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【談話】教育改悪3法案の参議院本会議での採決強行に抗議する

2007年6月20日
全国労働組合総連合(全労連)
事務局長 小田川 義和

 自民・公明両与党は本日、参議院本会議において教育改悪3法案の採決を強行した。同法案は、教育への国家統制を強める改悪教育基本法の具体化であり、私たちは、政府・与党による暴挙に強く抗議する。

 教育三法(学校教育法、教育免許法、地方教育行政法)改悪案は、憲法の原則に背くとともに、子どもと教育、教職員にいっそうの困難をもたらすものである。とりわけ、「愛国心」の押しつけは憲法第19条が保障する内心の自由を侵害する重大問題であり、教員免許更新制導入は、教職員の自主的な教育活動を抑圧し、教員を脅して国のいいなりにならない教員を教壇から排除するものである。公述人から「教育こそもっとも拙速を避けなければならない」との指摘があったように、法案審議は極めて不十分であり、国会審議を重ねるごとに矛盾点が多く浮き彫りになってきた。とりわけ、「愛国心」の育成が盛り込まれていることが示すように同法案の狙いが、いわゆる「靖国史観」の価値観を押し付けにあることは明白である。審議のさなかに、日本青年会議所作成の「靖国DVD」の教育への持ち込みが明らかになったが、まさに、日本の過去の侵略戦争を美化し、戦前的価値観を押し付けようとする安倍内閣の教育改革の危険な本性を示すものである。

 対GDP比でOECD加盟30か国中最低レベルの貧弱な日本の教育予算の増額や定数の増員、少人数学級を国の制度として実現することなどは、子どもや教職員、国民が切実に願うものである。安倍首相の「教育再生」は、これらの要求を真っ向から否定するものであり、国民の願い、教育の条理そして、世界の教育の流れからも大きく乖離するものである。

 全労連は、これ以上の教育改悪を許さず、憲法改悪反対のたたかいとも結んで、「戦争する国・人」づくりの策動に広範な国民諸階層と連帯してたたかう決意である。

以上

 
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