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発言要旨(2日目午後)
※以下に掲載している発言要旨はあくまでも大会会場からの速報です。
多少文章に不正確な部分があるかもしれません。ご了承ください。
不況の特徴をどうつかみ、どう闘うか
坂本代議員(地銀連)
不況の特徴、どうたたかうべきか。
1つは不況の時間の長さだ。規模の大きさでは不良債権であり、国民への影響だ。
一方的なリストラ「合理化」推進に反対し、労使合意の原則を守るたたかいが重要になってきている。27日、衆議院商工委員会で産業再生法案の審議がはじまり、審議で与謝野通産相がリストラ「合理化」について労使合意の必要がないとの発言をしている。
総対話と共同、不況・雇用対策について
広瀬代議員(熊本県労連)
昨年から事務局長に就任、2度目の大会参加。運動方針と3つの緊急課題を積極的に推進する立場から発言する。熊本の雇用失業状況は有効求人倍率0.37倍、20人以上の倒産が今年36件と最悪の状況。倒産やリストラによる解雇をきっかけとした組合加入・結成が、運輸一般などを中心に進んでいる。労働相談からも4つの組合を結成している。5月の労働110番、6月の職安前アンケート、雇用対策提案づくりなどに取り組んできたところ、テレビで失業者アンケートを軸とした6分の「不況・失業特集番組」を放映するなど、注目を浴びている。単産地方代表者会議の提起をうけて7月19日、県と企業局、労働基準局などに要請行動した。熊本では28億円の緊急雇用・就業機会創出特別基金が交付されるが、これを有効につかわせるため先陣をきったところだ。熊本では9月議会が8月に前倒しされるので時間がないが、92全自治体訪問をできるだけめざす。
労働法制改悪では、連合熊本と連名の共同アピールを出した。連合参加の全国一般、県教組、自治労の参加を得た。また戦争法反対の課題では県労連・連合入り交じった集会できた。また、県立大学の採用差別訴訟(外国人講師)では、全労連全国一般のゼネラルユニオンを結成してのたたかいに、自治労・学校事務労組も応援にかけつけてきた。また、新社会党や民主党、全労協、連合、県労連という共同の場面ができた。「万国の労働者団結せよ」と締めて大きな拍手をもらった。交流会では全労協、連合、全労連の一致点について話題となり、もりあがった。連合末端組合員の多くが、一致する課題での共同行動に感心あることを知った。大同団結の力で悪政を阻止する以外ないと感じている。全労連会館建設には、建設労働者の仲間の仕事につながるようにしてほしい。
労働相談活動に見る深刻な解雇・雇用問題
真壁代議員(宮城県労連)
連日、不当解雇や賃金きり下げ問題での労働相談が増えている。広島に習って労働s相談の専従配置をした。最近の相談は不況を口実にした不当解雇が多い。とくに営業課長や総務課長など管理職の相談が増えてきている。
建設会社・仙台支店の労働者の場合、雪深い福島・会津若松への配転、雪の中の作業、無能よばわりされなどいやがらせをうけ、解雇された。会社の不当解雇に対して人間の尊厳を守ろうと現在、出勤闘争を続けている。
すでに相談件数は221件にのぼっている。
宮城県教組が6月の大会で県労連へのオブ加盟を決めた。これで2万県労連を達成、引き続き、組織拡大にむけて奮闘していきたい。
NTT分割と人べらし問題について
野形代議員(通信労組)
NTTの分割再編のたたかいについて発言する。7月1日に実施されたNTT分割に際し、全組合員の雇用と労働条件を継承させることができた。民主勢力による、国家的不当労働行為を許さないたたかいの成果だ。転籍についても、最終的に本人同意の要件を認めさせることができた。しかし、分割したグループ会社にたいして持ち株会社は絶大な指揮・命令権があるのに、分割会社の労働組合との交渉を認めない。持ち株会社の経営者は、雇用と労働者の権利を踏みにじる発言をしている。
