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1・23労働法制闘争交流集会
長時間残業の削減と健康確保の徹底、大幅賃上げ、人員・定数増、格差是正の追及で意思統一!

 国民春闘共闘委員会・全労連は1月23日、全国教育文化会館7階ホールにて「1・23労働法制闘争交流集会」を開催し、18単産32地方、団体等もあわせて100人が参加しました。
 労働法令の大幅な改定ポイントの確認、悪法は職場に入れさせず、法規定の活用できる部分は活用し、法の至らないところは労働組合の力で実現するという基本姿勢のもと、課題の共有、各組織における先進的な取り組みの交流を行いました。

 主催者あいさつに立った国民春闘共闘の野村幸裕事務局長(全労連事務局長)は、「働き方改革を以て安倍首相は労働法制の分野でも憲法を壊した。法案成立の際には議員席からも怒りが沸きあがり、傍聴席からは嘆きの声が聞こえた。もっと国民に目を向けるべきだ」と指摘し、「それでも私たちは敢然とたたかいを組み、労働時間の規制など措置をとらせ、36協定の特別条項についてもインターバル規制について記述をさせるなど、法案が通った後もたたかいで毒を抜くことをしてきた」と強調。「悪法は職場に入れさせず、運動で実践的に解決をしていくことが重要となっている。8時間働けば人間らしく暮らせる社会を目指して大きな力となるため、どういう措置をするべきか大いに交流したい」と開催趣旨を説明しました。

〜基調報告〜

 伊藤圭一全労連常任幹事(雇用・労働法制局長)は基調報告の冒頭で「『働かせ方改悪』の完全な解毒はできなかったが、使用者側が一番欲しがっていた裁量労働制の適用拡大は撤回させ、高プロも省令で裁量付与規定をつけさせた。与党優位の国会でも運動して成果をあげたことを確認したい。昨年末に省令要綱は答申されたが、高プロだけは毎月勤労統計の不正問題で公聴会が開けていない。高プロの4月施行はありえない」と運動の到達と情勢報告をしたうえで、新制度のポイントを解説、職場での対応と労働法制新署名の推進などの提起を行いました。

〇労働時間
 「労使が合意をしても超えてはならない時間外・休日労働の絶対上限規制ができた。休日労働も労働時間をカウントし総枠管理をするなど、労働時間管理の実務が変わる。協定上限を月100時間未満としたいという使用者も出てきている。しかし、36協定における労働者代表の責任と強みをふまえ、安易な譲歩はせず、現状を改善しよう。36協定締結を交渉カードとし、『残業の削減、勤務間インターバル協定、深夜残業回数規制なしには36協定は結ばない』といった交渉をしよう。労使の頑張りを引き出す労働組合の奮闘が求められる」。「上限規制の前提として、労働時間の把握と記録保存は必須。それが義務化された。36協定指針には経団連が嫌がっていた脳・心臓疾患の労災認定基準を書かせた。これらは我々の運動の成果である。大いに活用を」と呼びかけました。一方で、「36協定を交渉カードに使うには、職場の仲間の理解・団結が必要。事前の討議を丁寧に」と職場強化を注意喚起しつつ、組織拡大による過半数労働組合の建設と労働者代表の獲得の重要性を訴えました。

〇同一労働同一賃金
 同一労働同一賃金については、法律そのものには概念規定もなくガイドラインでのみ明記されたものであり、省令指針を決める労政審の最終段階で≪日本型の同一労働同一賃金≫と書かれてしまうなど、期待外れ、裏切りの内容であることを批判しました。特に賃金については、「将来の管理職候補である新入正規社員が、ベテラン非正規社員に仕事を教わるケースであっても、正社員の初任給がベテランの賃金より高くても問題とならないとするなど、格差容認の合法化ともいえるものとなっている。待遇の不合理性の考慮要素に問題がある」とし、さらなる運動で法改正をすることが必要だと訴えました。
 一方で、「正規と非正規との待遇差の不合理性については、『当該待遇の性質・目的に照らして適切と認められる事情を考慮して判断されるべき』と法令に書き込まれた。これにより、手当や福利厚生にかかわっては改善に資するガイドラインもつくられている。新しい判断も活用し、この春闘から労働組合の力で格差是正を進めよう。その際、正規労働者の待遇を下げての格差是正は、今回の法改正の趣旨に反することも明らかにしながら運動を進めよう」と訴えました。なお、派遣労働者に適用される「派遣元協定方式」において、派遣労働者の賃金を抑制しかねない仕組みづくりが進められている点に注意を喚起し、省令段階であっても、通常国会でも追及し是正させようと呼びかけました。

