熊谷議長と日本歯科医師会の臼田会長が懇談
3割負担実施凍結に向けおたがいに全力を

 4月からの健保本人3割負担実施に反対している日本歯科医師会の臼田貞夫会長と全労連の熊谷金道議長との懇談が2月19日、東京・日本歯科医師会館内で行われました。これは、12日の4師会の新聞意見広告に対し全労連が「4師会に激励と懇談申入れ」を行った結果実現したものです。
 冒頭、熊谷議長は、「失業・倒産が増え、労働者・国民の生活は苦しくなっている。4月からの医療費3割負担は追い討ちをかけるもの。4師会が会長を先頭に実施凍結せよと運動していることに大いに励まされている。全労連は明日20日に全国統一行動を実施し「実施凍結」の声をあげてたたかう」と述べました。
 臼田会長は、――この改悪は、医療制度の矛盾を抜本的に見直す事を求めていたのに、それを実施せず、国民負担増に焦点を充てたものとなった。非常に問題だ。当初「審議会」でも、関係団体である我々四師会にも、3割負担の実施時期は明記せず、「必要な時期」としていた。「必要な時期」とは何時かということでは、この期間に抜本的な制度の見直しをする期間だということだ。しかしそれが「トップダウン」で4月からの3割負担を決めてしまった。誰が考えてもファッショ的。クリントン前大統領のヒラリー夫人は、「日本の保険制度が一番いい」と言っていたが、小泉首相はその日本の保険制度を崩そうとしている。徹底的に反対しなければいけない。国民の健康があってこそ景気の回復がある。三方一両損というが、病院と患者と国民の三者は、患者と国民は一体であり、国がこの三者に入るべきだ。診療報酬を引下げるなどしたことによって、3割負担の実施をしなくても十分財源はある。――と明言しました。
 そして臼田会長は、「このまま凍結されず、強引に実施するのであれば、目前に迫っている地方選挙では、自民党を支持しないと腹をくくることも考えている」と、熱く語っていました。
 熊谷議長は、「失業者増は、健保加入者減となり、財政的に苦しくなる。その根本のところに手を加えるべき」とのべ、臼田会長は、「医療の株式会社化を打ち出すなど、とんでもないことだ」と語りました。最後に「お互いに全力を尽くして必ず実施凍結を実現しましょう」と参加者と握手と交わして40分の懇談を終了しました。
 この懇談には日本歯科医師会からは梅田昭夫専務理事、全労連から西川征矢副議長、田中千恵子副議長(日本医労連委員長)らが同席しました。



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