【声明】

アメリカのイラク攻撃を糾弾し、軍事行動の即時中止を

=労働者は、断固として戦争協力を拒否する=

2003年3月20日
全国労働組合総連合


 3月20日、アメリカのブッシュ政権は、米英軍によってイラク攻撃を開始した。
 国連安保理は、今回のイラク攻撃の「根拠」となるいかなる決議も行っておらず、どのような理由をもってしても正当化されるものではない。
 彼らが、いかに声高に「自由と正義を守る行為」としてその正当性を叫ぼうと、今回のイラク攻撃は、自らの野望を実現するためには手段を選ばぬというブッシュ政権の危険な本質を全世界にさらけだす以外の何者でもない。
 彼らの行為は人類史の進歩への許すことのできない挑戦とも言うべきものである。
 今後予想される無辜(むこ)のイラク国民や子どもたちへの殺戮は、21世紀という新しい時代に拭っても拭いきれない汚点を人類史に残すことになろう。こうした事態を断じて受け入れるわけにはいかない。「21世紀を平和な世紀に」という世界の人々の願いに背を向け、国連憲章や国際的な平和のルールを乱暴に蹂躙し新しい世紀を軍靴によって汚した彼らの行為は、世界の人々から厳しく断罪されることは、明らかである。
 全労連は、こうした米ブッシュ政権のイラク攻撃を断じて許さず、怒りを込めて糾弾する。また、憲法9条を持つ国であるにもかかわらず、アメリカに追随し続ける小泉政権にも厳しく抗議する。
 全労連は、結成時、行動綱領「希望に輝く未来のために」を採択した。
 全労連は、この行動綱領で「私たちは、核戦争阻止、核兵器の廃絶、すべての軍事同盟の解消、世界の恒久平和の実現と民族主権を尊重した『新国際経済秩序』の確立、地球環境の保全をめざす」と高らかに宣言した。
 全労連はこの原点に立って、この間世界の平和を求める人々や世界の労働者と連帯しアメリカのイラク攻撃を許さないたたかいに全力を上げ取り組んできた。
 すべての労働者は、物を生産する手は持ち合わせていても、人殺しに組する手は持ち合わせていない。われわれ労働者は、いかなる戦争協力をも断固として拒否する。

 我々は、要求する。「アメリカはただちにイラク攻撃を中止せよ」

 この要求は、人間にとって「生きる」という根源的要求である。

 全労連は日本と全世界の労働者に心からよびかける。

 この運動にいかなる疑念も躊躇も無用である。アメリカのイラク戦争の即時中止と国連憲章に基づく解決を求めいまこそ日本と世界の労働者は、総決起しよう。

われわれ全労連はその先頭に立って奮闘する。


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