第1号議案はリストラ「合理化」反対闘争を提起している。労働者切り捨てのため、企業不採算部門の切り捨て・分社化をねらっている。これが持ち株会社方式で容易になる。大企業はこのやり方で、リストラを推進しようとしている。連結決算制度とセットにすると、莫大な節税になり、大企業の優遇制度を更に進めるものとなっている。国民にこのことを広めなければならない。今春闘は、アンケートで過去最高の嶺を築いた。今、NTTでは自殺が増えている。「異常なNTT、過労で自殺」と大きく報道された。「国民利用者のサービス切り捨てを許さない、公共性を守り、国民生活の安定と向上を第1に」というリーフをつくった。分割会社ですでに東西会社の料金格差でている。宣伝をお願いしたい。
組織拡大の新たな状況が生まれてきている。「定年まで働きたいから、通信労組に加入する」という人も。NTT首脳部の労働者支配の矛盾があらわになっている。
最後に。わたしは全労連結成に参加したところ不当解雇されたが、地裁、高裁で勝訴した。最高裁でも裁判勝利を勝ち取りたい。
反「合理化」闘争、労働時間短縮、日本平和大会の成功へ
高根代議員(山口県労連)
県内最大の企業・宇部興産はむこう3年間で2000名削減を打ち出してきている。大企業のリストラ「合理化」と大型店の進出で地域経済が破壊されようとしている。
ある地域の「シャッター通り」では負債返済のために店舗放火をするという事態にまで陥っている。これまでの各単産・地方でのリストラ「合理化」反対のとりくみや政策を経験交流する場を検討してほしい。
長時間過密労働を解消することは、雇用の拡大はもちろん、「人間らしく働く」という視点でのとりくみが必要だ。具体的には不払い問題を全国的規模でとりくむべきだ。
知事選の到達点、解雇規制について
青柳代議員(群馬県労会議)
第7章の知事選問題、第3章解雇問題について、原案補強の立場から発言する。
群馬知事選は一斉地方選挙後の最初の首長選挙だった(7月7日投票)。東京都庁につぐ、地上33階、153メートルの超豪華庁舎に象徴されるゼネコン奉仕型政治を21世紀にも引き継ぐか、県民の福祉とくらし重視の政治か、を問う選挙だった。残念ながら勝利できなかったが、前回を大きく上回る12万票を得た。全労連本部・各単産のみなさんの物心両面の支援にお礼したい。
第3章について。「逃げ場のない状況が、労働者をして労働組合づくりに向かわせている」というのは正しい認識だ。群馬の藤岡では、三菱マテリアルを背景資本とする電子部品製造会社が、わずか4000万円の赤字計上を理由に工場閉鎖・従業員全員解雇を通告してきた。もちろん、解雇4要件など無視。前橋地裁に地位保全の仮処分を申請、認められた。さらに地裁は来年5月までの賃金支払を命じた。
ここの組合員はたたかいを通して階級性に目覚め、他の闘争支援に奔走し始めた。これは大きな経験だ。
反リストラの闘い、地労委民主化闘争、組織拡大強化について
武藤代議員(栃木県労連)
昨年、代議員としてはじめて発言した。今回、きびしい状況を明らかにしたいため発言する決意をした。
運輸一般の新組合では合理化や賃下げ攻撃が加えられ、組合存続の危機になっている。
JMIUの組合では、50年間、たたかう労働組合として奮闘してきた職場で合理化攻撃とたたかいながら組合存続をはかっている。
ダンプ労働者の場合、ダンプを購入すると1ヵ月の返済は40万で、月収100万円ないと生活できない。廃業したくてもできず、サラ金に手を出し、取り立てにあっている。
県都に地域労連を結成した。
労働諸法制改悪反対闘争で得た教訓と決意
橋本代議員(国公労連)
労働法制改悪について発言する。改悪労働基準法を職場に持ち込ませない闘争の盛り上がりが必要だ。この間の労働法制改悪反対闘争は大きな共同の輪を広げることができたという積極面があったが、反省すべき点も多い。全労働の教訓として、1.雇用法制改悪闘争について、中央連絡会では「労働組合の正規労働者が中心で雇用問題に関心が高くない」と総括していたが、この指摘は、今後、未組織・パート・派遣との連帯をどうするか、を問う重要な指摘だ。派遣労働者自身も改悪反対でデモをしていたが、顔をみられると派遣先を紹介されなくなる、ということで仮装でやっていた。この問題をわれわれ自身、というよりも我々の子ども達の直面する問題としてとらえることが求められている。
