●大阪労連:楠本 員久
東大阪市長選挙の勝利と民主市政下の地域労連の活動の強化について
東大阪市長選挙で革新候補が返り咲いた。地域労連も「明るい東大阪をつくる会」の一員として先頭に立って奮闘した結果だ。この教訓はどこにあったか。
市民の生活が大変になっている中で、市役所は市民生活の活路を開くものでなくてはならないと訴えた。前月の6月には市民税、年金保険料の通知が各戸に届けられ、老人控除がなくなった老人世帯は住民税や掛け金が8倍、10倍に跳ね上がった。「私たちに死ねというのか」という怒りが広範に広がった中での選挙だった。
「明るい会」のアンケートには1800以上の回答があり、中心は国保、介護保険の掛け金を引き下げて欲しい、同和行政を正して欲しいというものだった。東大阪は中小企業の町だが、小泉構造改革の中で製造業が3000も減少した。商店街はシャッター通りになり、大型店が進出している。小泉構造改革による国民の悲鳴が満ち溢れた町となっている。
対立候補の現職市長は4年前は無所属で自民、公明の推薦を受けて立候補したが、昨年の総選挙の結果を見て今回は自民党として出馬した。労働者・国民はしっかりした目で判断していると信頼できる成果となった。
10年前、民主姿勢が誕生したときにそれに乗って労働運動の波を作り出すことができなかった。今回はその反省に立って、中小企業労働者、非正規労働者の声を取り上げ、民主市政にふさわしい労働運動を作り出したい。
東大阪地域労連では常設労働相談センターを設置し、専従者を配置している。夏・冬1万円カンパを100人以上から集めている。100以上の労働相談を解決し、1700万円あまりの解決金となっている。団塊の世代の退職で専従の維持が難しくなっている。一泊交流会で高齢者のボランティアで体制強化はできても問題解決にはならないと話しあった。未組織の組織化、非正規労働者の組織化の大切さを根付かせるためには現役の単組の幹部が地域労連に座ることが大切。単組での論議を深めて、地域労連に専従できる人を配置してほしい。
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●宮城県労連:高橋 正利
第1号議案 運動の主な到達点と課題について
第1号議案の「もうひとつの日本」を求める運動、地域・地方を守る取り組みについて発言をする。
官から民へ、小さな政府の名のもとに進められている公務・公共サービスの切り捨て、格差問題は県内で党派や立場の違いを超え、大きな怒りを起こし、「もうひとつの日本」を目指す運動への期待が高まっている。
気仙沼市では労基署の一つを廃止・統合する計画が出されている。労基署は雇用・賃金・労働時間など、労働基準の指導を行う事業所にとって重大な影響を与える行政機関。廃止・統合に関して自治体はもとより、商工会議所の事業団体、連合の地域組織、これまで公務員が多い、賃金が高いと言っていた人も一緒に、こぞって労基署の存続を求める取り組みをしている。
7月5日にはすべての会派の議員の賛成のもとで、現状では受け入れられない、地域の実情、ニーズを踏まえ、労基署を存続するようにとの県議会の意見書が採択された。県民の意思が示された意見書を持って、全労連の斡旋で大会最終日には厚労省と交渉を行うことにしている。
また、気仙沼市では15の集配郵便局も廃止対象になっている。地域住民の必要不可欠な生活基盤がどんどん壊されようとしている。郵便局の廃止攻撃については県議会でも、郵便局は地域の中核的施設として、果たす役割は重要になっている、サービス低下を招くことがないよう強く要望する、とすべての会派の賛成で挙げた。
地域破壊を許さないため、当面、厚労省交渉を全力でたたかう決意だ。たたかいは活路が開かれ、成果を勝ち取れると確信している。
自交総連で69名がたたかっている、規制緩和国家賠償請求裁判闘争も始まったばかりだが、県内ではタクシー労働者の賃金低下、経営者の大変さの世論作りをし、タクシー台数制限を拡大させる方向を勝ち取った。たたかいは必ず前進を作ってる、と確信し、「もうひとつの日本」を目指す運動を、全力で取り組む決意を述べ、発言を終える。
