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2023年度政府予算案の策定に対する財務大臣要請

 「軍事費削って、くらしと福祉・教育の充実を」国民大運動実行委員会は12月15日、来年度予算編成中の財務省に対して、社会保障の拡充を含め、くらし、雇用など国民生活優先の2023年度予算編成を求めて申し入れをおこないました。
 参加者を代表して全労連の小畑雅子議長が鈴木俊一財務大臣に要請書を手交し、各団体代表からも、10要請項目(末尾に記載、重点項目として「別紙」下線部分)に沿って申し入れをおこないました。
 全労連の小畑議長は、「明日にも安保関連3文書の閣議決定をし、『反撃能力』を保有し軍事費を5年で総額43兆円とする大軍拡予算に踏み出そうとしているが、『専守防衛』の立場を投げ捨てるもので、容認することはできない」と批判。「長く続くコロナ禍に異常な物価高騰が追い打ちをかけ、国民生活は困窮している。いまこそ、社会保障の拡充を含め、くらし、雇用など国民生活優先の予算の確保と拡充を」と要請しました。
 引き続き、全商連の太田義郎会長をはじめ、農民連の笹渡義夫副会長、新婦人の西山香子副会長、全生連の前田美津恵副会長、民主青年同盟の酒巻眞世副委員長、国民大運動の渡辺正道事務局長が具体的要求について要請をおこないました。
 これに対し大臣からは、いくつかの要請項目に対して政府の考え方を述べるとともに「物価高騰によるいまの経済状況下で、国民生活や事業活動をどのように守っていくかが最大の課題。これから重要なのは、やはり賃上げ。構造的な継続した賃上げにつながるようとりくんでいきたい。立場の違いはあるが方向性が一致しているもの、例えば最低賃金引上げは我々も考えている。しっかり議論させて頂きながら努力したい」と応じました。
 なお、要請には日本共産党の小池晃書記局長・参議院議員、田村貴昭衆議院議員、同秘書が同席しました。

 

財務大臣 鈴木 俊一 殿

2022年12月15日
「軍事費を削って、くらしと福祉・教育の充実を」
国民大運動実行委員会

代表世話人 全国労働組合総連合議長       小畑  雅子
同   全国商工団体連合会会長       太田  義郎
同   農民運動全国連合会会長       長谷川 敏郎
同   新日本婦人の会会長          米山  淳子
同   全国生活と健康を守る会連合会会長    吉田  松雄
同   全日本民主医療機関連合会事務局長  岸本  啓介
同   日本民主青年同盟委員長       西川  龍平

2023年度政府予算案の編成に対する申し入れ

 2023年度政府予算案の編成にむけて大詰めの作業がすすめられているものと承知します。
 内閣府は、11月に22年度7月〜9月期のGDP第1次速報値を発表しました。その速報値では物価変動の影響を除いた実質で、年率換算が前期比1.2%減と4・四半期ぶりにマイナス成長に転じました。その結果、所得面から経済規模を示す実質国内総所得は、年率換算で前期比3.9%減とGDP以上に悪化しています。最大の要因はGDPの約6割を占める個人消費が大幅鈍化し、成長の足を引っ張っている現状にあります。10月の全国消費者物価指数は3.6%上昇、40年ぶりの伸び率となりました。歴史的な円安・物価高騰による生活関連商品の値上がりで、家計への高い負担感が消費者心理を落ち込ませています。この間、「コロナ破綻」が9か月連続で150件を超え、そのうえ「物価高倒産」が4か月連続で過去最多を更新。今後も増加することが予想され、企業倒産による雇用不安も深刻さを増しています。
 今年発表された自殺者数は全体で減少傾向にあるなかで、女性の自殺者数だけは増加しました。NPO法人にはコロナ禍による10代、20代の女性からの相談が相次いでいます。弁護士や司法書士、労働組合などでおこなってきた「コロナ何でも相談」のなかでも、その相談内容は深刻さを増しています。
 物価高騰による中小企業の景況が厳しく、家計への負担増、生活困窮に陥るなど、国民生活が深刻な事態におかれています。一方、大企業は円安による輸出増や海外でのもうけが円換算で増え、さらに世界的な資源価格や輸送価格の上昇により、石油会社や海運会社、商社などがその恩恵を受けています。財務省「法人企業統計」では、資本金10億円以上の大企業が保有する内部留保は2021年度末で484.3兆円に達しています。

