衆議院の解散を前にした緊迫した状況のもと、全労連、国民春闘共闘委員会、国民大運動実行委員会は「11・15中央行動」に取り組みました。日比谷野外音楽堂で行われた中央総決起集会には、全国から3000人が参加。消費税増税阻止、社会保障の拡充、TPP参加阻止、労働者の賃金・雇用を守れ、被災地の復興、原発ゼロなどを求め、省庁前行動や国会請願デモなど終日行動を繰り広げました。
デキシーユニオンが奏でるジャズの調べから始まった「国民諸要求実現11・15中央総決起集会」。
主催者あいさつに立った全労連の大黒作治議長は、「総選挙では、アメリカ言いなり、大企業・大資本家優遇の政治を変えることが必要だ。政治のあるべき姿を模索する国民とともに、国民要求を実現する政治への転換を求めて、燃えに燃えて奮闘しよう」と呼びかけました。
首都圏反原発連合から越後芳(かおり)さんが連帯あいさつ。「福島原発事故までは、デモに参加したこともなく、政治的なことに対して無関心だった。しかし、原発を止めるためには自分も行動を起こさなくてはならないと思いデモに参加しはじめた」とデモ参加のきっかけを語り、運動を継続することの重要性を強調。「組織に属さない人たちはどこで何をしたらいいのか分からず、行動を起こすのにも勇気がいる。しかし、どこに味方がいて、受け皿があるか知れば、声はあげられる。力をあわせて原発をなくそう」と原発を止めるまであらゆる行動を続けて行く決意を述べました。
つづいて、国民大運動実行委員会の黒田健司事務局長が情勢報告。「明日はいよいよ、衆議院解散という激動の情勢の中の行動となった。野田内閣を国民の運動と世論が追い詰め、解散に追い込んだ。運動の力が、いまたたかいの新たな大きなうねりをつくりだしていることにあらためて確信を持ち、たたかう決意を固め合おう」と訴えました。
各団体から6人が決意を表明しました。交運共闘から建交労の相木信之・副中央執行委員長が発言。現場で進む低賃金・長時間過密労働、過当競争による安全・安心の崩壊の背景には、行き過ぎた規制緩和があることを告発し、「来る選挙で、『いのちとくらし、平和を守る政治』を実現する」と力強く語りました。
全生連の前田美津恵事務局次長は、生活保護基準の引き下げが、住民税の減免や保育料、年金、最賃、就学援助など多くの制度に関連し、国民生活全体に影響をおよぼすと告発。
農民連の白石淳一会長は、「全国の9割の自治体議会がTPPに否定的な決議を採択している。これこそ国民の声だ。TPP参加をきっぱり断念させよう」と訴えました。
日本医労連・全日赤大津支部の佐々木英里執行委員は、長時間過密労働で働く医療労働者の実態を告発し、「安全・安心の医療の提供だけでなく、働く人にとっても医師・看護師の大幅増員は必要」と訴え、全国でキャラバンを展開し署名をすすめ、大幅増員を実現していく決意を語りました。
全教の今谷賢二書記長は、「国家公務員の退職手当を一気に400万円も切り下げる行為は、民間労働者・地域経済への影響も大きい。また、民間と公務を分断し国民と公務労働者の間に溝を作る。連帯、共同、協力などとはまったく無縁の手法で、大変な問題だ」と怒りを露わにし、「労働者を犠牲にし、民主主義を破壊するこのやり方を止めさせるよう全力をつくす」と力強く述べました。
大阪市役所労組の田所賢治書記長は、橋下徹大阪市長と「維新の会」による組合攻撃に対するたたかいを報告しました。