2.改悪される前から、職場ではサービス残業、過労死、偽装派遣が蔓延していた。これが改悪労働法制成立の理由ともされてきたことを忘れてはならない。36協定、就業規則、労働安全衛生委員会などもつかい、今一度、労働法制の意味と意義を見直すべきだ。攻撃の影響は最も弱いところに鮮明に表れる。このことをナショナルセンターは受け止めていくことが求められている。
3.労働法制の現状について、こうした事態を招いたことに全労働として責任を感じている。しかし、労働行政のような、国民生活に密着した行政を、政府・財界がどう扱ってきたか。これは全国の女性少年室が1県にひとつであることなどに象徴されている。公務労働リストラの意味もここにみえている。公務と民間との連帯の鍵もここにある。
財界は、労働組合の不当労働行為を認めるべき、とか、労働時間のさらなる弾力化、雇用保険の見直しなどを政府に要求している。しかも、リストラ策の一環として現実的に改悪労働法制がもちこまれるのはこれからだ。問題はこれからはじまるというのが事実。解雇規制法など人間らしく働くための積極的な労働法制が必要。政府財界は、多面的多角的一斉攻撃でこの国を作り替えようとしている。おおきな共同のもとでこうしたこうげきに対抗する戦線を築いてほしい。
最賃闘争、国鉄闘争について
永瀬代議員(東京労連)
産業再生法案が今日にも衆議院商工委員会で採決がおこなわれようとしているなかで、法案阻止にむけたたたかい強化していきたい。
26日、中央最低賃金審議会から目安が出された。0.9%いう史上最低の水準であり、東京の場合、時給700円にも満たない額だ。
なぜ、最賃闘争が大きなうねりとして発展しなかったのかについて総括すべきだ。直接労働者に影響与えられる最賃闘争の強化にむけて検討して頂きたい。
賃金闘争の議論がされているいまこそ、賃金・最賃委員会の再開を要望する。
国鉄闘争の勝利こそ、雇用・失業問題、行革反対闘争の最優先課題として位置づけて頂きたい。秋に数万人規模の集会を開いて、成功させ国鉄闘争勝利にむけていきたい。
国鉄闘争と春闘について
高橋代議員(全動労)
解雇闘争は日本に満ちている。その中で国家的不当労働行為を問う国鉄闘争には今日的意義がある。運輸省前での座り込みで、北海道から来た争議団の家族が12年を振り返り、仕事を奪われることの厳しさを訴えつつ、「仲間の支援があったからこそ生きてこられた」と語った。掛け声だけでなく、勝たせる会という物質的支援があったからこそ。あらためてお礼をいいたい。
たたかいの到達点として、解決の兆しがあらわれている。地方議会決議はすでに全国400ヵ所を超えている。7月12日には北海道議会で、7月23日には札幌市議会が政府に向けて、「JR採用にむけての早期解決の要請」をだす。全動労と国労との共同もさらに進んでいる。両組織の間には非常に複雑な問題があるが、職場で共同行動をすすめるなか、従来のセクト問題をこえた信頼関係が作り上げられつつある。34頁にある、全面解決めざす秋の行動計画により、政府・JRをおしこめることできる。全動労はたたかいの先頭に立っていく。
また、解雇闘争と同時に、JRの利益優先主義による安全無視、公共性無視の課題を追求する。無人駅増加、ローカル線の列車本数減らしなどを追及する。点検強化すべき所、要員増員すべき所など、団交で要求しているが、JRはことごとく無視している。国鉄時代は予防主義だったが、JRになってからは発生主義。事故がおきてから対処する。首都圏でも日常的に事故が起きている。山手線では一度に5人の保線要員が労災死、西日本ではコンクリートが新幹線直撃。労働者、乗客の命に関わる問題だ。秋の行動計画のなかで地方地域労連の協力を得ながら、社会的に包囲しつつ、首都圏総決起集会を成功させたい。