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●大阪労連:久保田 好雄
第1号第3章全労連運動の基本方向について
一昨日7月の24日月曜日、毎日新聞の夕刊一面にトップ記事で、委託業者の団交認定、会社拒否は不当といった見出しで、大阪府労働委員会の命令決定通知の中身が載った。大阪府労委は24日、住宅設備会社大手のイナックスメンテナンスの補修・修理といった業務を委託しているカスタマエンジニア(CE)でつくる労働組合との団体交渉を拒否したことが不当労働行為あるということを明確に認定し、同社に団交を命じた。
そしてまた、労働組合に対して謝罪文を提示する。この2点を柱とした命令を下した。
2004年9月に、9人が建交労大阪府本部合同一般支部に労働組合の結成を相談を持ちかけ、結成し、約1年半にわたって、たたかってきた。ご存知のとうり、この命令は業務の委託・請負業者の労働者性の問題に対しての争いだったが、大阪府労働委員会は明確に労働者性を肯定をした画期的な命令だ。
イナックスメンテナンスは100%出資のこの業務請負のイナックスメンテナンスに対して、正規職員が約200人、請負の業務委託労働者が約550人。このカスタマエンジニアが労働者ではないと会社は言ってきた。
命令は会社の指揮・監督権に従い、会社の事業のために労務を提供していると判断でき認め、会社との関係において労働組合法上の労働者と認める。このことが相当と明確に述べている。
もうひとつ、大阪ではJMIUのビクターアフターサービス、この補修・請負の労働者のたたかいも大阪府労委で争われている。決定的な影響を及ぼすと考えている。
今日、財界・大企業本位の小泉構造改革の強行によって、引き起こされた格差社会の問題が重大な問題になっているが、この要因のひとつには労働法制の規制緩和がすすみ、生み出した非正規労働者が労働者総数の3分の1を超えるまでに増大していることにある。
実態は労働者でありながら、形式的には個人事業主とされ、労働諸法制の保護から排除されている労働者群、これが多数存在する。パート・アルバイト、派遣などの非正規労働者と同様に無権利な状態に置けれている。
今年の6月にジュネーブで開催されたILO総会でも、このようなあいまいな雇用関係のもとにおかれている労働者に対して、適切な保護を与えることが求められる勧告が可決された。まさに、新自由主義が世界に広がる中で、雇用に対する保護が取り払われている。こういったことに対して国際機関も警告を発している。
この命令は労働者を励まし、自らの権利としての労働条件改善のために団結してたたかうことの重要性認め、こうした世界的な傾向にに対しても、歯止めをかけるもの。
大阪労連では、昨年、派遣・請負センターを弁護士のみなさん、学者と結成した。われわれは、非正規の組織化、それから派遣・請負センターの機能強化を、強めていきた。
2つ目、6ページからの基本方向の部分。先ほど東大阪市長選挙の報告があった。
昨年の大阪労連の定期大会で、総選挙での自民党の圧勝が自公政権の政治に白紙委任したものではない。小泉政権のすすめる「構造改革」路線がアメリカと大企業に奉仕しており、国民へのいっそうの痛みをおしつけるだけでなく憲法改悪・大増税を不可避としており、今後、労働者・国民との激しい矛盾をするどくならざるを得ないということを規定した。滋賀県の知事選挙でのオール与党の現職知事が落選するという結果もふくめ、激動の情勢が象徴的にあらわしております。
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●自交総連:菊池 和彦
第1号2章2、3章1 タクシーの規制緩和反対のたたかい
1号議案の4ページ、もう一つの日本の運動にかかわって発言する。
団体署名でお世話になったが第一交通の大阪の「佐野南海労組」のたたかいでは高裁で、偽装廃業したことを認め、損害賠償の決定が出た。本社の会長、社長の共同不法行為責任を追及する大勝利となった。業界トップ企業が違法行為を支持していたのは社会的責任上重大だ。しかし、会社は一切反省せず上告し、悪あがきをしている。引き続き、支援をお願いしたい。
