四月に発表された「日米安保共同宣言」は、日米「軍事同盟」の機能・拡大強化をねらったもので、アジア・太平洋地域への適用範囲の拡大と、それにともない米軍指揮で日本の軍事力を公然と海外展開する「ガイドライン(日米防衛協力指針)」の見直し、「有事立法」体制検討、ACSA(物品・役務相互提供協定)締結など、条約上も実質的な安保大改悪を柱とするもので、しかも国会にはからず強行しようとする橋本内閣の責任を、われわれは改めて厳しく糾弾する。
昨年秋以来、米軍犯罪の根絶、被害者への完全補償、日米地位協定抜本見直し、基地整理・縮小の要求を掲げ、「島ぐるみ」で前進させている沖縄県民のたたかいは、軍用地強制使用「代理署名」と「公告・縦覧」を拒否する大田知事と八自治体首長の勇気ある行動から、楚辺通信所(ゾウのオリ)用地・使用期限切れと国・米軍による「不法占拠」の長期化(四月以後)、沖縄県収用委員会の「緊急使用」申請・棄却決定へと発展している。
九月八日、日米地位協定抜本見直し、米軍基地整理・縮小を問うはじめての条例制定・沖縄県民投票が実施されるが、全国から連帯を強めこれを成功させることが重要になっている。
沖縄県民の闘争に連動し、実弾砲撃演習場など「本土移転」計画反対の地方・地域での住民・自治体ぐるみのたたかいも大きく発展している。日米安保に対する国民世論は、昨年の秋以後の各種調査によると、過半数の国民が「安保解消」を求めており、軍事基地撤去、「日米共同宣言」と安保大改悪反対・安保廃棄をめざす国民共同のたたかいをさらに発展させることが求められている。
われわれは、「安保はいらない!核兵器も、軍事基地もない平和な日本を。『憲法の一年』を職場・地域から」のもと、沖縄県民のたたかいに連帯する支援と共同を全国から強めるためにいっそう奮闘するものである。
右、決議する。
一九九六年七月二六日