐欺ではないか。職員・教育基本2条例の制定を許さないたたかいには50をこえる団体の共同ではねかえす」(全教・大教組)と訴えました。
総務省前要求行動
政府の使用者責任放棄を糾弾、労働基本権全面回復を求め1,200人が結集
総務省前行動で主催者あいさつに立った全労連公務部会代表委員の野村自治労連委員長は、「不当な賃金引き下げが国会で議決されたことについて参加者全員で強い抗議を表明したい」と力強く切り出しました。「震災から1年が経とうとしているが、いまだ復興が進んでいない。公務労働者が住民と一緒になって復興を進める必要があるが、政府は賃金を減らし、さらに退職金を減らそうとしている。これはまさに財界の意向に沿った公務員の総人件費削減、そして労働者全体の賃金を抑制することに加担するものだ。あらためて非正規関連労働者含めすべての労働者の賃上げを求めて、たたかいをすすめよう」と呼びかけました。
民間労組を代表して、生協労連の桑田委員長が駆けつけ、公務員賃下げへの怒りと、民間労働者も共同してたたかう決意を述べ、参加者を激励。その後、黒田事務局長が情勢報告と行動提起を行い、賃下げ法が議員立法によってわずか5時間の審議で採決が強行された問題点や、定年延長をめぐる情勢、民間調査をふまえた退職手当の大幅削減について触れたのち、「来週には3・15全国統一行動がある。職場集会や地域での合同集会、デモ、団体要請などあらゆるたたかいで、職場から、地域から私たちの要求実現のために総決起しよう」と提起し、参加者の大きな拍手で確認されました。