全労連パート・臨時労組連絡会
第14回パート・臨時で働く仲間の全国交流集会を名古屋で開催

写真 全労連パート・臨時労組連絡会は、5月20〜21日に名古屋市内で「第14回パート・臨時で働く仲間の全国交流集会」を開き、1日目の全体会に362人、2日目のパートの権利、最賃運動、均等待遇の実践交流などの8つの講座・分科会・分散会には320人が参加した。パート連絡会をすべての地方組織で結成すること、均等待遇の前進、差別のない社会を実現するため奮闘する決意を固めあった。
 全体会は、1年間の活動を振り返るDVDの上映でスタート。パート連絡会の布間きみよ代表はあいさつで「パートなど非正規労働者の労働条件改善など1つでも多く前進させたいと奮闘してきた。安心して暮らせる社会、働きやすい職場をつくるため職場・地域から大きな運動のうねりを作っていこう」と呼びかけた。全労連を代表し國分武副議長があいさつした。

均等待遇実現への道−丸子警報器判決から10年
立ち上がる「非正規」労働者たち

 96年3月長野地裁上田支部で「職種、作業内容、勤務時間等が同一で、臨時社員の賃金が女性正社員の8割以下の場合、均等待遇の理念と公序良俗に反する違法行為」との判決が出され、99年11月の東京高裁で判決を守った和解が成立した。10年が経過し、この判決を知らない人が増えていることなどから、改めて判決を学び生かしていくための企画が持たれた。はじめに、JMIU丸子警報器支部のたたかいや元原告らのインタビューをDVDで紹介。元原告の滝沢喜美子さん、元丸子警報器支部委員長の塩之入安男さん、今野久子弁護士、元国会議員の田中美智子さんがそれぞれの思いを語った。
 滝沢さんはたたかいについて述べた後「和解後、数年かけて正規との格差が判決以上に是正された。臨時者は定年がないので、いまもみんな元気で働き続けている」と話した。塩之入さんは「判決がその後のたたかいに生かされていることをうれしく思う。臨時も正規も安心して働ける職場を作ろうと、臨時の人たちの愚痴を要求に変えて一つひとつ一緒に実現してきた。おかしいと思ったら声をあげることが重要」と述べた。今野さんは「労働者の権利を守る法律を作ること、均等待遇実現のためにパート法を充実させることなど大事だが、それがなくてもたたかえるということを丸子のたたかいが示した。おかしいと声を出した労働者を受け入れる労働組合、団結の力は大きい」、田中さんは、国会議員として女性の権利向上のため奮闘してきたことを述べ「丸子の判決には涙し、革命だと思った。労働法制が改悪されてきてはいるが、たたかいとってきたものは、決して帳消しにはなっていない」と述べた。進行を務めていたパート連絡会の井筒百子事務局長は最後に「丸子警報器の教訓は今日の運動に引き継がれている。しかし、私たちはまだまだ要求実現への道が遠いことを感じている。要求実現の力をつけるため、仲間づくりが今、求められている。みんなで力を合わせて仲間をたくさん増やそう」と呼びかけた。


| トピックスINDEX | TOP | 戻る |