国鉄闘争の勝利をめざすたたかい
吉根代議員(北海道労連)
継続的な1の日行動や本社包囲行動などで運動の前進をかちとってきた。労働争議をかかえている労働組合だけでなく、この闘いが決して負けることができないものであると再認識しないわけにはいかない。また、国鉄闘争は、今大会で提起している3つの緊急課題のひとつ「雇用・反失業闘争」でもある。国鉄闘争10年を経過してその意義・重要性を分からない労働者が増えてきており、改めて教育が必要だ。
国鉄闘争を支える財政基盤の確立にむけてカンパ活動や4821人の「勝たせる会」を拡大し、5000人会員をめざしている。
私の自交総連の組合員はこの深刻な不況で年収300万ダウンと大変だが、国鉄闘争勝利にむけて奮闘していきたい。
地労委民主化闘争、国鉄闘争、介護保障闘争ついて
矢野代議員(千葉労連)
3点について発言する。第1点は全国キャラバンについて。これは前倒し実効が必要。緊急雇用対策でも介護保険問題でも今この時期が一番大切だ。県は市町村担当者を集め、7月21日に説明会をひらき、8月中にまとめ、9月議会で取り上げて10月1日に実施する。このままでは第2の地域振興券になるのではないか、という自治体担当者もいる。全労連は雇用対策の具体的対案を積極的に訴えて市町村と議論し、支援していくべきだ。そのためには、この8月段階の行動が重要となる。
第2点は介護保険問題。5月から取り組んだ自治体アンケートの集計で、自治体の悪戦苦闘ぶりがわかった。「これまでの介護水準をなんとか維持したい」が半数、8割は「自治体独自実施は検討中」。6割は「国基準」にとどまっている。8月段階で千葉労連は緊急雇用対策と介護保険問題で一斉自治体訪問をおこない、さらに9月24日には千葉県総行動をやる。キャラバン行動は前倒しでやると、大会で意思統一していただきたい。
第3点は、6期にわたる地労委労働者委員の偏向任命事件についてである。全国各地の裁判闘争の到達水準の上に立ち、事実上勝利の東京高裁判決を勝ち取ることができた。裁量権の逸脱の基準を示した画期的判断だ。さらに長年、特定潮流の候補を排除しているという事実があるのなら、実質的に裁量権逸脱があったと推認する合理的理由があるとまでいった。来年7月の任命は、埼玉、東京に続いて勝ちとりたい。
第4点は国鉄闘争について。情勢は動いている。一括解決を高い水準で勝ちとるためには、リストラ合理化での全労連の闘いと、国労との共同が不可欠だ。
7月21日集会でも国労、全動労は共同の輪を広げている。国労の仲間を大いに励まし、1日共闘に留まらぬ共同行動を追及したい。首都圏で電車のとまらない日はないという、安全無視のJRの現状を改善させることとあわせ、取り組みを強めたい。
深刻な雇用情勢と地労委労働者委員としての活動
児玉代議員(埼労連)
今日の不況は、県内でも深刻な雇用不安となって広がっている。99年度上半期の倒産は275件、負債総額789億円に達し、とりわけ建設業は32%も占めている。
7月7日、七夕行動として職安前宣伝、アンケートによる対話行動を実施した。
行動参加への消極的発言もあったが、行動参加を通じて失業者を視野に入れた運動の重要性を感じてきている。
いま大事なのは、有効求人倍率0.38倍という最悪の状況の中でいまこそ、県労連が雇用・失業問題について緊急にとりくむ運動が求められている。
全労連が提起した3つの緊急課題は情勢に張った重要な的だ。小林議長のあいさつでふれた雇用特別交付金の活用もふくめ重要な課題だ。
第26期中労委労働者委員実現するために
磯崎特別代議員(民放労連)
労働委員会民主化闘争について発言する。運動方針のなかでも中労委、地労委の民主化について提起している。2000年10月、中労委第26期労働者委員の任命があるが、その候補である磯崎を任命させるべく、「公正任命を求める1万団体署名」の取り組みをすすめている。ご協力をお願いする。
