シンポジウム「どうなる・どうする日本の社会保障!」を開催
シンポジストに坂内事務局長

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 中央社保協・医団連・全労連は、9月29日に東京でシンポジウム「どうなる・どうする日本の社会保障!」を開き、129人が参加した。
 シンポジウムに先立ち、神戸大学の二宮厚美教授が「『社会保障制度の一体的見直し』の問題点と対抗軸」と題し、講演した。二宮氏は「先の総選挙での自民党の圧勝で、小泉構造改革が加速化することは間違いない。改悪のすべての土台は、受益者負担の徹底・強化だ。社会保障の原理である憲法に基づくナショナルミニマムの原則、ニーズに基づくサービスが受けられ、それぞれの能力にみあった負担をするという必要充足、応能負担原則をおさえ、惑わされないことが重要」と述べ、制度の充実とともに、医療・福祉労働者の労働条件改善を求めて運動することの重要性を述べた。

 世論を動かす行動を

 シンポジストは、中央社保協代表委員の住江憲勇保団連副会長、専修大学の唐鎌直義教授、全労連の坂内三夫事務局長。
 坂内氏は「春闘での賃上げよりも大増税や社会保障改悪での負担の方がはるかに大きい。大増税阻止・社会保障改悪阻止闘争を生活防衛の最大の闘争として真正面に位置づけ、職場・地域から共同を広げ、世論を動かすインパクトのある行動を展開することが重要だ。真剣に議論し意思統一していきたい」と決意を表明した。
 住江氏は、患者さんに医療改悪の内容や情勢を知らせ、署名活動や集会への参加を組織してきたことを述べ、地域から運動を作っていくことの重要性を強調。唐鎌氏は、「財源はないのだから、社会保障をよくしたいのなら消費税率を上げるしかないというまやかしが国民に浸透している」と述べ、実際は、日本の国民所得は世界2位と高いことや社会保障支出の対国内総生産(GDP)が、EU諸国と比べ比率が低くなっている実態などについて述べ、法人税などとるべきところからとっていないことなどの問題を指摘した。


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