タクシーの規制緩和問題について、厚労省が報告をまとめた。従来の規制緩和を見直し、質の確保を提言したもの。政府の審議会報告なので不十分ではあるが、市場に任せては駄目だと指摘している点、タクシー運転免許の制定とまではいかないがその足がかりとなる、登録制度の提唱など一歩前進の報告と評価している。
02年2月から改正道路運送法実施され、タクシーの台数と運賃が原則自由化された。以来、激しい競争で運転手の賃金は大幅に低下、低賃金を補うため長時間労働となり事故が多発、環境への悪影響が日々深刻化していた。その中で、政府も規制緩和の弊害を無視できず、交通政策審議会に諮問した。
そして、一貫して反対していた自交総連が審議会に参加することにもなった。政府は自由化により、よくなると言い続けていたが、競争激化により経営者は営業収入確保のため労働条件の切り下げを行い、モラルの低下を引き起こすし、利用者にしわ寄せが及ぶという、まさに自交総連が主張して来たことが書いてある。
規制緩和万能論が破綻をしたのは明らか。あきらめずにたたかい続けた労働者の奮闘の成果だが、自交総連はつねにその運動の先頭に立ってきた。
先のタクシーシンポジウムは「もうひとつのタクシー 確かな再生へ」というもの、これは「もうひとつの日本」をめざす運動とリンクした命名。
タクシー労働者には地域最低賃金にも満たない状況が広がっている。こうした労働者に労組の存在を知らせ、労働条件を改善する仲間となってもらうため、組織拡大強化に奮闘する決意を表明して発言とする。
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●いわて労連:鈴木 露道
第1号議案 3、4、5章に関連して
1号議案第3章の3つのキーワード 「持続可能な」ではなく、「安心・安全の」地域社会の実現として欲しい。小泉は「持続可能な」といって、地域社会を崩壊に導いた。ぜひ、安心・安全として欲しい。
岩手労連は昨年に引き続き、青年・女性枠で一人ずつ代議員として参加している。
憲法9条の会を広げるとともに、改憲反対の県民過半数署名に取り組んでいる。現在21万4000筆。18市町村に70を超える9条の会ができている。陸前高田市では1年を待たずに市民過半数を達成した。いわて労連では市町村レベルでの推進体制を作る方針で進めている。7月9日には盛岡で50名が参加して宣伝戸別訪問を行った。青年9条の会つくりをを進め秋の結成を目指している。
憲法闘争と合わせて教育基本法を守る取り組みを組織の違いを越えた共同闘争として展開。旧総評、県労連加盟組織でつくる平和環境センターが呼びかけ、3回で延べ1200人を越える県民集会を行った。臨時国会に向け、9月末までに10万人署名をやり遂げ、県内200ヵ所での「教育を語る会」の開催、大規模集会の配置など考えている。
地域医療や教育をめぐって共同の運動が広がっている。病院の統廃合、高校統廃合を阻止し、この春から小学校1年生の35人学級を実現した。農協の合併計画が発表された。10万を超える農家は唐突感を感じている。これはまた、いっそうの地域破壊につながるものである。食の安全・安心のため地域農業守る取り組みを進めたい。
組織拡大強化カンパをもとに地域強化カンパに取り組んできた。労連オルグ、地域労連単位の組織担当者の配置を考えている。
政策問題では懸案の「地域総合研究所」を設立をめざしている。
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●自治労連:林 克
骨太2006と自治体の公務公共性を守るとりくみ
新自由主義、小さな政府に反対し、自治体の公務・公共性を守る自治労連の取り組みについて発言する。
7月7日、骨太方針2006が閣議決定された。2010年までにプライマリーバランスを黒字にし、財政を改善させるために、歳出削減、消費税増税に言及している大変ひどい中身だ。