1989年に全労連と連合が結成され、それぞれ結成10年を迎えるわけだが、この間、労働省は連合のみをナショナルセンターと認め、全労連を不当にも無視してきた。労働組合基礎調査では全労連を85万人と過少に集計し、それをもとに、全労連系候補を排除してきた。中労委・地労委のポストは全体で276あるが、そのうち8ポストのみが連合以外。97%が連合独占だ。各種審議会・委員会でも偏向任命がなされている。これは「法の下の平等」を求めた憲法に反する、国家的不当労働行為だ。
委員の選考に当たっては、系統別の違いに配慮するよう求めた54号通牒に照らしても不合理なもの。中労委5.15判決では、適切な任命のあり方を追及すべきとされ、さらに、愛知地労委事件の地裁判決では任命基準を作成し公表することをもとめ、その上で、「当裁判所は愛知健知事に対し、より多くの労働者・労働組合に支持される任命方法を検討することを要請する」とまでただされた。
さらに千葉地労委についての東京高裁判決は画期的であり、裁量権の逸脱に当たるケースを特定した。こうした裁判闘争の到達点により、これ以上偏向任命を続けることはできないようになってきた。労働省も次回基礎調査発表より、全労連の組織実勢の把握をより正確にするよう改めるとのことだ。5期10年の偏向任命に終止符を打ち磯崎が任命されるよう努力したい。そのためにも1万団体署名にご協力をお願いしたい。
争議支援のとりくみについて
林代議員(大阪労連)
そもそも関電闘争は、30年前関電で働く労働者が会社の非人間的な扱いについて会社の非道をビラにして社宅内に配布した事を理由に会社が処分した高馬事件からはじまった。
この事件は最高裁まで行き、裁判では敗訴したが社宅内でのビラは畏怖をする権利をかちとっている。最高裁判決後の争議支援総行動や週1回の本店、各支店、営業所前でに宣伝、学者・文化人などの署名提出など早期解決を求めるとりくみを進めてきた。
とくに4月の統一地方選挙では、日本共産党から兵庫原告の北岡さんが県議に当選、いま関電にとっていやな労働商工委員として奮闘している。
来年12月には判決も予定されている。いま職場ではリストラ「合理化」の嵐が吹き荒れ、人権がずたずたに侵害されている。いまこそ「職場に憲法を」が求めれている時はない。
9月3日の「最高裁人権裁判4周年」の関電本社包囲の行動を計画している。全国から5000人以上の仲間の参加で成功をかちとっていきたい。
緊急3課題と地方財政危機の民主的打開について
三宅代議員(自治労連)
今、全労連運動に何が求められるかという問題を設定し、緊急3課題を設定されたこの運動方針を新鮮に受けとめた。昨日の発言のなかで、「ローカルはこの提起を真摯に受けとめるが、産別はどうするのだ」という問いかけがあった。地域密着型の産別としてこの問いにこたえたい。
自治労連は3つの要求課題。雇用問題、介護問題、財政危機の民主的打開に取り組んでいる。雇用問題は、自治体労働者自身の要求・課題であると同時に不況打開の問題でもある。また、戦争法の問題は自治体労働者が直接アメリカの戦争行為に荷担する道をひらいたものであり、自治体労働者の力を結集してたたかっていく。財政危機問題については、全労連が課題として掲げていることを評価したい。
地方財政危機のもと、自治体リストラがすすめられている。大阪府では知事部局2400人減少、教員は4000人を減少という施策が提起されている。愛知では賃金が毎月3%、一時金は8%カットされている。人事院勧告など無視だ。さらに千葉では「財政健全化債」という新しい借金をするために、自治体労働者の賃金をカットするという暴挙を6月に強行突破した。借金しないためのリストラといいつつ、借金するためのリストラをしている。補助金を30%カットした愛知では、障害者団体とともにたたかい15%にくいとめたが、来年もまた30%削減だといわれている。自治体が責任放棄する事態にまできている。ヘルパーの雇止め、正規のヘルパーをなくし、完全民間委託。国・自治体は責任を取ろうとしない。
