【談話】原爆投下容認の久間防衛相の罷免を要求する

　久間防衛相は30日におこなった講演のなかで、1945年8月の原爆投下について、「あれで戦争が終わった…、しょうがないと思っている」とのべ、これを容認する発言をおこなった。

　広島・長崎への米国による原爆投下は、当時、21万人の市民の生命を奪っただけでなく、今日もなお26万人にのぼる生存被爆者の心身を苦しめつづけている。どのような文脈であったにせよ、久間氏の発言はこれら被爆者を心底から傷つけるものであり、世界で唯一の被爆国の閣僚としてあまりに非常識な暴言である。

　核兵器の使用は、どのような意図によるものであれ、また、どのような歴史的背景があろうとも、絶対に許されるものではない。本来、日本政府は、国際政治の先頭にたって、人類と共存しえない核兵器の全面禁止に努力すべきである。

　加えて、自らの発言について問われた久間氏が、撤回も訂正もせず、最後まで「しょうがない」と言い続けていることは重大であり、きびしく批判されなければならない。われわれは、久間氏に発言の取り消しを強く求めるとともに、久間防衛相の罷免を強く要求する。

　われわれは、日本政府にたいし、核兵器廃絶と非核日本の立場を改めて宣言するよう要求するとともに、核兵器のない平和な世界の実現のために今後とも奮闘することを表明する。