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【談話】国民の意思を実現する国会論戦を求める
     -第168回臨時国会の開会にあたって-

 本日、第168回臨時国会が召集された。先の参議院選挙の結果、野党が参議院の過半数を占めた。衆議院では多数の自公政権が強行する「構造改革」や「戦後レジュームからの脱却」を、国民が支持していないことが明らかになったもとでの本格的な国会である。
 全労連は、格差の是正と貧困の解消を強く求め、「靖国派」主導の改憲策動を批判する国民の総意を受けとめた国会論戦が行われることを強く求める。

 臨時国会に、政府は、11月1日で期限切れとなる「テロ特措法」延長法案や、8月の人事院勧告にかかわる「給与法案」などを提出するとしている。また、第166回通常国会から継続審議となっている最低賃金法「改正」法案などの労働三法案の審議も予定され、強行成立させられた「改憲手続法」にもとづく「憲法審査会」の国会設置の動きもある。
 臨時国会での最大の争点は「テロ特措法」延長法案である。安倍首相は、「テロ特措法」の延長に「職を賭す」と述べ、政局絡みの法案であると言明している。
全労連は、日々進行する国民の貧困化を食い止めるための施策は後回しにして、アメリカ・ブッシュ政権との「約束」を最重視する安倍首相の政治姿勢には強く抗議する。全労連は、アメリカの軍事戦略に盲従し、泥沼化しているアフガニスタンやイラクでの「アメリカの戦争」に加担し続けるための「テロ特措法」の廃止と、イラクからの自衛隊早期撤退の国会審議が行われることを求める。

 また全労連は、貧困の解消、格差の是正を求める国民の意思に従い、臨時国会で以下の施策を具体化するよう求める。
 継続審議となっている最低賃金法「改正」法案を抜本的に修正し、労働者の最低生活を保障する「時給1000円」以上の水準の速やかな実現を国会の意思として確認すべきである。
 「消えた年金」問題の解決と同時に、現行の公的年金制度を抜本的に見直し、国の責任で実施する最低保障年金制度の確立に向けた具体的な論議を開始すべきである。
 障害者自立支援法改悪や後期高齢者医療制度創設などによる経済的弱者への負担増や、定率減税廃止等による庶民増税など、この間の「構造改革」の強行によって壊された社会保障制度、税制度を早急に修復すべきである。

 全労連は、国民各階層と共同して取り組む「10.28国民大集会」を結節点に、07秋闘諸課題での取り組みとも結合し、全国各地での共同、行動を前進させ、「構造改革」と改憲策動の断念をせまる世論を確かなものにするため、「もうひとつの日本をめざす大運動」に奮闘する。
 労働者・国民の切実な要求実現をめざした国会監視と包囲の行動を強化する。

  2007年9月10日

全国労働組合総連合
事務局長  小 田 川 義 和

 
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