派遣法の大改悪法案の審議が5月12日から始まると言われているなか、全労連・労働法制中央連絡会は5月8日、新宿駅西口で「生涯ハケン、正社員ゼロの派遣法大改悪」「過労死促進、残業代ゼロの労働時間法制の大改悪」に反対し宣伝行動を実施。全労連の野村副議長、自由法曹団・鷲見弁護士、自治労連の武田中央執行委員、全労働の秋山副委員長が訴えました。喫煙所でタバコを吸いながら、演説にじっと耳を傾ける姿が多数見かけられ、署名も数十人分集まり、関心が深まりつつあるようでした。
全労連の野村副議長は「ずっと派遣が使えるようになれば税金対策のこともあり、正社員が派遣に置き換えられる。技術の継承もできなくなる」と問題点を指摘。労働時間法制について、8時間働くことによって生活できる社会を実現することの重要性について訴えました。
自由法曹団の鷲見弁護士は「違法派遣があった場合、10月1日から労働契約申込みみなし制度が施行される。政府・財界は、まだ実行されていないのに派遣法を改悪してこの規定をなくそうとしている。また安倍内閣は、1日24時間働かせることもできる労基法『改正』法案を国会に出している。高度プロ制度は1075万円が出発と言われているが日本経団連会長は下げると言っている。安心して働き続けられるよう改悪法案に反対しよう」と呼びかけました。
いつもコスチュームを工夫し登場してくれる自治労連の武田中執。今回はハンバーガーチェーン店のキャラクター風の出で立ちで風船を持って登場しました。「5・15ファストフードグローバルアクションでは、この格好で渋谷センター街を練り歩きした。世界中で生活できる賃金に引き上げをと運動が起こっている。ブラック企業、ブラックバイトなど働くルールを守らない企業が横行している。さらに安倍内閣は、生涯派遣、残業代ゼロ法案をつくり世界で一番企業が活躍しやすい国にしようとしている。そんな社会にならないよう声をあけていこう」と呼びかけました。
全労働の秋山副委員長は「ブラック企業を規制する、『勤労青少年福祉法等の一部を改正する法律案』が参議院で可決し、来週にも衆議院で採決される。労働監督に入ると6割に違反が見つかっている。働くルールを学ぶことは重要であり、労働条件を改善させるには、労働組合もあり、法テラス、労働局もある。自分を守るためにどうしたらいいか知っておいてほしい」と訴えました。