全労連は、11月10〜12日に「05年地域運動交流集会」を静岡・熱海で開き314人が参加した。初日の全体会で熊谷金道議長が基調報告を含んだ主催者あいさつ。職場と地域運動を結合した全労連の組織的特性の重要性について改めて強調。さらに、与党が衆議院で3分の2の議席を占め、「構造改革」による国民犠牲の悪政や大企業の横暴が進むもとで、労働者の切実な要求を前進させるためには、産業や官・民の枠をこえた地方・地域からの運動を土台としたナショナルセンター規模での統一行動、国民的な共同闘争の強化・発展が不可欠と述べ、全国的な運動の土台をつくる地域の運動が果たすべき役割は従来以上にいっそう重要になっていると述べた。最後に、全労連運動の宝ともいえる地域からの運動を大きく発展させるための積極的な討論を呼びかけた。 引き続き、第1分科会「地域から憲法闘争をどう進めていくか」を今井文夫常幹、第2分科会「地域から組織拡大をどう進めていくか」を寺間誠治常幹、第3分科会「地域の現状と地域運動の強化にむけて」を渡辺正道常幹が問題提起し、それを受けて分科会が行われ交流した。 2日目には、全労連と労働総研の共催でシンポジウム「新たな試練と飛躍の可能性−これからどうする日本の労働運動」が開かれた。両者が「組織実態調査」を行った結果を労働総研常任理事・佛教大教授の浜岡政好氏が報告し、その後、白梅学園大教授の山路憲夫氏、ILO駐日代表の堀内光子氏、労働総研代表理事・日本福祉大教授の大木一訓氏、全労連事務局長の坂内三夫氏をシンポジストに討論した。 全労連の最終日の全体会では、特徴的な運動について、各分科会の代表が報告。地域運動の重要性を改めて確認する集会となった。 |