「公益委員案は撤回せよ」「派遣は臨時的・一時的業務に限定せよ」―12月25日、「安倍政権の雇用破壊に反対する共同アクション」(雇用共同アクション)は、労働力需給制度部会にむけた厚労省前での宣伝を実施しました。雇用共同アクションでは、前日の24日、12日に示された「報告書骨子案(公益委員案)が、「臨時的・一時的な利用に限ることを原則とする」とは書いたものの、実際の内容は、「派遣労働をいつまでも使い続けることができる内容になっており、到底容認できない」と、「公益委員案に反対し、抜本的な見直しを求める意見」を厚労大臣・需給制度部会長あてに提出していました。
宣伝行動では、全労連の小田川事務局長、生熊副議長(JMIU委員長)、全労協の中岡事務局長、純中立懇、航空連、MICなどの代表が次々と訴えました。
小田川事務局長は、「公益委員案は、前回法改正時の到達点をいともあっさり投げ捨てている。派遣は原則、臨時的・一時的利用に限るといいながら、人を変えれば3年を超えて無制限に活用できるしくみにしようとしている。派遣先企業の使い勝手の良さだけが優先され、派遣先の労働者への影響、派遣労働者の雇用の安定と質の向上を真剣に考えたものとは到底言えない。労使の意見の対立がある事項を経営者寄りで結論を出すということでは、3者構成の審議会の存在意義にかかわる。公益委員案は撤回し、対立部分について労働者の現状からの再検討を」と訴えました。
生熊副議長は「派遣は臨時的・一時的、常用代替にしてはいけないという大原則がある。それを土台から崩す、労働者を使い捨てにすることは許さない。大原則をなくすことは違法を合法とすることだ。改悪をストップさせるためともにがんばろう」と呼びかけました。全農協労連(純中立)の国分書記長は「いまだ15万人が仮設住宅で暮らしている。被災地では安定した雇用を望んでいるが、派遣が改悪されれば、さらに実現できなくなる。復興のためにがんばっている人たちの気持ちもくんでほしい」と訴えました。
労働力需給制度部会では、年内のとりまとめが画策されていましたが、とりあえず食い止めることができました。たたかいは年明けからすぐに始まります。各地から、さらにたたかいを広げていきましょう。