〇ハラスメント
 新たに始める請願署名の筆頭にハラスメント禁止法の制定を掲げたことを紹介、この課題が喫緊の対応を要するものであると訴えました。その上で、「年末に行われた厚労省の雇用環境・均等分科会の議論では経団連の反対を押し戻して、パワハラ防止の措置義務を課すところまではいった。しかし、防止措置義務を事業主に課す程度では実効性がないことは、セクハラ防止措置義務の効果をみれば明らか」と批判。ハラスメントをなくすには防止措置規定でなく、禁止規定と罰則が必要であり、今後まとめられるILO基準を批准しうる内容の法令をつくろうと訴えました。

〜3つの戦略で進める「新36協定キャンペーン(案)」を提起〜

 基調報告に続き、黒澤幸一全労連事務局次長より、新たな取り組みの提案として「長時間労働なくす新36協定キャンペーン(案)」の提起がされました。黒澤事務局次長は、「要求実現と組織拡大を一体としたキャンペーン」であることを強調し、キャンペーンの3つの戦略を提案しました。
 「第一に、単産と地域が力を合わせて外に向けたアピールと位置づけ、「サブロクの日」である3月6日には労働相談ホットラインなどを始めとした大々的な取り組みを労働界あげて取り組むこと。
 第二として、職場での取り組みを重視し、戦略的に未組織労働者の組織化をすすめ、労働組合が『36協定の縮減』などの要求を持って協定を結ぶこと、そのために、長時間労働の害悪、36協定とは何か、労働組合の役割の学習をして確信を掴むこと。優れた経験をしっかり交流することも重要。第三に、地域での市民講座の取り組み。不払い問題がきたら組織化のチャンス。さらには、困っていることが多いと考えられる上部団体を持たない中立の労働組合にも呼び掛け、話をして仲間になっていくことも大切」と提起しました。市民講座のポイントとして、「労働組合の『見える化』を心がけること、1回や2回の取り組みではキャンペーンにはならない。範囲を広げ過ぎず、自分たちのエリアで繰り返し開催すること」と強調し、市民講座の目的は労働者の組織化であり、講座の会場にはすべての組織の加入申込書が用意されなければならないこと、長時間労働の実態などを労働組合が新聞雑誌、テレビなどで訴え、市民講座開催の際にはマスコミにも取り上げるような世論をづくりが不可欠であることを訴えました。

〜特別報告〜

〇JMITU 笠瀬隆司 書記長
 長時間労働とパワハラが蔓延していたある事業所において、時間外労働の短縮を重点に取り組みを強め、36協定を1か月単位で結び、かつ1日2時間を上限とする協定を締結することができた。協定時間を超える場合にはその都度、労働組合と協議し、やむを得ない場合に再度協定を結ぶルールにしている。この取り組みは、意識ある労働者が時間外労働の実態をきっちり把握することを求めたことから始まった。時間外労働の削減に取り組んでいることを確認するため、36協定は1か月単位で結ぶこととした。職場では、帰る時間が分かり歓迎されている。一方で、残業が減って収入が減るという声もある。それが、「そもそも月々の賃金が低いことが原因」として、賃金要求にまで議論が発展するようになってきた。8時間働けば普通に暮らせる賃金が保障されることが求められる。

