【抗議談話】教育基本法改悪法案の参院特別委員会での強行採決に断固抗議する

　自民・公明両党は14日、参議院教育基本法特別委員会において教育基本法改悪法案を強行採決した。「教育の憲法」と言われる現行教育基本法を「改正」する必要性すらまったく示すこともできないまま、徹底審議と廃案を求める国民の反対の声を無視してこのような暴挙をおこなった政府・与党に対し満腔の怒りをもって抗議する。同時に、参議院本会議での法案採決をおこなうことなく、委員会への差し戻し、さらなる徹底審議と廃案を強く要求する。

　改悪法案は、国家が歯止めなく教育に介入する道をひらくなど、現行法のもつ普遍的価値を踏みにじる危険極まりないものである。また、法案のもつそのような危険性と同時に、いじめ自殺問題や子どもと教師のストレスなど、深刻さを増す教育をめぐる問題の解決策になりえないことがこの間の審議で明らかになっていた。改悪法案のひどさと矛盾が国会審議で鮮明になるにつれ、国民の反対の声が高まっていた。

　追いつめられた政府・与党は、国民的議論で子どもや国民の声を汲みとることもせず、「慎重審議」を求める圧倒的多数の声をも傾聴せず、タウンミーティングなどでの「捏造した民意」を論拠に委員会での採決を強行した。説明不能に陥った政府・与党による「国会内の数」にまかせた不当な暴挙であり、断じて認めることはできない。

　私たちはこの間、さまざまな分野の広範な国民と連帯し、全国各地で連日連夜の運動を展開してきた。連日の国会行動、数次にわたる中央決起集会、各地での共同集会の成功、宣伝・署名行動、350万筆に及ぶ請願署名など、可能な限りのとり組みで教育基本法改悪反対の世論を湧きたたせつつ、国会の場で共闘してたたかった野党とともに改悪推進勢力を追いつめてきた。

　私たちは、広がり続ける改悪反対の運動と世論に依拠して、最後の最後まで改悪法案の成立を許さないために奮闘する。