全労連・国民春闘共闘は3月15日、前日の集中回答を受けて「全国統一行動」にとりくみました。各単産は不誠実な「回答」に対し、ストライキや職場集会、決起集会などに立ち上がりました。
建交労
安全・安心の交通機関を
建交労は、京王新労組支部と鉄道東京・環境アクセス分会がストライキに突入。
京王新労組では「年間一時金5カ月、55歳以上の賃下げ」回答に対し、始発からの24時間ストライキに突入。10時から京王バス・小金井営業所前で開催したストライキ突入集会には約60人の仲間が結集し、ストライキ貫徹・要求実現の決意を固めました。
一方、JRの駅やトイレ、車両などの清掃業務を行う鉄道本部・環境アクセス東京分会が上野公園前でストライキ突入集会を開催し、10団体105人が激励にかけつけました。激励・連帯のあいさつに立った大黒作治全労連議長(国民春闘共闘代表幹事)は、「労働者の賃上げこそが景気回復の道であり、働くものの購買意欲を増やすことでしか内需拡大はありえない。連合の大手労働組合が早々とベア要求をやめて、賃金闘争を収束させていった。しかし、春闘の時にこそ堂々と賃上げ要求を掲げて、低額回答状況を打破し、未組織の労働者にも影響を与えるたたかいをしていこう」と呼びかけました。
通信労組
全国115事業所で343人がスト突入
通信労組では、NTTグループ各社の「ゼロ回答」に抗議し、全国36都道府県、115事業所で343人の組合員が始業時から10時までストライキを決行(東京・NTT持株会社では正午まで)。春闘集中回答日の14日、NTTグループ各社は、3万2000円の賃上げ、非正規雇用労働者の時間給240円引上げ、リストラ反対、「50歳退職・賃下げ再雇用」制度廃止など通信労組の要求に対し、特別手当支払額を回答したのみで、賃上げについてはいずれも「要求には応じられない」と“ゼロ回答”でした。
厳しく冷え込んだ東京・大手町のNTT持株会社前では、通信労組本部・東京支部主催の「ストライキ総決起中央集会」が開催され、激励にかけつけた単産・地域の仲間もあわせ約100人が参加しました。
通信労組の宇佐美俊一委員長は、主催者あいさつで、日本経済が陥っている「デフレ不況」の最大の要因は、NTTをはじめ日本を代表する財界・大企業が、266兆円にものぼる巨額の内部留保をため込みながら、労働者の賃上げ要求に背を向け、10年以上にわたって賃下げを強要してきたことにあると告発。NTTの内部留保9兆5000億円の約2.2%を取り崩すだけで、賃上げ要求への満額回答が可能だと強調しました。
全労連の小田川義和事務局長(国民春闘共闘事務局長)は、NTTグループが国内に通信網を展開する内需型産業でありながら、労働者の賃上げ要求にこたえず、内需拡大に背を向ける姿勢は「けっして許されない」と厳しく批判。「春闘勝利に向けて決起しよう」と力強く呼びかけました。