雇用共同アクションは7月16日昼に参議院議員会館前で、派遣法案を阻止するための行動に取り組みました。戦争法案が衆議院本会議で採決される直前の緊迫した情勢のもと、過剰な警備が行われ、国会周辺は物々しい雰囲気に包まれていました。そんな中、雇用共同アクションでは、「派遣法案と戦争法案をともに廃案に」と訴えました。
日本共産党の小池晃、田村智子両参議院議員が情勢報告を行いました。参議院・厚生労働委員である小池議員は「波風がたたなければと予定されていた16日の委員会は、戦争法案の委員会採決が強行されたことで開かれていない。派遣法案は、1年、最長3年という期間制限があることでそれ以上その業務に派遣労働者を使えず、直雇用促進、常用代替の歯止めとなっていたが、それを壊す大改悪。26業務は、今までずっと働けていたのが3年で雇止めされる。法の施行日を9月1日として、10月1日の違法派遣のみなし雇用の発動をなきものにしようとし、厚労省は10・1ペーパーを配った。企業寄りの労働行政は許せない。戦争法案が審議されているが、根っこは同じ。若者が派遣法で経済的に追い込まれ、戦争に出ていかされることになる。派遣法案も戦争法案も廃案にするため奮闘する」と決意を述べました。
主催者の一人として、全労連の野村副議長があいさつ。「派遣法は、正規と非正規を分断して対立させ支配しようとするものだ。派遣法案を廃案にさせ、労基法改悪法案を審議入りさせないたたかいを広げ、国会を包囲しよう」と呼びかけました。
全労連・全国一般の青池書記長は、資生堂アンフィニの争議について話し「原告の池田さんは資生堂前で訴える時、銀座は外国人が多いので、中国語、英語、日本語で訴えている。こんなに優秀な人が、派遣だからと簡単にクビを切られた。派遣法案は廃案、派遣ゼロ、正社員があたりまえの社会を実現するためたたかい続ける」と決意を話しました。
自治労連の武田中央執行委員は「働くルールが壊されようとしている。派遣法の改悪は非正規だけの問題ではない。大学生、高校生も働くルールについて真剣に考えていて、将来ブラック企業で働きたくないと思っている。平和で人間らしく働ける社会を実現させよう」と呼びかけました。
新婦人の小島中央常任委員は「派遣労働者から『数カ所で働いてきたが、時給が最初の頃は1600円くらいだったが、今は半分近い時給になってしまった。派遣法が改悪されたらどうなるか心配』と相談が寄せられた。塩崎厚労大臣の地元にも要請に行っている。戦争法案もあり、安倍政権をノックアウトさせるしかない」と訴えました。
国公労連・国土交通労組の伊藤中央執行委員は、公務に導入されたゆう活問題について話し「安倍首相の一声で導入されたが、労働条件の低下であり組合として同意していない。仕事量が削られるわけでなく残業しないとまわらず、残業代ゼロになるだけであり、断固阻止していきたい」と決意を述べました。
参議院・厚労委員会の審議日は火曜日、木曜日です。審議の開会は流動的で来週も開かれない可能性が高いです。雇用共同アクションでは7月28日以降、毎週火曜日昼に参議院議員会館前での行動を行うこととしています。