憲法改悪反対共同センターは2月22日、第12回憲法闘争の発展をめざす全国交流集会を開催し、情勢を共有し運動を交流しました。集会には北海道から沖縄まで6単産、18団体、19地方共同センター・憲法会議より80人が出席し、シンポジウムと基調報告の後、昨年の秘密保護法廃案に向けての運動の広がりや、憲法学習会の開催、新しい担い手づくりの教訓を報告し合いました。
冒頭、自由法曹団・横山雅事務局次長が主催者あいさつ。安倍政権が、「戦争できる国」づくりに向けNSC法、秘密保護法など成立させたことや、「愛国心」の名のもとに戦争に参加できる人づくりまでしようとしていることなどに触れ、「9条を骨抜きにする解釈改憲をはじめとする改憲策動を、今こそとめよう」と述べました。吉良よし子参議院議員(日本共産党)が国会情勢報告をおこないました。
次に「憲法改悪STOP!集団的自衛権行使容認など、安倍政権の暴走を許すな!」と題したシンポジウムを行いました。全労連・高橋信一副議長がコーディネーターをつとめ、自由法曹団・山口真美事務局長、日本体育大学・清水雅彦准教授、「日本国憲法を口語訳してみたら」を出版し話題になった愛知大学4年生・塚田薫さんの3人がシンポジストとして登場し、秘密保護法、集団的自衛権行使に向けた解釈改憲等の憲法問題について学びました。
塚田さんは本の出版の経過と反響について話した後、平成元年に生まれた自分は「政治への期待と不信感の間で揺れている」と言い、一種の失望感のなか、はっきりした人以外は投票に行かない。もっと普通の人に考えてもらうように、憲法や政治の問題について若者と話す時は「最近どうよ」の延長線上で気楽に話したいと述べました。山口さんは秘密保護法について成立の経過から戦争法体制としての性格について話し、4割の得票で8割の議席をとってしまう選挙制度の問題点についても指摘しました。清水さんは、立憲主義や集団的自衛権行使、立法改憲についてこれまで折々に開催したミニ学習会の中身を振り返りながら話しました。秘密保護法について、廃止の運動が盛り上がれば「施行できない」、「施行されても適用できない」状況を作り出すことが可能だと述べ、「安倍政権打倒とともに次回の選挙では賛成派の議員を当選させないことが必要だ」と訴えました。
基調報告「集団的自衛権行使容認による解釈改憲を許さない!憲法を学び生かし、戦争する国づくりを阻止しよう」を全労連・盛本達也常幹が行いました。全国のたたかいの交流、討論では、14人が発言し、集会のまとめを全国革新懇・杉井静子代表世話人が行いました。