〇郵政産業ユニオン 兼子隆 副委員長
 20条裁判について、東日本の高裁の判決が12月に言い渡された。2017年の東京地裁判決では住宅手当、年末年始勤務手当、夏季・冬期休暇、有給の病気休暇を勝ち取ったが、住宅手当については正社員の6割、年末年始勤務手当は8割の支給だった。そうした支給そのものが不合理として高裁へ上告し、今回は住宅手当と年末年始勤務手当が10割支給となった。有給の病気休暇が付与されない点についても損害賠償を認めた。時間勤務である非正規職員と正規職員との比較について、裁判所は一般職を比較対象とするとし業務内容、転勤・異動の範囲など基準が明確となったことで、手当等の成果を勝ち取ったと言える。ただし、賞与については、非正規職員にも支給はされるものの格差が大きい。裁判所は不合理だと認めてはいるものの、金額については「最終的には労使で」となった。最高裁では賞与についても勝ち取りたい。
 格差是正は正規と非正規が一緒に取り組むことが重要。どちらの労働条件も向上させていかないと、低い方にあわされていく。正規・非正規ともにやっていこう。

〇日本医労連 寺園通江 中央執行委員
 医療・介護の労働環境では、業務量は増えている。にも関わらず不十分な診療報酬や夜勤労働等の法的規制がないことから、適切な人員配置がなされず、恒常的な人員不足となり、十分なケアの提供ができていない。厳しい状況だが、私たちの働き方は私たちで変える。そのためにも定期的な学習を行い、働き方のルールや新ガイドラインを学ぶことが大切だ。長時間過密労働をなくそうと資料を作成し、加盟組織に配布し、単組などでの啓発活動を進めている。その結果、東北の病院では、時間外に行われていた研修に対して『時間外が認められないことは法律違反だ』と追及し、労働時間と認められるようになった。労働者の命と健康を守るために労働組合が36協定の締結当事者となって、長時間労働や不払い労働をなくす取り組みを進めることが重要だ。

〇全教 米田雅幸 副委員長
 教育職員には「給特法」(公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法)が適用され、時間外は命じられず、時間外・休日勤務に手当を支給しないと法律で決まっている。しかし実態は長時間の時間外勤務があり、競争と管理強化で教職員の専門性や自主性が奪われている。全教は、「勤務時間管理の義務を考慮し、1週間の時間規定を設け、実労働時間が法定労働時間を超えた場合は労基法に準じた割増賃金を支給すべき」と給特法改正を要求している。勤務実態調査でも明らかとされた教員の働き過ぎは社会的にも問題とされている。そうしたなか「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」では、時間外勤務は命じられず時間外手当も出せないとされているにも関わらず、「時間外労働時間の上限を決める」という無謀な答申を出そうとしている。しかも、上限規制と言わず「上限の目安」というとんでもない内容だ。さらに中教審に示された「学校における働き方改革」の答申案では、「教師には、地方公共団体の条例やそれに基づく規則等に基づき、1年単位の変形労働時間制を適用しうるよう法制度上措置すべき」という内容を出した。地方公務員法では、地方公務員は1年単位の変形労働時間制は適用除外。にも関らず、教師には適用しようと。しかも、適用は都道府県市町村の教育委員会の裁量で、文科省は責任を取らない。文科省が示した1年単位の変形労働時間制は、週3日あるいは4日の勤務時間を現行より1時間延長して8時間45分とし、延長した分を長期休業期間中に休めるようにするというもので、1日の拘束時間を1時間伸ばして1日の時間外労働時間が減ったと見せかける。教職員の長時間・過密労働の実態は、労働基準法が規定する1年単位の変形労働時間制とは相いれない。私たちは、1年を単位とする変形労働時間制の導入については反対だ。定数改善を抜本的に行い、攻撃に対して労安活動の強化、職場における合意づくりを目指してたたかいを進める。地方・地域段階でも共同を広げていきたい。

