全労連

<憲法改悪反対共同センタ作成>
「憲法闘争強化期間」(11/9〜25)街宣スポット例


2005年11月7日

 ご通行中のみなさん、市民のみなさん。こちらは、憲法9条をまもる○○○です。

 日本国憲法第9条には、平和のために不可欠な3つのことがかかげられています。「戦争をしないこと」「戦争のための武力をもたないこと」「海外で武力を使わないこと」です。いま、この9条を変えることを一番の目的に、憲法を変えようとする企てがすすめられています。

 自民党は、10月28日に、新しい憲法の草案を発表しました。

 そこでは、憲法の前文(まえぶん)から、「政府の行為によって、再び戦争の惨禍がおこることのないように決意」するという、不戦の誓いをバッサリ削りました。また、「戦力をもたない、交戦権を認めない」とする第9条の2項を削除し、代わりに「自衛軍」という軍隊を持つと明記しました。その軍隊は、自衛以外にも「国際的に協調して行われる活動」には参加するとして、海外での武力行使に道を開くものとなっています。自衛軍という軍隊をもって、日本をアメリカとともに「戦争する国」にする作りかえるのが、自民党の憲法改定の最大の狙いです。

 ご通行中のみなさん、市民のみなさん。こちらは、憲法9条をまもる○○○です。

 日本は憲法9条があったから、戦後60年間、他の国を侵略したり、人を殺すことがありませんでした。いま、イラクに自衛隊が派遣されていますが、幸にもイラクの人に銃をむけ、殺すことだけはしていません。それは憲法9条の歯止めがあるからです。日本を再び戦争する国にさせないためにも、憲法9条を守りましょう。

 アメリカは、日本が世界中の戦争に参加できるよう、この9条を「日米同盟の邪魔」になるとして、憲法改悪を迫っています。10月末に日米安全保障協議委員会が開かれ、在日米軍基地の再編強化と自衛隊との一体化を内容とする「中間報告」が発表されました。これは、アメリカが、対テロ戦争などを口実にして、中東やアジア・太平洋地域で引き起こす戦争に自衛隊を深く組み込むものです。

 国と国との紛争は対話を基本とした外交の力によって解決するというのが、世界の流れです。オランダでのハーグ国際市民会議は、「日本の憲法9条のような憲法をどの国ももつようにしよう」と決議し、国連ミレニアムも同じような確認をしています。このように憲法9条は世界平和の目標になっています。イラクなどの紛争地域でボランティアに従事する人たちは口々に言います。「丸腰の強さ」「軍隊を持たない国の国民であることの強み」が9条の真価ですと。この憲法9条を変えさせてはなりません。

 アジアの人々が、いま日本の動きを不安の目でみつめています。小泉首相が、戦争犯罪人を英雄とまつる靖国神社への5度目の参拝を行ない、その上、9条を変えようとする、こんなことでは、アジア外交がいきづまるばかりです。日本は、憲法9条があるから戦争しない国として、世界中から信頼されてきました。「戦争する国」に突き進む小泉内閣の暴走をやめさせましょう。

 ご通行中のみなさん、市民のみなさん。こちらは、憲法9条をまもる○○○です。

 憲法から9条をなくすことは、社会の仕組みを軍事優先に改変し、くらしや福祉、教育をいま以上に犠牲にすることです。軍事費のために消費税があげられ、年金や医療などの社会保障が削られる、そんな日本にしてはなりません。

 また、自民党の憲法草案は、「公の利益や公の秩序」を理由に基本的人権を制約し、憲法改定の要件を緩和するなど、基本的人権と民主主義を形だけのものにしようとしています。

 自民党だけでなく、民主党も、10月31日に、「憲法提言」を発表しましたが、自民党と同じように海外で武力行使ができるように、憲法9条を変えるものとなっています。公明党も「加憲」と言って憲法を変える流れに合流しようとしています。自民党・民主党・公明党が、憲法を変えて、「戦争する国」を競い合う、そんなことを許してはなりません。


 市民のみなさん、軍隊で平和はつくれません。

 いま、「憲法を守る、この一点で手をつなごう」と、ノーベル文学賞作家の大江健三郎さんたちのよびかけにこたえて、日本中でさまざまな「9条の会」がうまれています。先日の毎日新聞の世論調査では、戦争放棄や戦力の不保持を定めた9条については「変えるべきでない」が62%で、「変えるべきだ」の30%の2倍になっています。「日本の平和を守るために、憲法9条は役立ってきた」と、8割以上の国民が考えています。日本を「戦争する国」にしないため、ご一緒に「憲法9条を守ろう」の声をあげましょう。

以上

○上記スポットは、例文であり、各地・各団体の実態に合わせ自由にアレンジして活用してください。



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