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全労連第22回定期大会〜全労連議長あいさつ
全労連第22回定期大会(2日目)

すべての争議の早期解決をめざす決議

 新自由主義にもとづく「構造改革」路線、労働法制の改悪によって格差と貧困がますます拡大し、日本経済と国民生活はあらゆる分野で矛盾を深刻化させている。

 大企業は史上空前の利益を上げているにも関わらず、更なる高利潤体制を作り上げるためただ働き・サービス残業を蔓延させ、たたかう労働者・労働組合への敵視策を続けており、賃金・昇格差別や不当解雇事件など労働争議は後を絶たない。

 しかし、このような情勢のもとでも我々は、いくつもの貴重な争議勝利を勝ち取ってきた。

 倒産・全員解雇の攻撃とたたかったJMIU東日本鉄工支部の勝利解決、東京東信用金庫による採用差別・不当労働行為に対する東京都労委での勝利和解、賃金・昇格差別や不当配転と24年間たたかってきた日本ケミファ争議の全面勝利和解、会社分割法を悪用した全員解雇攻撃に対し仮処分で勝利した建交労・小林運輸分会、INAXメンテナンスの業務請負の労働者性を認めた大阪府労委での画期的命令、全印総連凸版印刷・製本の賃金差別是正、不当労働行為事件の勝利解決、川崎重工業での解雇・賃金差別の一括全面勝利和解、新日鐵広畑の賃金差別事件の大阪高裁での勝利和解、全損保・朝日火災争議の27年間にわたるたたかいの全面勝利和解など、多くの争議が解決した。

 また、裁判においてもネッスル日本労組・姫路遠隔地配転事件での大阪高裁勝利判決、建交労トンネルじん肺訴訟で国の責任を認めた東京・熊本地裁判決などを勝ち取った。

 国鉄闘争では、建交労、国労、1047名の当事者などを軸としたたたかいの強化によって解雇撤回を求める世論の高揚をはかり、政府に早期解決を求めていく必要がある。50歳定年制、賃金の大幅切り下げを強行するNTT11万人リストラ反対闘争は、裁判の最重要局面を迎えており遠隔地配転など違法行為をくり返すNTTに対してさらにたたかいを強化することが求められている。

 一方、一橋出版=マイスタッフ争議の東京高裁での不当判決、明治乳業事件や国民金融公庫の賃金差別事件など長期にわたる裁判闘争も続いており、司法の反動化に反対し公平・公正な判決を求める運動強化が求められている。

 不当労働行為とのたたかいでは、労働委員会と労働者委員の果たす役割が極めて重要である。第29期の中労委労働者委員の公正任命に向けて全力を上げるとともに、都道府県労働委員会での公正任命を勝ち取るため全国で奮闘する必要がある。

 争議は、労働者・国民の労働権、生存権、基本的人権を破壊しようとする者との直接対決の場であり、職場に憲法を生かすたたかいでもある。われわれは、企業の社会的責任追及と働くルールを確立する運動と合わせ、すべての争議の早期勝利解決を図るため、組織の総力を結集して奮闘するものである。

 以上、決議する。

2006年7月27日
全国労働組合総連合
第22回定期大会

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