5月1日、第87回メーデーがおこなわれた。全国311カ所16万人以上が参加した。東京・代々木公園でおこなわれた中央メーデーには、昨年を上回る3万人が結集。労働戦線再編から27年、初めて日比谷メーデーと相互で連帯あいさつをする歴史的メーデーとなった。 共同の発展が各地のメーデーにも反映 「戦争法廃止」「いますぐ最賃時給1000円以上」「壊すな8時間労働」ーー。思いおもいの要求を持ち寄っておこなわれた各地のメーデー。今年の最大の特徴は、昨年から戦争法反対で共同が前進していることをうけて、全国各地で弁護士会や市民連合、平和フォーラム系労組などからの連帯あいさつがおこなわれた。 野党と市民が共闘する未体験の参院選 中央メーデーでは日比谷メーデー実行委員会から全労協の中岡基明事務局長が、日比谷メーデーでは中央メーデー実行委員会から全労連の井上久事務局長が、連帯あいさつを相互におこなった。安倍雇用改悪や戦争法廃止などこれまでの共同の前進をうけ実現した。 「安保法制に反対するママの会」発起人の西郷南海子さん、反貧困ネットワーク代表・元日弁連会長の宇都宮健児さん、日比谷メーデー実行委員会から全労協の中岡基明事務局長が連帯あいさつ。日本共産党の志位和夫委員長が激励あいさつした。中岡事務局長は、戦争法反対をはじめ「労働者にいっそうの幅広い結集とたたかいを求めていこう」と訴え、会場の大きな拍手に包まれた。 第87回日比谷メーデー(主催は同実行委員会)は、中央メーデーと同時刻に日比谷野外音楽堂で開催され、7800人が参加した。「座りこめここへ」の合唱でオープニング。熊本地震の犠牲者に対し黙とうをささげた。国労東京地本の鎌田博一委員長が主催者あいさつ。都労連の武藤弘道委員長、第87回中央メーデー実行委員会を代表し、全労連の井上久事務局長が連帯あいさつを行った。井上事務局長は「第87回中央メーデー実行委員会を代表しあいさつできることを光栄に思う。アベノミクスの矛盾、亀裂は拡大している。グローバル社会の実現ではなく、地域の活性化が必要だ。労働法制の課題で広がった共同をさらに発展させていきたい。参院選で安倍内閣を退陣に追い込もう。このメーデーを機会に、一致する要求・課題でさらにみなさんとたたかっていきたい」と述べ、会場からは連帯の大きな拍手が送られた。 「賃金あげて」「戦争法反対!」「労働組合があると力強い」 中央メーデーに初参加の世田谷区職労保育園分会の浜田薫さんは保育士。3人の子どものうち2人も一緒に初参加。「業務量が多いなかで子育ては大変。残業が多く家事をやりくりしないといけない」と話した。保育園探しの苦労は自ら体験している。「育休は3年とれるが3歳児が入れる保育園はない。3人ともゼロ歳で苦労して何とか入園できた。育休も保育も制度があっても使えない」と嘆いた。「子育てや住宅にお金がかかる。もっと賃金をあげてほしい」と要求をあげた。 |
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