〇自治労連 水谷文 中央執行委員
 長時間労働改善のためには、不払い残業の一掃と人員増が欠かせない。自治体の職場でも正規職員の削減と業務量の増大・複雑化で、長時間・過重労働は深刻になっている。過労死や過労自死も珍しくない。働き方の見直しは職場で大きな要求になっているが、36協定や労働時間管理の意識は薄い。
 保育園の職場で超勤、持ち帰り仕事、不払い労働の実態調査を行い、各地で労働組合として取り組むこととなった。岡山市職労女性部は、残業があることを可視化することで、人手不足を証明してみせ、毎年20人ずつ、5年間正規職員を採用することを当局に約束させた。各地で岡山にならった取り組みが広がり、自治体労働組合本体の要求にも組み込まれるようになるなど成果が広がっている。
 当局は忙しい現場の実態を知らない。人手不足で困っており、人を増やしたいなら時間外申請をして、人が足りていないという事実を明らかにしなければならない。不払い残業は仕事の価値を認めないということ。仕事の価値を自ら落とさないよう、胸を張って誇りをもって時間外申請をしましょう。

〜連帯あいさつ〜

○東京過労死家族の会の中原のり子さん
 『医師の働き方改革の検討会』で時間外労働2000時間という提案に対し、意見を述べさせていただいた。20年前、都内の民間病院で小児科医として働いていた夫は、馬車馬のように働いて、最後には投身自殺した。小児科医は天職だと言い、希望と誇りに満ち溢れ、患者さんや患者家族からも慕われていた。そんな医者を使い捨てにして平気な顔をしている社会は間違っている。今回の医師の働き方改革検討会まとめ案は、女性医師への支援など無視して、従来通りの『根性で長時間労働を強いる』という最悪の提案となっている。女性医師の働き方が改善されない限り、男性医師も幸せに働くことはできない。へき地医療は2000時間だ、月に166時間でも問題ない、いうもので、被害の発生を危惧している。忙しい職場であればこそ、ごまかしができない規制が必要だ。4月からの働き方改革が入ることでどうなるのか。上限時間100時間未満となっているが、脳・心臓疾患の過労死認定の53%の人たちが100時間以内で亡くなっている。これは殺人的な時間ということ。労働組合の支援がなければ、労災が起きても何が起こったかもわからない。私たち過労死家族会が増えることなく、今の事案を片付け、次の被災者が発生しないようにお願いしたい。

〜討論・交流〜

〇群馬県労会議 安藤哲雄 事務局長
 JMITUからあった特別報告であった職場での改善についてもう少し補助的に聞きたい。

〇JMITU 三木陵一 委員長
 長時間労働になっている人や部署は、特定されてくる。なぜそこの人や部署が長時間になっているかを具体的に調べ、団交でとりあげ、本人の問題も含めて具体的に明らかにしていく改善運動が必要。納期の問題の解決をしようとすると営業と製造部門とのコミュニケーション問題などもでてくる。労働時間の調査と管理をしっかりして原価と納期をしっかりしていけば改善されるケースが多い。

〇三多摩労連 澤本晴雄 副議長
 地域労連として、2017年10月から働き方一括法に関する学習会や経験交流を積み重ねてきた。長時間労働で労働者の健康がむしばまれている。会議に人が集まらない、役員のなり手がいない。長時間労働の悪影響は労働組合運動の大きな阻害となっている。討議では業種のことなる労働組合が、それぞれの実態を交流し、質疑をかわしてきた。そうしたことから、解決のアイデアが生まれることもある。土建では1日いくらの日当制で働く労働者が多数のため、時間換算の概念がなく労働時間管理が難しい面もある。他の労働組合からの指摘を受けると問題点に気づく。東京自治労連では18時、20時、22時と超過勤務のある職場を訪問、実態調査を行っている。実態を知るだけでなく、現場から労組の活動がみえると

〇建交労全国トラック部会 中島均 副部会長
 物流トラック業界は、90年に規制緩和をされて以降、急激に業者が増え、経営が著しく悪化した。荷主との力関係などから弱い立場に置かれるため、不公正な取引が蔓延し、主な競争手段として価格競争が起きてきた。価格競争は労務費にしわ寄せがいく。規制緩和は労働者にも厳しい状況を与えたと言える。生活できる賃金をどう確保するか。今は過酷な労働をしたうえでようやく確保できる状況となっているのも事実。しかし長時間の労働は疲労の原因となり、一般の人をも巻き込む事故を発生させる。
 先の国会で、トラックドライバーの労働条件を改善するとの位置づけで、貨物自動車運送事業法が改正された。これにより、規制緩和以降、初めてトラックの経営状況が改善し、賃金が向上するのではと期待されている。労働組合は、法律が実効性あるものとなること、そして厚生労働大臣の改善基準告示を1日も早く法制化をすることを求めていきたい。魅力あるトラック業界にしながら経済を発展させていきたい。春闘で賃金労働条件の改善をしていくとともに、組織拡大に取り組んでいく。

