全労連は、全国トンネルじん肺根絶訴訟原告が、6月18日、国(厚生労働大臣、国土交通大臣、農林水産大臣、防衛施設庁長官)と「トンネルじん肺防止に対策に関する合意書」を締結し、全面解決したことを心から歓迎する。
「トンネル工事従事者に同じ苦しみを味あわせたくない」という原告の強い思いではじまった「根絶訴訟」は、全国23の地裁・支部に提訴され、国のじん肺防止施策を抜本的に改善させるため、様々な運動をともに展開しながら、ねばり強く闘われてきた。
特に、国会議員の賛同署名は党派を問わず広がり、「じん肺根絶を求める署名」は100万筆を突破した。このたたかいを背景に、国がこれまでの態度を変え、和解に応じたことは、画期的な到達点である。
国は、合意に基づき、トンネルじん肺被災者を生み出さないために、抜本的な施策を強化するよう強く求める。
コスト削減を優先するあまりに、労働者の健康や安全を省みない風潮が年々強まっている今日、この和解がもつ意義は極めて大きい。あらゆる職業病の防止・根絶のためにも、この和解の到達点を普遍化する国の施策充実を重ねて求める。