 いま、政府は安保三文書(国家安全保障戦略、防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画)の改定を機に「反撃能力」強化などを含む軍事費2倍化(5兆円規模の大幅増)などにむけて、増税も含めた新たな検討がされています。その一方で、国民には10月からの後期高齢者医療費窓口負担の2倍化をはじめ、医療費や介護保険料引き上げ、国民皆保険制度を崩す健康保険証廃止・マイナンバーカード強制など、社会保障制度の大改悪と負担増を押し付けようとしています。
 新型コロナウイルス感染症第8波に入り「病床逼迫」が予想されるもとで、依然として地域医療の統廃合・再編は進められ、日本の医療提供体制、公衆衛生体制は脆弱な実態にあります。新型コロナ第8波の到来と円安・物価高騰による家計負担のなかで、国民はいのちとくらし、雇用への不安を抱えて日々の生活を送っているのが現状です。

 来年度予算策定にあたり政府に求めるのは、GDPの6割を占める個人消費の拡大にむけて、世界の100以上の国・地域でおこなわれている付加価値税=消費税の減税をはじめ、インボイス制度中止、内需拡大にむけた賃上げと税・社会保障による所得再配分強化こそ国民の生活を豊かにし、消費購買力を拡大し、日本経済再生の道と考えます。

 私たち「軍事費を削って」国民大運動実行委員会は、80年8月の結成以来、「軍事費を削って、くらしと福祉・教育の充実」を基本要求に掲げ、その実現にむけて取り組んでまいりました。
 貴職におかれましては、安定した雇用と社会保障の拡充など、国民生活を第一に考えた2023年度予算編成を求め、政府予算策定にあたり下記の要求を申し入れます。

1.新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止、物価高騰対策を最優先し、軍事費の2倍化はやめ、くらし・雇用など国民生活優先の予算配分をおこなうこと。

2. 大企業に対する法人税の引上げをはじめ、溜め込み続ける内部留保への課税など、社会的還元の措置を講じること。金融資産を激増させている富裕層に対し、金融所得課税など応分の負担を講じること。

3.日本経済の回復にむけて、GDPの6割を占める個人消費拡大のために、当面消費税率を5%に引き下げること。複数税率は中止し、インボイス制度は実施せず、廃止すること。

