解雇の金銭解決、ホワイトカラー・エグゼンプション、限定正社員の導入など労働分野の規制緩和・労働ビッグバンを安倍内閣が進めようとする中、全労連・労働法制中央連絡会は4月4日昼、JR御茶ノ水駅頭で宣伝行動を行いました。5日に行われる全国一斉労働相談ホットラインの告知や、権利手帳を配布して新入社員へのアピールもあわせて行いました。
全労連労働法制闘争本部長の生熊副議長(JMIU委員長)、全労連・根本副議長、国公労連・九後書記次長、神奈川労連・山田事務局長、全労働・津川書記次長が次々とマイクをにぎり訴えました。労働ビッグバンのチラシと権利手帳を入れたティッシュ700個を40分足らずで配布。市民の関心の高さがうかがえました。
生熊副議長は「アベノミクスのポイントは雇用の規制緩和、雇用を流動化させることだ」と指摘。「安倍首相は国会で、裁判で不当な解雇が無効と判決が出されたとしても金で解決する方法もあるのではないかと述べている。これでは、金さえ払えば解雇できるということで、雇用が不安定になる。法律で決めるなどストップさせなければならない」と解雇の金銭解決について批判。また限定正社員について「仕事や勤務地限定の正社員をつくるというが、これは仕事がなくなったり、勤めていた営業所などが無くなれば解雇していいということだ。働くルールを壊すこのやり方にストップをかけていこう」と呼びかけました。
根本副議長は、「4月に労働契約法が施行され、有期雇用が5年後に無期雇用に転換できるようになったが、それを避けるため、その前に雇い止めをするということがすでに起きている。就活中の自殺、解雇やパワハラ、セクハラ、残業代未払い、過労自殺など、さまざまな問題が起きている。全労連では明日、全国一斉で労働相談を実施するので、困っていることがあったらぜひフリーダイヤルに連絡をしてほしい。人間らしく働き続けられる社会にしていこう」と呼びかけました。
いま、解雇規制、労働時間規制など働くルールを根本から破壊する労働ビッグバンが急速にすすめられようとしています。職場・地域で、学習を深め、各地で宣伝行動を実施し、危険な中身を広く知らせて運動を作っていくことが重要となっています。