〇生協労連 清岡弘一 書記長
 小売りは深刻な人手不足、不足率は正社員11%、非正規17%。店舗・宅配とも同等かそれ以上。生協では若年層の離職が進んでいる。正規、パートとも賃金以上に労働時間、休日労働が原因で辞めている。
 11時間以上のインターバルの要求を行ってきたエフコープ。4月1日より導入という画期的な前進を勝ち取った。不払い労働の一掃、年末2日・年始5日の休暇、これまで年末年始は7連勤、9連勤、11連勤など当たり前にあった。営業日、営業時間についても併せて獲得していく。『辞めない職場、病まない職場、健康で働き続けられる職場』を目指していきたい。均等待遇の実現など確信にして、全労連の学習素材を36キャンペーンも生かしていこうと考えている。春闘で大きな前進を勝ち取っていきたい。

〇全労連・全国一般 藤原保 副委員長
 8時間働けば普通に暮らせる社会の実現を。職場の点検リストの項目を増やした。大幅賃上げ要求、地域に出て宣伝することが重要。これからは労働法制のたたかいが重要。労働時間の短縮を求めるたたかい、各職場で労働組合が36協定の見直しを行うべきである。本日の集会で、目配せすべき項目と積極的に使う項目を精査して取り組むことを確認できた。全労働者がサービス残業を拒否すれば、多くの雇用ができるはず。学習し要求を組織して、労働力を安売りしない決意。

〇岐阜県労連 平野事務局長
 新36協定キャンペーンを進めていきたい。秋の自治体キャラバンで42市町村すべてからアンケート回収、40自治体と懇談した。中立労組や自治体の互助会、自治労のない職場と懇談をしていこうと話している。自治体の職場でも36協定は4市11町で協定が結ばれていない。結んでいこうと話してみようと思う。
 自治体職員の死亡人数、17年度8人のうち、7人が脳・心臓疾患、3月16日に超党派の議員や組織を超えて過労死をなくす会を発足する。
ある建設会社では、女性が子どもを連れて出勤してもよい、カンガルー出勤を実施。これは、社長と女性社員で「辞めない職場を」と考えた制度。残業ゼロも目標に掲げている。男性職員からは反発もあったが、女性が働きやすくなった職場では、前向きな改革が進むようになっているということだ。労働者の定着が企業や社会の発展につながる。自信をもって労働組合が提案していかなくてはいけない。

〜まとめと閉会あいさつ〜

 伊藤全労連常任幹事がまとめをおこなった。「長時間労働の是正と格差是正は、労働組合が長く問題としながら、前進を勝ち取れなかった課題。しかし、今日の集会の発言からは、各団体が決意も新たに、労働組合の責任をふまえた取り組み強化を進めていることを確認できた。今度こそ、この2課題で大きな前進を勝ち取ろう。労組がしっかり取り組んでいる職場では、労組への信頼度が上がり、組織強化や拡大も実現できているという報告もあった。もっと好事例を増やしていこう。地域段階でも産別・業種別を超えた交流を進め、良い事例を紹介しあっていきたい。キャンペーンのわかりやすさなどで、全労連としてもまだ工夫が必要。知恵を貸していただきたい」と交流会のまとめをしました。
 国民春闘共闘委員会の小田川義和代表委員(全労連議長)は閉会に際し、「働き方改革に関って市民講座を開催し、広く社会に訴えること。中小企業団体や中立組合に知らせ、社会全体を動かしていくことが必要。北海道で36協定が提出されていない事業所が全体の7割に及ぶ。自治体も含め、どう提出させていくか。もう1つは、36なしの残業は犯罪、人手不足以前に、犯罪なんだというのが成り立つように。今集会を契機に、労働組合がその先頭に立つように取り組みを進めようと」訴えました。

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