4.社会保障費の抑制をやめ、ケア労働者の処遇改善を含む医療提供・公衆衛生体制の拡充をはかること。
(1)医療機関に対し罰則付きで感染症病床確保を義務付ける感染症法等改正法は撤回すること。
(2)コロナ禍において、医療提供体制や公衆衛生体制の拡充が求められており、公立・公的病院の統廃合計画をただちに中止すること。医療提供体制をはじめ公衆衛生、介護などの人員確保、予算の拡充をはかること。「地域医療構想」の策定で病床数の削減を都道府県に押しつけるのではなく、必要な病床数の確保、地域における安全・安心の医療体制を確保すること。医療費削減を目的とした「医療費適正化計画」の作成を都道府県に義務付けないこと。「達成」できなかった場合の罰則はおこなわないこと。診療報酬による病床削減、及び病床機能再編はやめること。
(3)新型コロナウイルス感染症の感染拡大とのたたかいの最前線にたたされている医療機関や、ウイルス蔓延のなかで大変な労苦を余儀なくされている介護関連事業所など、エッセンシャルな労働を担う事業所の経営を守るため、すべての医療・介護経営を守るための施策を決断すること。
(4)運営が困難に陥っている国民健康保険の国庫負担率を引き上げ、当面医療費の45%に戻すことなど、国の責任で国保運営の改善をはかること。保険料(税)未納者に対する制裁としての「短期保険証」「資格証明書」の発行をただちに中止し、すべての対象者に正規の保険証を交付すること。市町村の自治権を尊重し、一般会計法定外繰入や保険料決定の権限を侵害しないこと。保険者努力制度などによって法定外繰入に対する国庫助成の削減をしないこと。財政運営の都道府県単位化にともなう都道府県単位の保険料統一はおこなわないこと。
(5)生存権を脅かす差し押さえをやめ、差し押さえを助長する自治体への交付金を減らす制度を廃止すること。
国庫支出による無料の子ども医療制度を創設すること。少なくとも当面、国庫支出で子どもの均等割分を廃止すること。国保料(税)の申請減免を積極的におこなうこと。そのための国庫による財政支援を拡充すること。新型コロナウイルス感染症関連の国民健康保険料(税)の減免について、この制度を新型コロナウイルス感染症の感染拡大が収束するまで継続すること。
(6)高齢者のいのちとくらしを守るために、医療費の窓口負担2倍化はただちに中止すること。
(7)高齢者の年金給付をひたすら引き下げるマクロ経済スライド制を廃止し、2023年度の公的年金は減額しないこと。基礎年金の国の負担分、約3.3万円をすべての高齢者に保障すること。国民年金納付期間の65歳延長はおこなわないこと。誰もが安心して老後を暮らせるために全額国庫負担による最低保障年金制度を創設すること。
(8)生活保護基準の大幅な増額をおこなうこと。
@ 大学生・専門学校生に対して、コロナ影響の特例措置として、生活保護利用を容認すること。また、アルバイト賃金から、授業料、教材購入費を控除すること。
A 自動車の保有と使用について、障害等のために通勤・通院等の自動車の保有を容認された場合に、自動車の日常生活での使用を容認すること。 
B 物価高騰により食料品、灯油等の生活必需品が高騰しているので、緊急的に生活保護基準の引き上げ、及び一時金の支給をおこなうこと。
C 熱中症を予防するために使用するエアコンの電気代金等を保障するために「夏季手当」(電気代金等)を支給すること。
D 級地改定について
 (ア)級地改定による保護基準の引き下げはしないこと。
 (イ)級地改定に伴って、1級地から2級地への級地の降格はやめること。
 (ウ)生活保護利用者の声を聞く機会を設けること。
E 生活保護基準の引き下げをしないこと。
F 4地裁での原告勝訴の事実を受け入れて、2013年から2015年の引き下げを元に戻すこと。
(9)要支援・要介護1・要介護2を介護保険から切り離し、市町村に丸投げする「総合事業」は止め、すべての高齢者が介護保険で必要な介護を受けられるようにすること。
@ 生活援助(訪問介護)の利用回数を制限しないこと。
A ケアプランの有料化、利用料の引き上げなど、サービス利用に困難をもたらす制度見直しの検討をおこなわないこと。

5.コロナ禍と物価高騰で困窮する国民のくらしと営業、雇用を守る施策、財政措置を講じること。
(1)物価高騰の影響を受ける中小業者への固定費補助など、直接支援で経営継続を後押しすること。
また、雇用調整助成金制度特例措置や休業支援金など、コロナ収束まで継続させること。雇用保険会計にとどまらず、新たな雇用対策と予算措置を講じること。
(2)新型コロナウイルス感染症特別貸付を「別枠債務」とし、返済猶予、債務免除、事業継続に必要な新規・追加融資に対応する制度を創設すること。
(3)「骨太方針2022」をふまえ、当面「全国加重1,000円」実現にむけて、関係省庁とも連携協力し、必要な実効性ある中小企業への施策とそのための財源措置を講じること。
拡大する地域間格差の解消に向け、「全国一律最低賃金1,500円」を実現すること。
(4)裁量労働制の適用対象拡大や解雇の金銭解決制度などの規制緩和をやめ、労働者保護法制の強化をはかること。
(5)国立大学・研究機関での大量雇い止めは中止し、労働契約法・無期転換ルールの趣旨にそって無期転換を認め、無期雇用化をおこなうこと。
(6)どのような状況にあっても子どもの安全を確保し、すべての子どもに質の高い保育を格差なく保障できるよう、多様化している保育の基準を統一し、抜本的に引き上げること。
@ 配置基準の改善で職員の大幅増員をはかること。
A 施設に関わる基準を抜本的に引き上げること。
B 保育・学童保育に係る、国が定める費用の単価を大幅に引き上げ、職員の賃金と処遇を抜本的に改善すること。
C 保育料の無償化を拡大させること。
(7)女性の貧困を招いている雇用不安と低賃金構造の改善は急務であり、看護師、保健師、
介護士、保育士など、医療、介護、福祉、保育、学童保育などの職場で働くすべてのケア
労働者の賃金を抜本的に引き上げること。また、これらケア職場の安全を担保するために、
職場の配置基準を抜本的に見直し、職員の大幅増員をおこなうこと。
(8)自治体による全学校、公共施設への生理用品の無料配布にむけた予算を講じること。
@ 生理の貧困への支援として、生理用品の提供を可能とした地域女性活躍推進交付金を単年度ではなく恒常的に予算措置をとること。
A 生理の貧困への支援として、生活必需品である生理用品をトイレットペーパーと同じように学校等のトイレに常備できるよう必要な予算措置をとること。
(9)コロナ禍で深刻となるDV相談やワンストップセンターについて、周知徹底や通話料の無料化をすすめ、相談員がボランティアなどではなく、専門性が求められる職務にふさわしい待遇改善と育成のための抜本的な財政支援をすること。国・自治体による若者向けの対面窓口や交流サイト(SNS)を活用した相談体制(相談員増員含む)の整備、居場所づくり策など、女性労働者など自殺者防止対策を講じること。

