交渉では冒頭、全労連を代表して熊谷議長が要請趣旨もふくめあいさつ。熊谷議長はリストラ「合理化」などコスト削減によってここ数年続く、勤労者の年収・月収減の実態にふれながら、景気回復の視点からも今春闘での賃金引上げの必要性を強調。また経済のグローバル化にともなっていま必要なのは、ILOなど国際労働基準など公正競争の点からも政府自身がILOの条約、勧告をうけとめ、働くルールづくりをおこなうことが重要だと指摘した。 引き続き、厚生労働省からの回答をうけて、中労委委員の偏向任命と国鉄問題について集中的に意見交換をおこなった。 第28期中央労働委員会労働者委員の偏向任命について、坂内事務局長は06年スタートの労働審判制度で「労働組合基礎調査」という公正な基準によっておこなわれたことを指摘。最高裁人事とはいえ、労働審判制度は厚生労働省も無関係ではない。労働審判制度でできたことが、なぜ労働行政では実行できないのか」と厚生労働省の姿勢を正した。そのうえで中労委委員選任についても、福岡地裁判決やILO勧告、国際的常識にもみあった委員任命をおこなうよう求めた。 また18年目をむかえる国鉄労働者1047名の争議解決問題では、6度にわたるILO勧告や国労、建交労という組織の違いを超えて、争議団の要求が一致している前進面をあげ、早期解決にむけたテーブルづくりにむけ、厚生労働省として国土交通省に働きかけを強めるよう要請した。 要請交渉には厚生労働省から太田政策統括官(労働担当)や高橋審議官(労働基準、労使関係担当)をはじめ労働基準局、職安局各課長等が対応。全労連側は熊谷議長や国分・西川両副議長、坂内事務局長、岩田事務局次長らが出席した。 「重点要求」については別紙のとおり。 http://219.166.38.179/fdl/index.aspx |