自治体の公務・公共性の問題にかぎってこれをみれば、財源保障をなくして、市場化をさらに促進する。くらし、福祉のナショナルミニマムをこわしていくものだ。リストラと財政削減が一体として進められている中身である。
たとえば5.7%地方公務員を純減すると書かれている。人件費は2.6兆円削ると書いてある。そのうち総務省の試算によれば、2.4兆円が地方公務員の分であると言っていて、それはそのままま地方交付税の削減に結びつくものだ。その手段として浮かび上がっているのは、地方の職員の配置基準の廃止・縮小の問題。保育士、消防士、小中学校の教職員、保健所の職員、特養ホームの職員、これらのものは、法律や政省令で配置基準が決められているもので、これらを廃止・縮小し、その財源保障をなくしていくということ。
昨日7月25日、厚労省などと交渉した。保育士の問題、生活保護のケースワーカーの問題等で交渉・懇談をした。その中で、行革推進事務局の圧力に屈せずに、厚労省はこれをきちんと守ってほしいと要請してきている。今後この問題は全教のみなさんともエールを交換しながらやっていきたい。
2番目として、新行革指針をこの夏までに作るといっている。その中身は、市場化テストの数値目標を入れていくということ。市場化テストは、官民で競わせて、民間丸投げしていくというものです。自治体においては、市民課の窓口がその対象になっており、自治労連では市民のプライバシーが危ないと運動をすすめいる。
今日の午前中、住基ネット訴訟の東京地裁判決が出た。そのなかでは自己情報コントロール権は憲法に保障されている。しかし、その保護は公共の福祉のもとで、制限を受けてもやむをえないという、非常に不当な、原告の請求を棄却する判決がが出された。
私たちは、市場化テストと住基ネットを結びつけて運動してきた。この訴訟をとおして、ますます全国的にプライバシーが危ないことが明らかになった。
この国会の中でも、住基ネット訴訟事務局と、私たちは実行委員会をつくって市場化テストと住基ネットを問う院内集会を開催するということで、大きな共同の取り組みを進めてきた。今後も、住民の権利を守るために、骨太方針の具体化に反対する運動に積極的に参加していく。特にこの秋の自治体網の目キャラバンは、こういった事を訴えるのに絶好のチャンスだと考えている。積極的に参加し、大きな共同をつくっていきたい。
最後に、憲法改悪では、戦争する国作りをねらっいてるわけですが、その一方「構造改革」をいっそう進めるという側面もある。住民の自己負担ということが、自民党の改憲草案には明記されているが、この公務・公共性を守る運動と憲法闘争をきっちり結びあわせて、この秋、大きなとりくみをしていく決意を表明して、発言としたい。
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●埼労連:小石 治男
埼玉の官民共同、地域労連との共同闘争と非正規の組織化について
第3章、第5章にかかわり、06官民闘争、地域労連との共同、非正規労働者の組織化の問題について討論に参加する。春闘時における共同のたたかい、埼玉でも雇用・賃金・暮らしが破壊され、事業所の約1割が減少した。中小企業労働者の賃金は下がり続けている。 生活保護世帯は5万世帯に増加、県立高校の授業料減免申請者も1万1千人へと増え、公立高校生の11%が減免を受けている状況。
昨年6月の労働総研との共同調査では、7割の労働者が「仕事の将来に不安」を持ち、生活も「やりくりしてギリギリ」が3割を超え、「貯蓄なし」が2割に達している。埼玉労働局の雇用調査では雇用が増えているというが、正規雇用ではなく非正規の増大といわれている。
こうした状況で単産独自のたたかいをしているだけではどうにもならない。公務員バッシングも突破できないという意識から、県民の目や耳に届く運動を展開しようと、埼玉では共同行動を意識的に追及してきた。その結果、宣伝や県庁包囲行動、キャラバンなど官民、地域労連との数々の共同行動で、19産別29地域労連、1万人の仲間が参加したことになった。