6.教育予算をOECD諸国並みに増やし、教育機関の教育・労働環境を改善し、子どもたちの成長・発達を保障すること。国民の教育費負担を大幅に軽減すること。
(1)ゆきとどいた教育の実現のため、教育予算を大幅に増額すること。国の責任で、ただちに、35人以下学級を小学校・中学校すべてにおいて実施すること。「20人学級」を展望した少人数学級をすすめるための予算を保障すること。ゆきとどいた教育の充実をはかるために正規教職員を増やすこと。そのために義務および高校標準法を改正し教職員定数を改善すること。また、「教育に穴があく」と称されている教員の未配置・未補充問題に対して、早急に解消するための施策を具体的に打ち出すこと。
(2)コロナ禍、物価高騰による学生の生活困窮はきわめて深刻である。学費軽減措置をはじめ奨学金返還猶予措置の拡充、新たな給付金制度の検討と財政措置をおこなうこと。
(3)公立小学校・中学校・高等学校の学校納付金(給食費、教材費など)を無償にするとともに、高校での教科書を無償給付するための財政措置をおこなうこと。
(4)「高等学校等就学支援金」の所得制限をなくして、不徴収に戻すこと。私立高校への就学支援金を大幅に増額し、私学助成を拡充すること。
(5)消費税による財源に頼らず大学・専門学校の授業料をただちに引下げ、奨学金返済の猶予措置、給付奨学金事業を拡充すること。授業料の減免制度の維持・拡充を図り、予算を保障すること。入学金制度を国の責任でなくすこと。新型コロナウイルス感染対策の「学生支援緊急給付金」を継続し、要件の緩和や規模の拡大など拡充をはかること。
(6)大学医学部定員を増員すること。今後の医学部定員についての考え方を示すこと。文科省の責任において大学入試における公正な入学試験を担保すること。地域枠学生の卒業後の進路については、憲法に保障された職業選択や居住地選択の自由に抵触するようなことのないように、実態の掌握と指導をおこなうこと。
(7)特別支援学校の実効ある「設置基準」を策定し、全国の教室不足を解消し教育環境の改善をはかるための計画的対応を明らかにすること。また、特別支援学級の編制標準を6人とすること。

7. マイナンバー制度の当面の運用について、下記の点を改善すること。
(1)国民皆保険制度を崩す健康保険証廃止とマイナンバーカードの取得強制をおこなわないこと。
(2)膨大な予算を無駄遣いしながら、マイナンバーへのひも付けを奨励する「マイナポイント事業」をただちにやめること。また、個人の情報をあらゆる側面から把握することを通じて、各種サービスの選別や分類、等級化につながるマイナンバーカードの利用拡大をやめること。
(3)個人情報保護を強化するための施策を図り、マイナンバー制度の運用をただちに中止すること。

8. 防災・減災対策の拡充をはじめ、原発依存のエネルギー計画を見直すこと。
(1)当面、被災者生活再建支援金をただちに500万円に引き上げるとともに、半壊や一部損壊も支給対象とすること。被災者の生活と生業の再建、被災地復興に対して支援縮小でなく、最後まで国の責任による必要な体制と予算・支援制度を確保すること。
(2)関係閣僚会議で決定された福島第1原発のトリチウム汚染水の海洋放出方針を即時撤回し、福島県民をはじめ国民の理解と納得のうえでの処分方法を決定すること。当面、ALPS汚染水については地上保管を継続すること。稼働40年以上の老朽原発の再稼働は中止し、廃炉にすること。原発の新増設はおこなわず、全原発の廃炉に踏み出すこと。
(3)2050年の温室効果ガス削減目標を100%とし、達成に向けて次期エネルギー基本計画の策定にあたっては、再生可能エネルギーの活用割合を大幅に引き上げること。

