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【声明】国労組員の鉄道運輸機構に対する損害賠償請求訴訟地裁判決に対する声明

  1. 東京地方裁判所民事第19部(中西茂裁判長)は、3月13日、原告らの請求を全面的に棄却する不当判決を言い渡した。われわれは、この判決に対して、断固抗議する。
     本件訴訟は、国鉄の分割民営化に際して、組合所属を理由として国鉄が作成した採用候補者名簿に登載されず、JRに採用されなかった国労組合員らが、国鉄を承継した鉄道運輸機構に対して、地位確認とJR不採用による損害賠償を求めて起こしていたものである。


  2. 判決は、国鉄が新会社の採用候補者名簿作成過程で組合差別を行ったことによる損害賠償請求について、事実認定を行わないまま、不法行為から3年が経過したという形式論で時効の成立を認め、損害賠償請求権を否定した。これは、具体的な事情や公平の見地から、消滅時効の成立を制限する判例法理にも反するものであり、とうてい容認できるものではない。


  3. JR採用差別事件については、2005年9月15日の民事第36部判決、本年1月23日の民事第11部判決が、不当労働行為の事実を認め、消滅時効を否定して、鉄道運輸機構に損害賠償を命じている。本判決によっても、国鉄が組合差別という不当労働行為を行った事実を否定できるものではない。


  4. JR採用差別事件からすでに20年以上が経過しており、不採用となった組合員らに対して適切な救済を図ることは、人道上も一刻の猶予もならない課題となっている。ILOも、この間一貫して、日本政府に早期解決を促す勧告を出している。
     われわれは、今回の不当判決を覆すためにたたかうとともに、鉄道運輸機構及び政府が、採用差別事件の全面解決のための交渉テーブルに着くことを強く求め、全力で奮闘することを表明する。

2008年3月14日

全動労争議団・原告団
全動労弁護団
全日本建設交運一般労働組合全国鉄道本部
全日本建設交運一般労働組合
全国労働組合総連合( 全労連) 国鉄闘争本部

 
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