全労連は19日、「11・19秋闘統一行動」を展開し、宣伝や省庁への要請、座り込み、集会、デモ行進などを終日展開しました。
行動の核として日比谷野外音楽堂で開かれた「総決起集会」(協賛:中央社保協)は、5000人が参加。「国立病院職員の雇用を守れ」「年金大改悪反対」「イラク派兵反対」「秋闘勝利」などの声と決意があふれました。
主催者を代表してあいさつした全労連の熊谷金道議長は、「年金制度をどうするのかが大問題になっている。自民党が消費税の大増税、憲法改悪を打ち出し、野党第一党がこれに同調するなかで、私たちの運動がこれまで以上に重要です。年金大改悪、大増税ノー、賃下げ許さない、という国民的な運動を広げていこう」とよびかけました。
日本共産党の小池晃参院議員が激励あいさつ、全労連坂内事務局長が行動提起を行ないました。
各現場からの決意表明のに続いて集会アピールを採択しました。
--------------------------------------------------------------------------
くらしと雇用、憲法を守る新たなたたかいをはじめよう
=11・19秋闘統一行動を力に、政治や生活を変える大きな流れに=
統一行動に決起された仲間のみなさん
私たちは今日、職場・地域から切実な要求の実現と「これ以上の生活・雇用破壊は許さない」の思いを携え、11・19統一行動に決起しました。
私たちのくらしや雇用は耐えがたき状態に置かれ続けています。
「小泉構造改革」の進行は、年間2万件もの倒産と350万人もの失業者を常態化させ、大企業によるリストラ「合理化」など雇用・賃金破壊は生活・雇用不安を増大させています。さらに、国による国立病院職員6000人に対する「雇い止め」攻撃は、国民医療と雇用の破壊であり、労働者を「ボロ切れ同然」に扱うという人間の尊厳を侵す許されない行為です。
長引く不況でサラリーマンの給与は10年前の水準に戻るなど生活破綻が進む一方で、トヨタをはじめとする大企業は徹底したリストラ「合理化」をてこに、バブル絶頂期に匹敵する利益水準を上回り、「喪われた10年を奪回」するまでの業績回復が予想されています。
「小泉構造改革」が誰のための改革であったかはもはや一目瞭然です。
はたらく仲間のみなさん
先の総選挙では、小泉政権を維持したものの、議席を減らし大物議員の落選や自民党単独過半数を得られませんでした。また、7割の国民が反対するイラク派遣についても、相次ぐテロ攻撃によって、政府内に矛盾が露呈してきています。さらに「「国民の最大関心事」である年金制度改悪についても、財源や保険料率等をめぐって国民の強い反対が広がり、政府内の意見対立や財界の反対などで迷走するなど「国民不在」の中で進められようとしています。
いま日本の政治や経済、社会の歪みを正すには、「社会的不条理に立ち向かう」「社会的怒りの受け皿」としての労働組合の社会的役割が強く求められています。
また、今回の総選挙で衆議院内改憲勢力が8割を超え、戦後60年―2005年にむけた「改憲」への動きが加速化することは必至であり、断じて容認することはできません。
はたらく仲間のみなさん
全労連は03春闘を通じて、最低賃金の引き下げを阻止し、労基法に解雇制限条項を盛り込み、150億円を超えるサービス残業を改善させる前進をかちとりました。
全労連は、これ以上の「小泉構造改革」を許さず、働く者の雇用と生活を守り、国民の将来不安を掻き立てる年金制度の改悪と新たな大増税計画に反対します。また、膨大な内部留保をためこむ一方で、労働者に無法なリストラ・賃下げを強要する大企業に対し、その社会的責任を追及し、年末一時金要求など切実な要求実現に全力をつくします。
1.年末一時金闘争の勝利、リストラ「合理化」反対のたたかいを強化しよう。
2.12・1「国立病院職員」「国鉄」「NTT」3課題での全国共同宣伝を成功させよう。
3.年金大改悪に反対し、職場での学習を強め、年内100万署名を達成しよう。
ナショナルセンターの違いを超えて労働組合をはじめ、あらゆる社会勢力と「くらしと雇用を守れ」「憲法の擁護」にむけ、国民的大結集をめざしましょう。
本日の統一行動を力に04国民春闘での要求前進と悪政阻止のたたかいを発展させましょう。
2003年11月19日
全国労働組合総連合
|