海外からの2004年メーデー・メッセージ

 * 中華全国総工会(ACFTU)
 * ベトナム労働総連合(VGCL)
 * インド労働組合センター(CITU)
 * 全インド労働組合会議(AITUC)
 * 全パキスタン統一労働組合連盟(APFUTU)
 * バングラデシュ全国労働組合連盟(JSFB)
 * イラク失業者労働組合(UUI)/イラク労働者評議会・労働組合協議会(FWCUI)
 * オーストラリア建設・林野・鉱山・エネルギー労組(CFMEU)
 * カナダ労働会議(CLC)
 * 米電気・ラジオ・機械労働組合(UE)
 * 世界労働組合連盟(WFTU)
 * 国際労働組合連盟(WCL)

●中華全国総工会(ACFTU)からのメーデー・メッセージ

全国労働組合総連合(全労連) 御中

 「5.1メーデー」を迎えるにあたり、私たちは貴組合を通じて、貴組合員および日本の労働者のみなさんに祝日のお祝いと心からのあいさつを送ります。

 日本の労働組合は長期にわたり組合員の合法的権利の擁護、労働者の生活水準向上のため、たゆまず努力をはらってきました。私たちは、このことに深い敬意を表するものです。中国の労働者階級と労働組合は、日本の全国労働組合総連合を含む労働者の権利擁護のために展開している運動を支持します。

 現在、中国の労働者階級と労働組合は、小康(訳注:まずまずの生活水準を確保する)社会の全面的建設、経済と社会のバランスのとれた発展促進のため努力し奮闘しています。

 私たちは、全世界の労働者との団結・協力を強化し、全世界の労働者の福祉と幸せのため、ともに努力し奮闘したいと願っています。

中華全国総工会


●米電気・ラジオ・機械労組(UE)からのメーデー・メッセージ

全労連へのメーデー・メッセージ

2004年メーデーにあたり、全労連のすべての加盟組合、幹部、組合員そして支持者のみなさんに心からのごあいさつを送るとともに、日本全国津々浦々のメーデーの取り組みが大きな成功を収めますよう期待いたします。

アメリカ合衆国は、近代メーデーの発祥の地です。1890年5月1日の、労働日短縮と労働条件改善を求める労働者の最初の大衆的デモンストレーションは、その前年、1888年に計画されました。その最大級のデモンストレーションのひとつが、1890年5月1日イリノイ州シカゴで行われ、シカゴだけで、約8万人もの労働者がストライキ行動に参加しました。数日後、警察と会社の雇った暴漢が、ヘイマーケット広場のストライキ集会を襲撃し、5人のスト指導者を逮捕し、罪をでっち上げ、8時間労働制を求める運動を指導したとして彼らを処刑しました。有罪とされたストライキ指導者の一人、オーガスト・スピーズは絞首刑となる直前、「われわれの沈黙が、いま君らが息の根を止めようとしている声よりもはるかに強力になる時が必ずやってくる」ときっぱり断言しました。

ここアメリカ合衆国の労働者は、あらゆる側面からの攻撃を受けるなかで、この2004年メーデーに参加しています。レイオフ、工場閉鎖、賃金と社会的給付への攻撃、そしてますます増大するパートタイム労働への置き換えは日常茶飯事となっています。幾千万人もの働く人々が生活賃金を手にすることができず、幾百万人もの人々が保健医療サービスの機会をうばわれています。ブッシュ大統領は、労働者にたいするこうした企業の攻撃を先導し、同時に、海外で危険な「帝国」戦略をゴリ押ししています。ブッシュ政権の残業代廃止の企てであろうと、かれの無法なイラク侵略であろうと、ここアメリカで、ますます多くの人々が、今年後半に行なわれる大統領選挙で「ブッシュ打倒」の必要を表明しています。

すべての人々に平和、雇用、生活賃金、そして保健医療を求める私たち共通のたたかいで、あなたがた全員に心からのごあいさつをおくります。

ブッシュ打倒!


●世界労働組合連盟(WFTU)からのメーデー・メッセージ

 2004年メーデーにあたり、世界労連はすべての国の労働者と労働組合に、国際連帯の兄弟のあいさつをお伝えするとともに、生活改善とよりよい世界の実現をめざすみなさんのたたかいの成功を心から期待します。

 近年、世界の労働組合とその他の社会的諸組織が宣言しているように、よりよい世界の実現は、実際、可能であり、必要であります。労働者と労働組合の明確な目標とこの闘争を追求する決意とは、失業と貧困、飢餓と疾病に反対し、諸権利と雇用、経済的・社会的諸要求を守るための、ラテンアメリカ、アジア、アフリカ、ヨーロッパ、中東における近年の全国規模の労働組合の行動とストライキに豊かに示されています。

 帝国主義的なグローバル化の悲惨な社会的影響を除去するためのこれらの要求は、ことしはじめインド・ムンバイでひらかれた「世界社会フォーラム」の枠組みの中で組織された「世界労働組合フォーラム」と労働組合によるその他の諸会議で繰り返し表明されました。このメーデーを機に、われわれの経済的・社会的諸要求と、平和、諸国と諸国民の権利、社会進歩をめざすたたかいでわれわれの力を統一するための努力をいっそう強めましょう!

 − すべての国が国際法と国連憲章を遵守するよう強く要求するとともに、米ブッシュ政権の追求する軍国主義と戦争の引き続く政策を糾弾し、その密接な同盟国であるイスラエル政権のパレスチナ、シリア・ゴラン高原および南部レバノンのアラブの地の不法な占領、および、たびかさなる人権と国際法の重大な侵犯をともに糾弾しましょう。米国とその同盟国軍によるイラク占領をすみやかに停止し、民族の主権が回復されなければなりません。国の統治と独立した自由で民主的なイラクの建設がイラク国民に委ねられなければなりません。

 − ILOのすべての加盟国が国際労働基準を実施すること、また、労働組合員の身体にたいする攻撃や殺害を犯すものにたいし断固たる行動をとるよう、ともに要求しましょう。

 − グローバル化にかんするILO委員会の勧告の実施をともに要求しましょう。

 − 国連が、多国籍企業の活動を規制するための「行動規範」に関する活動を再開し、これらの企業が、とくに労働者の団結権と団体交渉権に関する国際労働基準の遵守を確実にするよう、ともに要求しましょう。

 − グローバリゼーション政策の真剣な見直しと、いわゆる自由化・民営化政策の中止を要求し、国連のすべての加盟国が、国連のミレニアム目標に示された諸政策を実現するために有効な措置をとるよう、ともに要求しましょう。

 − あらゆる形態の侵略と占領の即時停止、キューバ、イラン、シリア、朝鮮民主主義人民共和国、その他の国々にたいする禁輸と主権にたいする脅威、ならびに国民の権利の抑圧の即時停止をともに要求しましょう。

 − 国連ですべての加盟国によって合意されたように、「発展のための軍縮」を要求し、実際に可能であり、必要とされる「よりよい世界」の実現に向かってともに働きましょう。

 なかんずく、2004年メーデーの機会に、労働者の権利、利益と要求を前進させ、全世界の平和と経済的・社会的発展を築くために、世界の労働組合の統一行動と労働組合の統一を促進するわれわれの決意をいっそう強めましょう!



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