庶民増税ではなく、大企業・富裕層負担を― 野田内閣は3月末にも消費税率を10%に引き上げる法案の閣議決定を目論んでいます。「社会保障充実と安定のための消費税増税」というウソを暴き、「庶民いじめの消費税増税」に反対する重税反対行動が3月13日、全国で展開されました。
全労連・国民春闘共闘は、8時30分から新橋駅前SL広場で緊急早朝宣伝行動を行いました。
主催者を代表してあいさつに立った小田川義和・国民春闘共闘事務局長(全労連事務局長)は、「庶民の税負担が消費税率10%の引き上げで、一気に13兆円も増える。『財政は大変』と言いながら、消費税以外の税収を増やすことをしておらず、不要不急の無駄遣いが長年是正されていない。消費税そのものの仕組みが、庶民いじめ、製造業大企業優遇の制度である。内需が冷え込んで労働者の賃金が十数年にわたり下がり続ける深刻なデフレ状況のもと、しかも3・11大震災の被災者の生活再建が遅れに遅れている今、消費税率を倍に引き上げることは、日本経済をどん底に突き落とし、景気悪化と賃下げの悪循環を加速させ、ひいては、税収減によって財政再建もさらに遠のく」と指摘しました。
次々と参加者が発言。年金者組合の田島茂副委員長は「政府は、赤字だけは宣伝するが資産は全然発表しない。過去22年間、法人税の穴埋めに消費税が使われてきた。また、今の年金制度を改悪することは、次世代の年金制度も改悪するということ」と指摘。自治労連の山口毅副委員長は「国は『お金がない』と言っているが、身を削るというのであれば320億円もある政党助成金を廃止し、軍事費やムダな大型公共工事を減らして行くべき」、生協労連の桑田富夫委員長は「家計調査の結果、現在4人世帯で年間平均16万円の消費税を支払っている。庶民の給与はほとんどが消費に回っており、消費税が倍になれば家計は逼迫する。被災者の方々からも搾り取るこの増税は断じて許してはならない」と呼びかけました。
日本医労連の小池康義副委員長は「社会保障のために消費税を上げると言っているが、1997年の増税時に同じことが言われてきたが医療が良くなっただろうか。この間、個人負担のなかった医療保険、健康保険は1割、3割へと個人負担が増えている。消費税を上げても何の改善も見られなかったのは事実」と増税の狙いが社会保障の充実にはないことを明らかにしました。国公労連の渡辺政幸中央執行委員は、消費税について「景気を底から冷やすし、低所得者ほど負担が重い大企業優遇税制であること。大企業のリストラを推進し、中小企業の営業破壊税である」ことなど話し、「今やるべきは消費税増税ではなく、被災地の復旧・復興である」と出勤する人々であふれる新橋駅前に怒りの声を響かせました。