6月12日、衆院厚労委員会での強行採決を止めようと昼に雇用共同アクションが国会前行動を行いました。午後には連合も座り込みを行い、労働団体が一体で国会に迫りました。
12日中の採決は見送られましたが、午前の委員会で安倍首相出席のもと質疑が行われ、午後には渡辺博道委員長(自民)が「審議の終結」を宣言しました。今後も委員会と衆院本会議で採決が狙われていますが、この日の強行採決を止めたのはこの間の運動があったからです。
年金情報の流出問題の徹底究明よりも、悪法を押し通そうとする与党に批判が高まっています。しかも維新の党などが出した派遣法「改正」案の修正案では、解雇規制の緩和(=解雇の金銭解決)の検討を盛り込むというとんでもないものです。維新の党は、民主党と共同提出した「同一労働、同一賃金」推進法案の成立を条件に採決を容認に転じるなど党利党略に他なりません。
雇用共同アクションの国会前行動には、時折雨が降るなか300人が参加しました。
全労連の井上久事務局長と全労協の中岡基明事務局長が主催者あいさつ。井上事務局長は「年金情報の流出を不問に付して、党利党略で強行採決しようという、こんなにおかしな運営は見たことがない」と糾弾。中岡事務局長も「このままでは派遣業者だけがもうかり、労働者が低賃金で深刻になる。労働者の生活と将来を党利党略の道具にさせるわけにはいかない」と語気を強めた。
緊迫した情勢に各地から駆けつけた参加者は国会に向けて「強行採決は許さないぞ」「徹底審議をおこなえ」「漏れた年金情報問題を徹底究明しろ」などと怒りのシュプレヒコール行いました。
全労連は雇用共同アクションとともに、15日以降も傍聴・国会前行動を強め、全国で宣伝行動、FAX要請、集会・デモなどに取り組むことを呼びかけます。