6月9日の「憲法・教育基本法改悪反対」の全県宣伝行動では、これまで経験のない130駅頭に1760名が結集し、ハンドマイク宣伝を行い、4万枚のティッシュを配布した。
非正規労働者の組織化について。今や非正規労働者は3割を超え、人権問題となっている。明らかな労基法違反で、労働者には厳しい労働条件が押し付けられている。財界は労働法制改悪で、さらに労働者からの収奪を強めようとしている。
非正規といっても、さまざまであり、全体像を正確に捉えることは容易ではない。非正規の組織化についてのアプローチを強化しない限り、団塊の世代の先輩が退職を迎えた数年後には、全労働者の7〜8割が非正規に置き換えられてしまうのは明らか。非正規の組織化は待ったなしの課題だ。本体組織の強化につながることだとも考えている。すべての単産、ローカルセンターが連帯しながら、非正規の組織化に踏み出すことが求められているのではないか。共にがんばりましょう。
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●全教:東森 英男
教育基本法改悪阻止に向けて
教育基本法をめぐるたたかいの到達点と今後の方針について発言する。
4月28日の教育基本法改悪法案提出以来、大きな闘争を繰り広げてきた。5月11日の教基法改悪許さない各界連絡会の取り組みにより、各地で、9条改悪を中心とする憲法改悪阻止のたたかいと格差拡大をすすめる小泉構造改革による公務サービスの破壊や医療制度改悪とたたかう労働組合と諸団体との共同が広がった。
また、教育基本法の改悪が教育格差の拡大をもたらすことが明らかになる中で、多くの父母の関心が急速に高まっている。
法案提出後、実質審議が5月24日になり、政府のスケジュールが大幅に変更になったのは世論の影響が大きい。この間、廃案を求めるビラは700万から1000万配布されている。
6月9日の全国一斉行動では埼玉、大阪、東京で各100カ所ずつの宣伝が行われ、全国的にも500カ所以上で宣伝行動が展開された。日教組所属との共同も北海道や長崎で進んでいる。
教基法守る運動だけでなく、新学習指導要領の実施に伴い進んだ「愛国心通知表」を取り消させるなど教育を国民の手に取り戻す大きな運動となっている。
政府は臨時国会で、教基法改悪や国民投票法案などの成立を優先すると伝えられている。委員会の42%を改正勢力が占めている。民主党の取り込みを含め、更なる悪法になる恐れがある。憲法改悪反対の圧倒的な世論形成が決定的に重要である。
秋の臨時国会にむけて宣伝、集会、署名、自治体・議会、学校、PTA訪問・対話し、強行を許さない世論づくりを重視する。教基法改悪反対キャラバン行動をする。東京では8月段階から実施が決まっている。全教組織が未確立の県でも、県労連の協力を得て展開す。
8月に埼玉で行われる「教育のつどい2006」教育研究集会を大きく成功させたい。皆さんのご協力をお願いします。また、全体会場に予定している所沢市民会館の使用許可が右翼の妨害を理由に所沢市が使用許可を取り消してきた。この取り消しを求める行政訴訟を起こしていく。単産・地方のみなさんからの裁判所への緊急要請などの取り組みをお願いしたい。
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●北海道労連:出口 憲次
最賃闘争について
9ページ、重点課題にある最賃問題について。
道労連では、知ってもらうことで成果。中学校で最賃体験を紹介してもらった。今年3年目になる最賃体験で昨年まで46人と増えていたが、今年は8人と減った。もう最賃ではくらしていけないということが広がった。アプローチの仕方の工夫が必要だ。黙って座り込むのはつまならいと、自転車を使ったスト、バイストをやり、ニュースでも取り上げてもらった。
連合北海道との接近について。昨年はこちらから懇談してほしい、意見を聞いてほしいと行った。今年は、公益委員が直接聞きたいと言ったのを連合が断って私たちが聞いて報告した。そして、連合側から私たちに聞きたいと言って来た。
チャレンジ5大改革、青年対策のところ。青年部の扱い方が宣伝マンとしての扱いがどこも強い。育成機関としての位置づけが弱いとおもう。
