全労連第19回定期大会・来賓あいさつ

来賓の方々のごあいさつ(要旨)

映画演劇労働組合総連合・梯 俊明事務局長

 大会おめでとうございます。
 映演総連は、映画と演劇関係の組合があつまった組織。松竹、東映、大映、日活(オブ)や、俳優座、大道具関係、小さな劇団から映画を作っている映画会社まで加入している。1700人程度の小さな組合だ。
 映演総連は中立組合だが、今年の10月の定期大会で全労連へのオブ加盟を検討する。
 なぜ急に全労連加盟かという疑問もあるかと思う。その経緯はつぎのとおりだ。
 3年前、「プライド−−運命の瞬間」という映画がつくられたが、それは南京大虐殺が歴史上なかったかのような描き方をしていた。現場がシナリオにたいして声を出せなかった。東映のなかまが批判に立ち上がり、マスコミも注目した。海外のマスコミも取材に来た。大きな批判闘争を繰り広げてきた。その結果、逆に映画が当たってしまうと結果になったが、問題意識を広めるためには良いたたかいだった。
 リストラ「合理化」では、松竹富士が全員解雇、半年後に会社解散を通告してきた。半年でたたかいが終わったが、非常に多くの方からメッセージをもらった。全員解雇を撤回させ、親会社の松竹に吸収させた。
 昨年夏から今年にかけて、松竹大船撮影所のたたかいがあった。反「合理化」だけでなく、日本の映画が危険な立場におかれるという問題にたちむかう課題だった。
 東映では、大泉の撮影所の3分の1を民間都市推進開発機構に売却し、使用料を払って使っている。大映では、親会社の徳間書店社長が「撮影所を売る」と言っている。
 日活では、撮影所が社長の個人会社に売却されている。
 このように日本の撮影所の多くが今後どうなるか分からないという状況になっている。日本の映画をどう作っていくかというたたかいだ。
 松竹大船撮影所問題では、大船という名前だけでたたかいが広がるのかとの不安もあった。オルグを始めたのは今年の2月から。オルグを重ねるなかで、全労連加盟組合が一番真剣に私たちの訴えを聞いてくれ、体を動かしてくれた。
 こうした経緯で全労連加盟を提案しているが、中央委員会では異議がでていない。職場討議を重ねているが、高い支持率で加盟できると思う。
 松竹大船問題では、6月20日に第2次協定書を結んだ。都労委にも事前同意約款を破ったことで不当労働行為を訴え、会社側と合意書を結んだ。今後は、新木場に新しい撮影所を作らせるたたかいになる。
 全労連が労働者の団結にむけて、さらなる方針を固めてくださることを期待している。

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