9. 農業、漁業への資材、資料、燃油高騰に対する支援を抜本的に強化すること。
(1)国際的な食料危機のなかで、食料自給率を抜本的に引き上げるための総合的政策を講ずること。存亡の危機に立たされている酪農・畜産の経営を維持するための追加施策を講ずること。
(2)米の需要が減少して在庫が拡大し、生産者米価が下落している。政府の責任で過剰在庫を解消すること。
(3)過剰在庫をもちいて、コロナ禍と物価高騰で生活困難になった人たちへの食料支援をおこなうこと。

10. 公務員総人件費削減を中止し、公務公共サービスの拡充をはかること。
(1)政府の総人件費抑制政策方針をあらため、公務公共サービス拡充をはかり、国民の付託に応えうる行政体制を増員によって確保すること。
(2)公務職場で働く非常勤職員や会計年度任用職員などに対して、正規職員との均等・均衡待遇をはかること。給料(報酬)、諸手当、期末手当・勤勉手当相当分が確実に支給されるように必要な予算措置を講じること。特別休暇、健康診断、安全教育や福利厚生の改善をはかること。労働契約法第18条と同様の無期転換ルールを制度化すること。

以 上

別 紙

財務大臣 鈴木 俊一 殿

2022年12月15日
「軍事費を削って、くらしと福祉・教育の充実を」
国民大運動実行委員会

代表世話人 全国労働組合総連合議長       小畑  雅子
同   全国商工団体連合会会長       太田  義郎
同   農民運動全国連合会会長       長谷川 敏郎
同   新日本婦人の会会長          米山  淳子
同   全国生活と健康を守る会連合会会長    吉田  松雄
同   全日本民主医療機関連合会事務局長  岸本  啓介
同   日本民主青年同盟委員長       西川  龍平

要請重点項目

1.軍事費の2倍化をやめ、くらし・雇用など国民生活優先の予算組み替えをおこ
なうこと。

 内部留保課税をはじめ法人税、富裕層への増税など不公平税制の是正をおこなうこと。

2.消費税減税をはじめインボイス制度の中止、賃上げ・底上げで消費購買力の改善をはかること。

3.コロナ対応融資(ゼロゼロ融資)の返還期間の猶予や「別枠債務」とし、事業継続に必要な新規融資制度を創設すること。

4.小口緊急融資の返済猶予・救済措置をおこなうこと。
 
5. 国・自治体による若者向けの対面窓口や交流サイト(SNS)を活用した相談体制(相談員増員含む)の整備、居場所づくり策など、女性労働者など自殺者防止対策を講じること。

6.自治体による全学校、公共施設への生理用品の無料配布にむけた予算を講じること。

7.地域医療の統廃合・再編反対、ケア労働者の処遇改善を含む医療提供・公衆衛生体制の拡充をはかること。

8.後期高齢者の医療費窓口負担2倍化の撤回、介護保険制度の改悪反対生活保護基準の大幅な増額をおこなうこと。
国民年金の納付期間65歳までの延長はやめ、誰もが安心して老後を暮らせるために全額国庫負担による最低保障年金制度を創設など、社会保障の拡充をおこなうこと。

9.国民皆保険制度を崩す健康保険証廃止とマイナンバーカードの取得強制をおこなわないこと。

10.中小企業への直接支援で、全国一律最賃1500円の実現をはかること。

11.裁量労働制の適用対象拡大や解雇の金銭解決制度などの規制緩和をやめ、労働者保護法制の強化をはかること。

12.国立大学・研究機関での大量雇い止めの中止、無期雇用化をおこなうこと。

13.教員増と少人数学級の実現、学校給食費の無償化をはかること。

14.大学・専門学校の授業料引下げ、奨学金返済の猶予措置、給付型奨学金制度の拡大をおこなうこと。

15.農畜産業、漁業への資材、飼料、燃油高騰に対する支援を抜本的に強化すること。

16.価格保障・所得補償策を講じるとともに、食料自給率向上を柱としたそのための施策と予算の抜本拡充をおこなうこと。

以 上

 

 

 
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