未組織労働者の青年の組織化について。青年が何を考えているか。何にお金を使うか。
もっとマーケティングしてほしい。どうやって、だれが伝えるかで、こちらの工夫が必要、もっと強化していきたい。
今月の月刊全労連にとりくみの記事が載っている。
アナザージャパンのDVDを出している、購読をお願いする。
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●全国検数労連:沖原 勝治
第4章 働くルール確立、雇用を守る闘い
港湾における春闘では、賃金ベースアップ、産別の働くルールの確立であった。賃金については、景気回復で期待感があったが、結果は期待はずれとなった。昨年よりアップはしたものの大きく金額を上回ることができないままとなった。
港湾では産別協定を締結しているが、守っていなければ何もならない。遵守するたたかいを継続している。全国港湾という協議会があり、産別労使協定を締結している。内容は最賃制度・労働時間・働くルールと多面的な内容となっている。その協定も企業に入ると守られていない状況が続いている。協定を結んだら、守るための闘争が必要である。しかし、取り扱い貨物のほとんどが大企業で、運ぶのは多国籍企業。港湾は大企業を優先する仕組みになっているため、元旦を除き稼動する職場となっている。夏から秋へのたたかいでは、働くルールの確立を進めるたたかいとなる。
議案書の内容にも戦争か平和か問われる情勢になっている、とされていたが、きな臭いにおいは強くなっている。陸海空の20労組で平和の呼びかけを行い、集会の成功の経験もあるため今年も呼びかけを行った。平和問題は日ごろ、労働運動に関心を示さない若年労働者も素直に興味を持ってくれる。独自の学習会を行っているが、小さな組合のため財政上の負担は大きいが、続けていきたい。青年が素直に考えてくれることに幹部も勇気がわく。学習会に参加したことをきっかけに青年部活動も少しずつ活発になっており、手ごたえを感じている。
2007年問題と組織拡大問題は大きな課題だ。団塊の世代が退職を迎える07年問題では、特殊能力も必要な職場のため技術継承が問題となっており、雇用延長を求めている。
規制緩和が進められ、コスト削減、低賃金を招く一方、非正規の労働者を増加させている。提起にあるよう非正規の組織化に取り組み、賃金格差に歯止めをかけることが求められている。関連企業に勤める労働者に対し、組織拡大の働きかけを努めていきたいと考えている。
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●群馬県労会議:安藤 哲雄
公契約運動と公務員賃金闘争、働くルール確立、組織拡大に関して
NTT闘争では原告の金子さん、飯野さんを地元に戻せと闘っている。この春から戻せという闘いに体験ツアーや署名など全労連あげて取り組んでくれた。署名は短期間で2万を超え、NTT担当者の前に積み上げると大変驚き、「どうすればいいのですか」と。他にも女性9団体がNTTの群馬支局に要請にいった。また、私たちの知らないところで実行委員が作られてNTT裁判支援と銘打って「母さんの樹」の合唱コンサートが開かれた。500人の市民が集まり、飯野さんが訴え、大きな盛り上がりが見られた。今後も女性の人権問題として直ちに地元に戻せの闘いを進めていく。
自治体が雇用・労働条件破壊の先頭に立っているという実態です。全国でもあると思いますが「指定管理者制度」についてです。5つのゴルフ場、公社・公団のやっていたものを全部民間に出し、大量の解雇者が出ました。県当局は「当事者の問題」と責任を認めない態度に終始している。
昨年10月31日付で、県庁職員に「職務遂行能力がない」と分限免職が発令された。人事委員会の裁定が8月5日におりる。これが認められれば全国に波及することは明らかだ。ご支援をお願いしたい。
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●京都総評:辻 昌秀