介護保険問題ではキャラバン、1千万署名を正面から受け止め、全力を挙げたいと考えている。今、とりわけ介護保険に関わる職場では悲鳴を上げている。住民のみなさんに本当に喜んでもらいたいのに、このままではこの職場にいたくないと。地方財政危機の民主的打開の方向を明確にし、全労連のみなさん、住民のみなさんとの共同をすすめるなかで、状況を打開したい。
緊急3課題を実現するにあたっての問題
藤田代議員(秋田県労連)
県内自殺者が472名で、人口比で日本一となっている。自殺者の場合、リストラされた労働者、県内での1000件超える。県民の苦しさは労働者だけでなく、県民全体に波及している。労働相談でもあらわれているが、充分に対応できない組織力量にある。
全労連は大会直前に単産・地方代表者会議を開き、意志統一をはかった。県労連としてもどうたたかっていくかについて、30日に単産代表者会議を開いてできるものから進めていきたい。
今日の情勢の特徴について
目崎代議員(新潟県労連)
秋田からの発言にもあったように、財界・政府の悪政攻撃はすさまじい、しかし、今ほど共同が広がりやすいときはないということを実感する。職場・地域には大きな変化が生まれている。すさまじい不況のなか、民商などの協力で業者の聞取り調査をした。「仕事が3割に減った」「仕事をもらっていた親会社が移転してしまった」など悲痛な声が集められた。
新潟県労連では、地域経済再生、暮らし・雇用を守る政策を提起し、連合・中立組合等360ヵ所を訪問した。「2000人の組合が350人に」「いつリストラされるかわからない」「みなさんの政策、同感だ」と反応はよかった。農協76団体、112市町村、学校など、いずれも春・秋2度訪問したが、いつも丁寧な対応をしてくれた。学校給食、教育キャラバン、JR公共交通キャラバンをやった。学校給食問題では、県や農協中央会交渉をすすめ、県議会で全会一致採択させるところまでいった。全農協訪問3日間キャラバンのなかでは、「週4回の米飯給食の補助を勝手に切られ困っている」など市町村長、農協役員の声が集められ、それをもって交渉した。県や農協中央会からは「自民党にこれで交渉できる」と感謝された。
また、自民党議員は「学校給食は米の消費拡大だけでなく、日本の伝統文化にかかわること」との発言をするなど、共感をもってむかえられた。学校はまちづくり、地域づくりの核としてつくられてきたものだが、その行く末を心配している。不況のもと、弱い産業、弱い地域、弱い人間は次々と切り捨てられている。こうしたなか、保守層を含めて大きな変化が生じている。共同を追及すれば、大きな団結をつくることができる。全ての職場を支えている地域の視点を全労連方針にしっかり位置づけられるよう要望する。
共同の前進と対話、共同路線の重要性、春闘方針について
見崎代議員(愛労連)
日本の労働運動の中心として全労連がとりくんでいることに確信をもってきている。
藤前干拓の埋め立て反対の署名を1ヵ月で10万7000人分を集め、名古屋市に断念させた。地方選での自民党の惨敗、共産党の躍進も影響を与えた。
愛知万博にむけた海上の森開発に反対し、日本野鳥の会など市民団体と共同してとりくんでいる。
対話と共同の方針に確信を持ち、地域に打って出ることが大切だ。
対話と共同で一致する要求で大同団結を日本列島の隅々から
永見代議員(広島県労連)
対話と共同にしぼり、今後の発展方向について発言したい。私は労働運動にかかわって30年を迎えるが、逆風だらけの経験だった。ここにきてようやく夢と希望ロマンをもてる状況になったと感じる。
自民党の国民不在の逆立ち政治の中、国民の間に不安が高まっている。しかし、悪政は強行すればするほど、国民諸階層の間に共同は広がる。介護保険、平和問題で共同広がった経験からもこのことを感じる。2月10日に開催した「雇用守れ、大幅賃上げ、消費税引き下げ求める広島県総決起集会」には連合、中立系労組を含め、177労組が賛同、800人を超える労働者が参加した。「労働組合らしい集会だ」「はじめて“がんばろう”を歌って感動した」「これからも開催してほしい」という声があげられた。
