12月3日深夜の韓国のユン・ソニョル大統領による「非常戒厳」宣言と、その後の韓国の労働組合のたたかいについて。全労連は友好労組の韓国・民主労総に連帯メッセージを出しました(12月5日付)。44年ぶりの戒厳令は、韓国の労働組合、市民の強い抗議と国会での戒厳令中止決議によって6時間余りで解除となりました。軍事独裁時代を彷彿とさせる民主主義破壊の暴挙に、韓国では大統領の退陣を求める運動が進んでいます。全労連は秋山議長名で連帯のメッセージを出しました。全教も韓国全教組へメッセージを出しています。日本を含め10カ国以上の労働組合や国際組織がメッセージを寄せているそうです。
(連帯メッセージ日本語訳)
親愛なるヤン・ギョンス委員長
ユン・ソニョル大統領がテレビで突然戒厳令を発表する12月3日深夜までは、日本にいる私たちも軍事クーデターなど起こるはずがないと考えていました。ユン大統領は北朝鮮の共産主義シンパであると自らの政敵を決めつけ、過去の独裁政権が使ってきたレトリックを使いました。全労連はユン大統領によるこのような乱暴で、非民主的な行為を皆さんとともに糾弾し、退陣を求めるみなさんのたたかいに連帯します。
民主労総とその他の民主勢力、そして韓国の人々が直ちに立ち上がり、議会も迅速に戒厳令の停止決議をあげました。ユン大統領は、厳しいたたかいで勝ち取られた民主主義の時計の針を戻すような行為に対しソウルの市内で自主的に抗議行動に参加した数千の人々による厳しい抗議の声に追い込まれました。
民主主義と人権、特に労働者と労働組合の権利を守るみなさんのたたかいと連帯し、韓国の人々の抗議行動と民主労総が呼びかけた全国ストライキによって早期に退陣、民主主義の回復が実現することを期待しています。引き続き日本から情勢の変化を見守りますので、たたかいの進展をお知らせください。
連帯を込めて
全労連議長 秋山正臣