全労連・労働法制中央連絡会は8月7日、新宿駅西口で「派遣法案を廃案にしよう!」「労働法制の改悪に反対しよう!」と宣伝行動を実施し、27人が参加しました。署名に協力してくれた人からは、「介護の職場で働いているが、外国人労働者が入ってきている。自分の仕事とその人に教えることで大変。介護は専門職なので難しい面がある」「私の職場では、正規は一人しかいない。安倍さんのすることはすべておかしい」と、安倍政権への批判の声が聞かれました。
「人の人生をないがしろにしないで!」
トップでマイクを握った生協労連・鈴木副委員長は、「先日の参議院・厚生労働委員会を傍聴したが、塩崎大臣の答弁はボロボロだった。派遣法の改悪は、非正規も正規も労働条件を悪化させ、雇用を不安定にするもの。派遣先企業は、派遣労働者をずっと受入れられるのに、派遣労働者は使い捨てにされる」と話しました。
衆議院・厚生労働委員会で参考人として意見陳述した自由法曹団・鷲見弁護士は、「今でも派遣法はよくないが、改悪されれば正規をリストラし派遣労働者に置き換えていくことは明らかだ」と指摘しました。
新婦人・小島中央常任委員は、はじめに戦争法案について「民主主義守れ、独裁許すな」の声が広がっていることを紹介。派遣法案については「息子や娘の働かされ方を心配する声、ある派遣労働者からは、『ボーナスもなしで15年間働いてきた。退職金もなく3年だったらお払い箱か。人の人生をないがしろにしないで』と悲痛な叫びが寄せられている。安倍さんは女性が輝くというが、女性の声を無視し法案を通すことは許せない。派遣使われ放題の改悪法案は廃案に」と訴えました。
国公労連・豊田中央執行委員は8月6日に出された人事院勧告について、「給与とともにフレックスタイム制についての勧告が出された。公務労働者の場合は、窓口業務や他の機関との調整、国会対応等によって勤務時間が大きく左右される。実労働を変えずに実施されれば、長時間・過密労働、不払い残業を増やすことになる」と話し、労働時間法制改悪の先取りと指摘しました。
東京地評・柴田事務局次長は、「派遣法の改悪は、派遣労働者を不安定なまま働かせ、3年たったらクビを切る、派遣先が自由にできるもの。スキルアップさせ正社員化に道を開くというが、法案に正規化の文字はない。派遣法案廃案、労働時間法制の改悪、解雇の自由化を許さないたたかいを広げよう」と呼びかました。
最後に全労連・野村副議長が訴え。「企業は、労働者がいらなくなればいつでも切れる。業績の悪化を労働者に押し付ける。派遣法の改悪で低賃金、不安定な働き方に若者を追い込み、自衛隊は公務員で安定していると若者を誘うというしくみだ。派遣法案廃案と戦争法案廃案を一体のものとしてたたかおう」と訴えました。