4月16日県民集会は、労働組合だけでなく、原水協など平和団体、学者・文化人、新社会党、社民党、民衆等、共産党など政党も含め、2300人をこえる人々で県庁前は埋まった。70年代後半以来の画期的なできごとであると同時に、21世紀をむかえるにあたっての大きな意味ある出来事だ。
集会開催にあたっては、588組合を直接訪問し、1700組合に郵送で案内を送った。従来の枠を大きく突破した取り組みをしている。学習会、宣伝・シンポ、民生委員、町内会役員、老人クラブなど大きな広がりを見せている。
県北地域の米軍低空飛行阻止の運動でもたたかいは広がり、「祝祭日の飛行訓練の停止」をかちとった。共同の取り組みを成功させた要因としては、地域や職場の置かれている条件・特性をいかしたこと、あらゆるつながりをいかしたこと、県労連が懐を広くして運動構築にあたったことがあげられる。
まだまだ、組織によって温度差はある。国民的世論と運動をもっと活発化し、数千・数万単位で対話と共同を広げることを呼びかけたい。一致する課題での大同団結を目指し、日本列島全体にひろげよう。共同の担い手としての全労連の姿が広範な労働者の前に明らかとなるだろう。
緊急3課題、医療・介護・年金など社保闘争について
西川代議員(日本医労連)
医労連は全都道府県に組織をもつ唯一の医療産別組織であり、全労連事務局出身組合としてその重責を感じている。
消費税引き下げ、健保本人負担引き下げは切実な国民の課題だ。
政府の医療政策は受診抑制をはかり、老人保健の改悪など憲法25条の生存権、健康権をおかすものだ。そのうえ、国立病院・療養所の統廃合をはかろうとしており、国民の医療をうける権利を奪おうとしている。
全労連のキャラバンに呼応し、10月から医療キャラバンを展開していく。
350万医療労働者の権利擁護と医療をうける国民の権利を守るために奮闘していきたい。
退職者の組織化方針について
森代議員(年金者組合)
第1号議案第5章の介護・年金の壮大な運動提起に積極的に応えたい立場から発言する。昨日、年金改悪法案がとおった。自自公の取り引きにつかわれた恥ずかしい法案の出し方であり、厚生省はそう感じるべきだ。内容は国民に負担をおしつけ、大企業と国の負担を軽減させるというもので、なんら変わっていない。こうした不届きな法案を許すわけにはいかない。緊急課題の提起と緊密に結合しながら、この夏・秋から大きな運動を組んでいきたい。全労連・社保協の署名だけでなく、ほぼ同じ趣旨の署名が他団体からもでている。147万の署名が国会に提出されているそうだ。そのうち、約2割が年金者組合の取り組みだ。
世論は大きく我々の運動を支持し始めている。年金制度改善の国への要請書の取り組みもすすんでいる。高齢者4団体はこの9月議会での採択をめざして奮闘する。さらに年金者組合は地元議員への要請行動を4次にわたって展開し多くの議員にインパクトを与えている。年金改悪法案の国会上程を待たずにたたかいをすすめることが必要。年金は老後の賃金だ。戦争法を許さないたたかいと表裏一体で取り組むべき。太平洋戦争中、年金は軍事費に使われた。170兆円を有効に年金のためだけにつかわせよう。
組織拡大強化の取り組みについては、単産・地方OBの年金者組合への結集を呼びかけている点、うれしいが、もっと大きく扱ってほしい。諸外国の高齢者組織から、日本の高齢者組織への関心は高まっている。年金者組合の組織率は高齢者人口比で0.25%、611支部でまだ足りない。年金者組合は地域密着の組織。10万人オルグ体制を強化する課題からいっても年金者組合の組織拡大は重要だ。今後、さらに高齢者は増える。それを視野に入れた組織方針を掲げてほしい。
組織の拡大強化・青年部活動について
広瀬特別代議員(青年部)