最賃闘争について
最低賃金とナショナルミニマムとの関係で、最低生計費の試算について発言したい。大会看板には、なくそう格差と貧困という言葉が書いてありますが、その関係で、議案との関係では、9ページ、19ページとの関係でで発言をさせていただきたい。
まず、今日のように労働者の生活、国民の生活が崩壊してきているという認識を私たちは明確に持つ必要がある。この生活崩壊をどのように食い止めていくのか。労働者の連帯や国民との共同で、どう食い止めていくのかということが、私たちに問われているのではないかと思います。そういう点で、最低限度の生活の保障、ナショナルミニマムのあるべき方向、この中には賃金ですか、年金とか、医療保険とか、生活保護などさまざまな最低の水準を明らかにすることが含まれるですけれど、これを明確に指し示していくことがいま強く求められていると思う。これらの要求闘争を全面的に展開することが、今日私たちがおかれている諸困難を突破していくことになる。
皆さんの手元に京都総評のチラシが入っている。最低生計費の試算をしましたというのがある。この最低生計費について、仏教大学の金沢教授の全面的なご協力をいただいて、2年間かけて試算をおこなった。今月末に最終報告書も出します。金沢先生の名前で、直近の『賃金と社会保障』誌の7月号にも載っている。この試算の結果は、参加組合からたいへん歓迎をされており、また、生活と健康を守る会のみなさん、生存権裁判をやっておられる方々から大きく注目をされています。
この内容や意義、今後の運動との関係を含めて触れていきたいと思う。
まず、第1は、なぜ最低生計費の試算をおこなったか。
ひとつは、最低賃金はきわめて低く、そして、それは最低生計費をまったく満たしていない。また、本来最後の頼みである生活保護が高すぎると攻撃を受けている。また、諸外国にみられるような貧困ラインも日本の社会には存在していない。つまり、日本の社会には歯止めがない状況になっている。ところが実際には、ワーキングプアと呼ばれるきわめて低賃金の労働者が増大している。この6〜7年で、200万円以下の収入の労働者が、約150万人増大して、1000万人くらいになった。格差社会と言われるが、問題はこうした低賃金の労働者が急増していることだということを明確におさえる必要がある。つまり、労働者だけをみても、自立した生活をおくれない、生活そのものが崩壊を事実上しているという事態になっている。そのために何がおきているのか。足の引っ張り合いがおこっている。公務員バッシングもそうですし、生活保護が高いから引き下げるべきいう一部の声もそうだいとうふうに思います。そうしますと歯止めというのは、どうあるべきなのか。真剣に考えなければいけないと思います。たとえば、生活保護は、水準均衡方式というのをとっている。一般国民の消費水準の約68%をみています。そうしますと、今日のように一般の消費水準が下りますと生活保護も歯止めではなくて、引き下げられる。つまり、底なしの状態になる。生活崩壊をすすめるという政策がとられますと、文字どうり底なし状態の社会になっているというのが今の日本の状態だと思います。ここに最低生計費を試算する意義、もっとも重要な意義がある。
最低生計費試算の中身は、報告書をお読みいただきたい。私たちの試算は京都市内での試算であり、全国では合わないところもあると思う。今後、この試算結果を運動に生かしていくために。たとえば最低賃金の要求も、これに合わせていく。公契約についても、社会的な地域の水準とともに、最低生計費を満たす公契約条例という新しいものを求めていくなど。要求の練り上げというものを再度はかっていっているところです。重要なのは、この最低生計費の試算の内容について、多くの労働者・国民のみなさんに知っていただくことだと考えている。徹底して広めたいと考えている。
最後に、格差と貧困を是正するという、全労連の重要な課題に、ぜひ生かしていただきたいということをお願いして、発言といたします。
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