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【談話】反省なき首相の退陣を求め、07秋闘に奮闘を
     -安倍改造内閣発足にあたって-

2007年8月28日
     全国労働組合総連合
 事務局長  小 田 川 義 和

 1.8月27日、安倍首相は、自民党が大敗した参議院選挙結果をふまえたとする安倍改造内閣が発足した。
 参議院選挙での国民の審判は、平和と民主主義を脅かし、「格差と貧困」を拡大し続ける政治に「ノー」を突きつけるものであり、安倍内閣に政策変更か退陣かを迫るものであった。
 しかし、安倍首相は、そのような国民の意思を受け入れることなく、「基本政策は支持されている」と開き直り、政権に固執し、内閣改造で浮揚をねらっている。
 内閣改造では、行政改革、経済担当などの「構造改革」推進の主要ポスト閣僚を留任させる一方で、社会保障や労働政策、地方自治を担当する閣僚に、首相とは異なる意見の議員や前知事を任命することで、国民の目を眩まそうとしている。
 閣僚の布陣を見る限り、安倍首相の本音が、財界が強く求め、労働者・国民に痛みを押し付け続ける「骨太方針2007」などの「構造改革」の断行にあることは明らかである。
 この点でも、改造内閣は、国民の審判に背を向けている。

 2.また、外務大臣、防衛大臣など、「テロ特措法」延長にかかわる主要ポストには、靖国派、改憲タカ派である閣僚経験者を起用している。
 この点でも、安倍首相は、「戦後レジュームからの脱却」を前提とする「美しい国」づくりの意図を一切変えていないことは明らかである。
 国民の審判を無視し、自らの政治主張・イデオロギーにこだわり続けることは独善にほかならない。そのような首相を中心とする内閣が、国民の要求実現や国際社会との関係維持にとっての弊害であることは明らかである。

 3.内閣改造の結果は、成長戦略にたち競争主義に貫かれる「構造改革」や、「靖国派」による「9条改憲」の巻き返しを許さないたたかいの強化を全労連に求めている。
 第9回幹事会で確認したように、全労連は、当面する秋の臨時国会に焦点をあて、(1)「テロ特措法」の延長阻止、(2)最低賃金法の抜本改善や最低保障年金制度確立などによる格差と貧困の是正、(3)「骨太方針2007」を具体化する08年度予算編成での国民負担減を求める取り組みの3課題を重視した国会闘争を強化する。
 切実な要求を真正面に掲げ、「10.28国民集会」をはじめとする諸行動を成功させ、国民世論で国会を包囲するたたかいに力を集中する。参議院選挙で示された民意に沿った政治の実現をめざし、07秋闘の取り組みへの労働者の奮起を強く訴える。

以上

 
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