昨年来、ガイドライン反対にむけて青年諸団体と共同して学習会や渋谷パレードなどをとりくんできた。青年6団体のよびかけを通じて未加盟・中立組合青年部への申し入れや青年の共通要求実現にむけたとりくんで
99春闘で「一言ハガキ」運動をとりくみ、青年の雇用や切実な要求が寄せられtきた。この間、青年部の結成や再建がおこなわれてきている。青年部に活性化や青年労働者の組織化にむけてとりくんでいきたい。9月の定期大会に全都道府県からの代表派遣をお願いしたい。
全労連としての青年対策指針を早期に作成して頂きたい。
パート部会の活動について
佐藤代議員(生協労連)
生協職場では今、正規職員が削減され、パート・臨時・アルバイトなど多様な労働者が導入されている。さらにパートにも人事制度を導入、業績評価制度などでパートの有効活用がすすめられている。この1年で生協労連ではパートが2千数百名増えている。生協ではパートの問題を全労働者の問題として位置づけ、活動し、全労連、地方労連、地域の仲間とかかわってきた。総対話と共同にも積極的に取り組み、11月のパート月間では全国で様々な行動を展開し、地域の仲間とともに11月25日の中央行動を大きく成功させた。パート春闘でも全国で集会やつどいが開かれた。
パートのアンケートの回収は昨年より増えている。生協労働者パート部会では、自分の身のまわり、地域のつながりをいかしてアンケートを回収している。「勤続3年になるが時給はまったくあがらず740円のまま」「パートは労働きついがそれに見合った賃金でない」など、生々しい声がつづられている。「正当な権利を勝ち取るためには、労働組合が必要」という声も寄せられている。
丸子警報器問題については我々の問題として取り組んできた。解雇無効の判決は我々にとっても大きな意味がある。最賃の問題。採用金額が最賃ぎりぎりというところは多い。理事会といくら交渉しても、「地域相場」ということでなかなか前進しない。やはり、全国一律最賃性が必要だ。運動強化のため、ことしは、宮城、埼玉、神奈川、静岡で最賃委員に立候補した。2000年春闘に向けて春闘方針をどうするかを検討する。「受け皿問題」については、地域での具体化を是非お願いしたい。また、単組・単産でもパートなどが加盟できる規約になっているか、点検してほしい。
それから、アンケートについてだが、労働条件、賃金がわからないので、アンケートハ大事。昨年の設問では雇用部分があいまいだった。月給、日給、時間給などをわかるようなアンケートにしてほしい。
男女平等、母性の要求実現について
伍特別代議員(全労連女性部)
方針補強する立場で発言する。雇用機会均等法が、4月から実施された。労基法の女性保護が廃止され、女性労働者にとって働き方、働かされ方がかわってきている。労働時間の短縮を是非ともすすめなければならない。その際、時短で雇用拡大をという要求と一体で打ち出すことで運動を広げられる。今春闘、改悪労基法を職場にいれさせない、介護休業とセクハラ防止法を職場に入れよう、ということで頑張ったが、全体としてまだ不十分。国公労連橋本代議員の発言にもあったように改悪労基法はこれから職場に入ってくる。
均等法、男女共同参画法、育児休業法、家族的責任者の深夜業排除など、現行法の有利なところを積極的に活用するべきだ。深夜労働の労働条件の見直しをすること。全体の労働者の健康や地域生活を考えるべきだ。また、派遣法・職安法改悪で、正規労働者の非正規への置き換えはすすむ。その点で、運動方針にある「賃金底上げ要求」は非正規労働者の要求として大事であり、ここから組織拡大がひろがるのではないか。女性部では9月に国際シンポをやる。フランス、ドイツ、ILO、そして日本にいる外国人女性を招く。世界的に繰り広げられている労働条件改悪の流れを、日本の中でどうたたかうかを問いたい。最後に、労働組合の意思決定の場への女性の参画を積極的に進めてほしい。21世紀は男も女も人権を尊重されて働くことのできるようにすべく、頑張る。